主
主
主
主
主
主
主
主
主
冬弥
その光景を認めるには少し時間が掛かった
何度目を擦っても目の前にある景色はまるで変わらない。上手く頭が回らず放心状態で、ポカーンと「あ」の口にしたまま突っ立っていることしか出来なかった
冬弥
狐が居ない
冬弥
狐の為に持ってきた食べ物は袋ごとガサッと芝生の上に落としてしまっている
瞳子が小刻みに震え視界が滲む
冬弥
あの狐は自分の拠点からは断じて動かない。1回虐められたことに恐怖心を持ってしまい怖くて出られないんだとか
やはり…虐めていた子供達に見つかり何処かでまた虐められているのだろうか
冬弥
だがこの事をクラスメイトに話したりなんてしたら間違いなく笑われるだろう。『狐が唯一の親友』そんなこと言える訳がない
冬弥
意味のない事だって分かっている。こんな広い街で狐1匹探すなんて不可能だ。そんなの俺が1番分かっている
それでも俺は…現実を受け入れられなくて…ほんの少しばかりの可能性を求めて…夕焼けに染まった道を重たい体を引きずりながら歩き出した
冬弥
冬弥
まだ濡れている目元を強く擦り黄金色の空を眺めた
冬弥
冬弥
冬弥
冬弥
気を抜くとすぐあの狐の事を考えてしまう。狐のニカッとした笑顔と「キャン!」という子犬のような元気な鳴き声が頭を過ぎる度に心臓が痛くなる
ああ。一目でもいいからまたあの狐に会いたい。辛い時にはギューをして楽しい時は存分に笑い合って嬉しい時にはニコッと精一杯笑って…
冬弥
無理な願いを小さく呟く。その瞬間。ビューッ!!と恐ろしく強い風が吹いた
冬弥
冬弥
冬弥
さっきの強風が嘘のようにパタリと止んだ。目元を守るようにクロスさせていた腕を退かし恐る恐る目を開ける。すると目の前には何故か鳥居が建っていた
冬弥
???
冬弥
ザッザッと枯葉を踏み付ける音と共にオレンジ色の髪をした青年が歩いてきた
あれ…でもこの人…何かが︎︎"︎︎︎︎ ︎︎可笑しい"︎︎
冬弥
そう。目の前に突っ立ってるヒトには獣のような耳と尻尾が生えていた
???
冬弥
相手は俺の事を知っているのかこちらを指を差しながら赤面で目をパチパチさせている
???
冬弥
???
冬弥
冬弥
???
やっと会えた…!!狐に会えた…!!嬉しい…
まだ相手がどういう者なのか。なぜ狐に化けていたのだろうか。そもそも何故狐に化けていたのだろうか。
何もかもが分かっていない。だが『狐に会えた』それがただただ嬉しかった。
冬弥
???
冬弥
冬弥
???
彰人
冬弥
冬弥
彰人
冬弥
冬弥
彰人
冬弥
冬弥
彰人
彰人は深刻そうな目で淡々と話始めた
彰人
冬弥
彰人
彰人
冬弥
彰人
ボンッ
彰人(狐)
冬弥
久しぶりに見た狐はあの時と同じ笑顔で微笑んだ
冬弥
ボンッ
彰人
彰人
彰人
冬弥
彰人
彰人
彰人
彰人
彰人
冬弥
彰人
彰人
声のトーンが一気に下がった気がした。ゴクリ…と喉を鳴らし彰人の顔を見つめる
彰人
彰人
冬弥
彰人
彰人
冬弥
冬弥
彰人
彰人
冬弥
彰人
冬弥
冬弥
彰人
彰人
冬弥
彰人
冬弥
冬弥
冬弥
彰人
冬弥
彰人
冬弥
彰人
彰人
冬弥
冬弥
冬弥
彰人
冬弥
冬弥
彰人
彰人
冬弥
彰人
冬弥
冬弥
彰人
彰人
冬弥
彰人
冬弥
彰人
冬弥
彰人
冬弥
冬弥
彰人
冬弥
彰人
彰人
冬弥
彰人
冬弥
次回、人間の姿での初キス
主
主
主
主
主
メロスは激怒した
主
主
主
主
主
主
コメント
5件
もうめちゃめちゃ最高です! こんな神作品見れるのが嬉しいです(´;ω;`)