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コメント
15件
朝読んだのに コメするの 遅くなったった 、 とても 洗練されてて 素敵な物語でした 感動を ありがと 12人で 🌈🍑 それに たくさんの 仲間たちが いるよね この時代に 生まれて来れて よかった
みるの遅くなってごめん、 このすごさは言葉に表せない 、 笑 企画者の方も めちゃ凄い でもまこりんのその企画を実行しようと思って完成したっていうことがもうまこりんの努力が垣間見れて泣きそう😭 この物語をみて改めて思ったのが友達との絆は永遠に離れないんだなぁって思った、永遠ではないかもだけど この絆は絶対に離れない糸で繋がってるてきな… 私の語彙力皆無で中々言い表せないけど とにかく凄かった!
めっちゃいい話やん 公式でやって欲しいわこれ!! ほたるちゃぁん&ミノル&デビが出てたのえもい(?
ストーリーコンテスト
夏物語
【夏の青空に手を伸ばして】
先生 .
先生 .
じゃぱぱ .
真夏の蝉がなく平日に 俺は親の都合上で転校する事になっていた
たっつん .
ゆあん .
じゃぱぱ .
なおきり .
じゃぱぱ .
俺は緑川じゃぱぱ さっきも言ったが、親の仕事の都合で転校する事になった どこからか聞いた他のクラスの幼馴染が休み時間の途端 俺の教室に集まってきていた
俺ら12人は小さい時から遊ぶ仲で どんな時だって12人一緒だった
ひろ .
もふ .
じゃぱぱ .
しゔぁ .
しゔぁさんが俺に聞いてきた
じゃぱぱ .
のあ .
えと .
う~ん、と頭を悩ませたえとさんが 顔を上げ、掌にぽんっと 手を置いた
何かを思いついたようだ
えと .
えと .
じゃぱぱ .
たっつん .
夏祭り、様々な屋台や食べ物がならぶ 夏に行う祭りだ。夏祭りは俺が転校する1週間後に開催される
うり .
どぬく .
るな .
どうやら皆賛成なようだ どぬとるなはまだ先の夏祭りの " 食べ物 " の妄想で忙しそうだ
ゆあん .
ひろ .
なおきり .
ひろ .
じゃぱぱ .
たっつん .
るな .
皆まだ5年生のため金欠は当たり前 それぞれの家庭でお小遣い制度は違うから 金欠な人はいつも大体同じだ
うり .
なおきり .
えと .
どぬく .
じゃぱぱ .
ゆあん .
じゃぱぱ .
ゆあん .
じゃぱぱ .
ひろ .
うり .
たっつん .
たっつん .
しゔぁ .
えと .
えと .
じゃぱぱ .
しゔぁママはとんでもなく優しい人で この前遊びに行った時なんて「おやつよ♡」とか言って メロンを出してくれた事もある
たっつん .
もふ .
どぬく .
1番重大な事を忘れていたようだ それに気付いたもふくんは呆れたような顔で 頭を掻き、「やれやれ」と言わんばかりにため息をついた
ゆあん .
ひろ .
ひろ .
そういってひろくんはもふくんの肩に手をおき 俺らには見えない謎の圧をかけた
もふ .
なおきり .
そこになおきりさんも加勢し もふくんの頬を引っ張った
もふ .
もふ .
なおきり .
そういってなおきりさんは手を離した
のあ .
どぬく .
もふ .
しゔぁ .
ゆあん .
ゆあん .
じゃぱぱ .
俺は曖昧な返事で返してしまった
えと .
るな .
じゃぱぱ .
たっつん .
りーんごーんりーんごーん……
休み時間の終わりの鐘がなった
なおきり .
ゆあん .
しゔぁ .
どぬく .
ひろ .
うり .
るな .
えと .
他のクラスのメンバーが それぞれ解散していく
俺らも解散するかな
じゃぱぱ .
たっつん .
そして、時は進み放課後
じゃぱぱ .
俺は頭を悩ませていた
…どう、 " 断るべきか " …
のあ .
じゃぱぱ .
教室に俺1人いると 廊下のドアからのあさんが顔を覗かせた
のあ .
じゃぱぱ .
正直迷いどころだった
でも…
じゃぱぱ .
これが俺の正しい選択だ
のあ .
じゃぱぱ .
のあ .
のあ .
じゃぱぱ .
" また " …これが、いつになるのだろうか
転校して、新しい学校でやっていけるだろうか
大人になって、また…会えるだろうか
えと .
じゃぱぱ .
のあ .
のあ .
じゃぱぱ .
廊下からのあさんを呼んだえとさんと一緒に のあさんはそのまま行ってしまった
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
俺にも俺の家庭の事情がある
夏祭りなんて、親が到底許してはくれないだろう…
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
俺の母は、厳しく放課後の夜遅くまでの外出は 断固として禁止されている
勉強面にもうるさく 皆と放課後に出掛けるという事も中々出来なかった
でも、最後の思い出くらいは作りたい
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
俺は思い切って相談してみる事にした
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
俺は母の圧に恐れ、中々言葉に出す事が出来なかった
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
結局、「夏祭り行きたい」なんて言い出せず そのまま言いたかった事は心の中にしまってしまった
じゃぱぱ .
俺の頭は、皆の悲しい顔で埋め尽くされ 心がきゅっと締められた感覚だった
じゃぱぱ .
俺は自分の部屋に行き、 そのままベットに座り頭を悩ませる
じゃぱぱ .
のあさんとの誘いも断った上、 夏祭りもドタキャンなんて皆はどう思うだろうか
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
…もし、たっつん達が " 雲ひとつない夏の青空 " なのなら
俺は、 " どんよりとした雨雲 " だ
雨雲と青空なんて、どう足掻いても相性の合う事なんてないだろう
じゃぱぱ .
夏祭り当日の学校____。
ゆあん .
ゆあん .
なおきり .
じゃぱぱ .
遂に来て " しまった " 、夏祭り やっぱり皆は全員来ると思っていて いつも通り昼休みに集まり、待ちに待った夏祭りの話をしている
のあ .
えと .
るな .
しゔぁ .
もふ .
うり .
ひろ .
じゃぱぱ .
楽しそうに話す皆を他所に俺は苦笑いしか出来なかった
たっつん .
どぬく .
しゔぁ .
じゃぱぱ .
俺らの最後の約束を破ってしまえば 俺達の絆も一緒に破れてしまうだろう
でも…
じゃぱぱ .
俺達は物心ついた時から一緒に居た関係で 将来、シェアハウスしようと約束もしていた それなのに、俺の行動一つでその関係は終わってしまうのだろうか もう、二度と12人集まって遊ぶ事は出来ないのだろうか
考えれば考える程、胸が苦しくなってくる
たっつん .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
たっつん .
もふ .
じゃぱぱ .
しゔぁ .
るな .
もし、俺が約束を破ってしまえば
今の関係では居られなくなってしまうだろう
/ � "¿?" ' "�¿? !!!���"" ' "��""?
しゔぁ .
なおきり .
うり .
もふ .
ひろ .
どぬく .
のあ .
えと .
るな .
ゆあん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
じゃぱぱ .
目が覚めると周りに生徒は居なく 夕焼け色に染まった教室に、俺1人残されていた
どうやら、夢を見ていたようだ
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
夢で見たたっつん達は俺を冷たい目で見ていた
きっと、裏切ればああなる
じゃぱぱ .
やっぱり、怖いな…
たっつん .
じゃぱぱ .
後ろから俺を呼ぶ声がして振り返ると そこにはたっつんが居た あの夢の後だ、少し気まずさがある
たっつん .
たっつん .
たっつんは親指を後ろに向け 「早く行こう」と仕向けた
でも、俺は行く事が出来ない
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
俺は咄嗟に嘘をついてしまった
行く気なんてない、否…行けないのに
たっつん .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
そう言って、たっつんは教室を後にした
じゃぱぱ .
俺はどう足掻いても彼の期待に応える事は出来なかった
そのまま帰るしか選択肢がなかった
抜け出すなんて事する勇気は俺にはなかった
じゃぱぱ .
ランドセルを背負い、重たい足を動かし 俺は自宅へと向かった
たっつん .
ゆあん .
夏祭り当日 日は暮れ、空は真っ暗になった夏祭り会場 いよいよ始まるというのに主役であるじゃぱぱが来ていない
たっつん .
俺はじゃぱぱが転校すると聞いてから じゃぱぱの様子がおかしかった事には気付いている きっと、皆もそうだ
もふ .
もふ .
たっつん .
ひろ .
ひろ .
のあ .
なおきり .
どぬく .
たっつん .
うり .
たっつん .
たっつん .
えと .
ゆあん .
なおきり .
ゆあん .
ゆあん .
たっつん .
もふ .
どぬく .
ひろ .
ゆあんくんの言葉に皆は頷き 全員で思い出を作る為に、じゃぱぱを探す事になった
待ってろ、じゃぱぱ
たっつん .
たっつん .
うり .
のあ .
しゔぁ .
えと .
るな .
るな .
なおきり .
たっつん .
果たして、じゃぱぱは見つかるのだろうか
じゃぱぱ .
俺はたっつん達との約束を破って帰宅し 今は母さんからお使いを頼まれていてお使いの途中だ
遠くからは夏祭りの楽しそうな、賑やかな声が聞こえていた
じゃぱぱ .
自分でも分かる儚い顔で俺は空を見上げる 空はもう夕焼けに染まり夕日が痛いくらい俺の事を照らしている
辺りに人はいない。皆夏祭りを楽しんでいるのだろう
じゃぱぱ .
見ていた空も段々と日が暮れ、辺りは暗くなってゆく だが、俺の影法師だけは綺麗に夕日の反対側に伸びていた
ふと、その影法師に目をやると
じゃぱぱ .
2つの影法師が長く伸びていた
咄嗟に、俺は後ろを振り返った
じゃぱぱ .
たっつん .
俺は目を見開いた
夏祭りに行ったはずのたっつんが 俺の事を曇りのない瞳で見ていた
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつんは何も言わずに俺の手を引っ張った
じゃぱぱ .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつんは夕日に向かって走り出した 勿論行き先は 夏祭り会場 だった
じゃぱぱ .
たっつん .
俺の言葉を聞かずにたっつんは俺の手をしっかり握り
走り出した
のあ .
私たちはじゃぱぱさんの家に直接聞きに来た
でも、出たのはじゃぱぱさんじゃなかった
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
えと .
じゃぱぱさんのお母さん曰く じゃぱぱさんはお使いに行っているそうだ
のあ .
るな .
るなさんが今にも泣きそうな震えた声で言った
るな .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱさんのお母さんは 少し悲しそうな顔で下を俯いた
えと .
じゃぱぱ母 .
のあ .
のあ .
思わず当たり前な疑問を聞いてしまった
じゃぱぱ母 .
えと .
えと .
るな .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱさんのお母さんは どんな感情か分からない顔で私達の事を見詰めていた
のあ .
えと .
るな .
私たちはどこに行ったか分からないじゃぱぱさんを探しに 家を後にした
じゃぱぱ母 .
たったっったったたっ !!!
静かな公園に2人の走る音が聞こえていた
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつんは未だに無言で俺の手を握り走っていた
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつんの足が止まった
俺の顔を見て驚いている
あぁ、
じゃぱぱ .
俺、泣いてるんだ
たっつん .
じゃぱぱ .
一向に喋らなかったたっつんが口を開いた
たっつん .
じゃぱぱ .
確かに、ここの公園に見覚えがあった
確か…
じゃぱぱ .
たっつん .
道のど真ん中に蹲って泣く俺を他所に たっつんは話を続けた
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつんは優しい言葉と共に 俺を優しく抱きしめ、包み込んでくれた
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
彼は 俺ににかっ と笑って見せた
辺りは夕日で暗いはずなのに
彼だけは、凄く眩しく輝いていた
じゃぱぱ .
たっつん .
ゆあん .
じゃぱぱ .
振り向くとそこには
皆が俺の事を笑顔で迎えてくれた
どぬく .
もふ .
どぬくさんは今にも泣きそうな顔で俺を心配してくれていた もふくんは、笑って誤魔化していたが涙ぐんでいたのを俺は見逃していなかった
のあ .
のあ .
のあさんが謝ってきた
じゃぱぱ .
えと .
えと .
じゃぱぱ .
えと .
るな .
のあ .
ゆあん .
るな .
じゃぱぱ .
のあさんとえとさん、るなは 何やら嬉しそうな顔で顔を見合せ にこにこと笑った
ひろ .
うり .
しゔぁ .
じゃぱぱ .
なおきり .
なおきり .
なおきり .
じゃぱぱ .
ゆあん .
なおきりさんとゆあんくんは 顔を見合せ、にかっ と笑った
その笑顔で俺の心はさっきよりも軽くなった気がした
たっつん .
たっつん .
じゃぱぱ .
どぬく .
なおきり .
しゔぁ .
うり .
ひろ .
ひろ .
えと .
しゔぁ .
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつんは俺に手を差し出した
背景には夕日がきらきら輝いていて まるで、俺らを包み込んでいるように
じゃぱぱ .
俺は伸びたその手を取り
絆で結ばれた仲間達と共に
最後の思い出を _________
じゃぱぱ .
祭り会場は様々な屋台が並び 人混みで足の踏み場が無いくらい人が混雑していたが
俺にはそんな事眼中になかった
とにかく、今は
じゃぱぱ .
ただそれだけ
うり .
もふ .
もふ .
のあ .
どうやら、それぞれに別れて行動するようだ
ゆあん .
なおきり .
皆は、各々人混みの中に消えていった
じゃぱぱ .
たっつん .
じゃぱぱ .
振り向くとそこにはいつの間にか買った たこ焼きを片手に持ったたっつんが居た
隣にはゆあんくんが焼きそばをすすっている
たっつん .
ゆあん .
ゆあん .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
俺の笑った顔を見て たっつん達は、どこか安心したような顔をしていた
たっつん .
ゆあん .
じゃぱぱ .
えと .
のあ .
るな .
えと .
今、私達は会場の丘上の神社に来ていた 神社に上がる鳥居も夏祭り仕様に装飾されており とても心が踊った
のあ .
るな .
えと .
るなは水色を使った浴衣に赤や黒の金魚の描かれた なんともるなにぴったりな浴衣を着ていた
のあさんは、やっぱりピンクで帯に大きなリボンが付いていて 桜模様の可愛い柄と非常に良く合っていた
のあ .
るな .
えと .
私はオレンジを貴重として使った向日葵の浴衣 夏にはぴったりな向日葵が咲き誇っており とても、お気に入りの浴衣だった
えと .
るな .
るな .
のあ .
えと .
のあ .
るな .
張り切って階段を上るのあさん達の後ろで 2人の背中を眺めながらゆっくりと登ってゆく
どんっ
えと .
誰かにぶつかってしまった
えと .
ぶつかった彼の声は 聞き覚えのある声だった
えと .
えと .
えと .
のあ .
るな .
えと .
えと .
えと .
ミノル .
えと .
のあ .
ミノル .
えと .
ミノル .
えと .
えと .
ミノル .
のあ .
えと .
えと .
えと .
るな .
えと .
私は
君の光に、なれてるかな
ミノル .
うり .
ひろ .
うり .
俺はなおきりさんとうりさんと回る事にした 屋台をぐるぐる見て回ったが、どれも美味しそうで、面白そうで 何から手をつければいいか分からない
なおきり .
ひろ .
なおきりさんは少し奥の屋台を指さした
射的のお店には様々な商品が並べられていた
うり .
うり .
うりさんが親指をぐっと立てドヤ顔で俺を煽ってきた
ひろ .
なおきり .
ひろ .
うり .
うりさんの煽りに負けた俺は しゔぁママから貰ったお小遣いを渡すべく、財布を取り出した
ひろ .
ひろ .
ひろ .
俺が渡されたのは射的大定番のあの銃ではなく 如何にも魔法使いが使っていそうな 杖 だった
いや…なんで !?
なおきり .
うり .
うりさんが屋台の看板を確認した
うり .
ひろ .
どうやら、なおきりさんが見つけた射的屋は 魔法の杖で景品を狙う マホテキ だったようだ
よく見たら、景品も何かおかしいような…
ひろ .
うり .
なおきり .
ひろ .
俺は杖を構え打つ体勢に入った
ひろ .
ぴしゅんッ !!
弾が勢いよく飛んだ
うり .
だが、一発目は失敗
ひろ .
2発目、3発目、4発目と打っていくが 中々当たらずもう残りの弾は6発になっていた
なおきり .
ひろ .
うり .
俺が狙うのは黒と灰色、オレンジ色のネコのような、悪魔のようなぬいぐるみ 周りにある物よりかはましだと思いました
気を取り直して次々に打っていくが中々当たりやしない
そして遂に、最後の1発になってしまっていた
ひろ .
うり .
ひろ .
うり .
俺はうりさんに杖を渡した
うり .
うりさんは片目を閉じ、狙いを定めた
全員が息を飲んで見守る中、
ぴしゅんッ !!
うりさんの打った弾は
見事ぬいぐるみに的中した
ひろ .
うり .
なおきり .
うり .
ひろ .
うり .
ひろ .
俺はうりさんからぬいぐるみを受け取った
なおきり .
なおきりさんがぬいぐるみを撫でながら言った
確かに、ぬいぐるみのふわふわ感ではなく 本物のねこの毛みたいな感覚だ
ひろ .
うり .
なおきり .
ひろ .
なおきり .
なおきりさんが俺に見せたお面は 草で作られた被り物だった
…何これ
なおきり .
うり .
ひろ .
うり .
うり .
なおきり .
ひろ .
うり .
なおきり .
俺はぬいぐるみを抱きしめながら 別の屋台へ向かった
ミノル .
ミノル .
ミノル .
ミノル .
ミノル .
ミノル .
ミノル .
どぬく .
もふ .
しゔぁ .
どぬく .
しゔぁ .
俺達は今、夏祭り会場から少し離れた公園で休んでいた 夏祭りは楽しいが、人混みで足を踏まれるのは勘弁だ
にしても、ここの公園は静かだ たっつんと合流した公園ではない、反対側の公園 遠くから夏祭りの太鼓の音や、人の笑い声、盆踊りの音楽なんかが 小さな音で聞こえてくる
もふ .
どぬく .
どぬく .
もふ .
真面目な彼、もふくんは 夏祭りというじゃぱさんとの最後の思い出の為に ひろくんと共に塾をサボったそうだ
でも、どこか罪悪感が残っているのか もふくんは夏祭り中の今でも「大丈夫かな…」と 頭を抱えて悩んでいた
正直うるさい((
しゔぁ .
しゔぁ .
もふ .
しゔぁ .
しゔぁ .
どぬく .
どぬく .
しゔぁ .
もふ .
しゔぁ .
しゔぁ .
どぬく .
どぬく .
もふ .
もふ .
しゔぁ .
気持ちを切り替えたもふくんの顔は きらきらと輝いていて、迷いの目なんてなかった
もふ .
もふ .
どぬく .
しゔぁ .
吹っ切れたもふくんは 全力で楽しむ威勢を見せてくれた
そして、ダッシュで会場へ向かっていってしまった
もふ .
どぬく .
どぬくさんももふくんの後を追った
しゔぁ .
公園のベンチから立ち上がった
その時
しゔぁ .
突然、女性から声をかけられた
藍色髪のクリーム色のメッシュの入った女性だ
突然、女性は聞いた
しゔぁ .
しゔぁ .
俺がそう答えると、女性は悲しそうに 下を俯いてしまった
しゔぁ .
彼女は俺に道を訪ねてきた さっきの会話が気になってしょうがないが、困っている人は放っておけない
しゔぁ .
しゔぁ .
しゔぁ .
しゔぁ .
そのあだなに、俺は聞き覚えがあった
しゔぁ .
彼女は俺が教えた道を辿ってどこかへ消えていった
どぬく .
どぬく .
しゔぁ .
でも、彼女
しゔぁ .
また、何処かで会えるだろうか
ほたる .
ほたる .
ゆあん .
じゃぱぱ .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
ゆあん .
夏祭りも終盤に差し掛かった8時50分 辺りの人も増え、迷子になってもおかしくはないだろう
たっつんとゆあんくんと 飽きるまで話し、一緒に屋台の食べ物食べて 射的や、金魚すくいをして遊んだ
じゃぱぱ .
今まで親からの束縛で こういったイベントは中々参加出来ない
小学生最後の皆との思い出として、 この夏祭りは思いっきり楽しむしかない
ゆあん .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつん達はどうやら時計を見てなかったらしく 8時50分という事実を知らなかったようだ
じゃぱぱ .
ゆあん .
ゆあん .
じゃぱぱ .
たっつんもゆあんくんも 運動神経が抜群であるのだ でも、俺は運動神経を親のお腹に置いてきた系の子供なので 運動神経は皆無と言っても過言ではない
たっつん .
たっつん .
ゆあん .
ゆあん .
じゃぱぱ .
2人が走り出し、俺も後を追おうとした
その時
がしッッ !!!!!
じゃぱぱ .
腕を誰かに掴まれた
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
俺の母が俺の手首を掴んでいた
母は睨むように俺の顔を見た
じゃぱぱ母 .
走ってきたようで、母さんは息が上がっていた
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
たっつん .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
俺は勇気を振り絞って ありのままの自分の意見を伝えた
母からなんて言われようが
俺らは12人で1つだ
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
母の俺の手を握る力が弱まった
じゃぱぱ .
俺はそっと母から手を抜き取り
じゃぱぱ .
仲間の元へと向かった
母が悪くないとわかっている
母さんは、俺の為に全てやっていた事はわかってる
でも今は " 大切な宝物 " に 少しでも長く…寄り添っていたい
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱはそのまま行ってしまった
嗚呼、私ってなんて馬鹿なんだろうか
じゃぱぱが私のせいで苦しんでいたのは知っていたのに どうして止められなかったんだろう
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
家にのあちゃん達が尋ねてきた時
こんなにもじゃぱぱを 思ってくれている友達がいるんだと
でも、私はそれを邪魔している
そんなのとっくに気付いている
のあちゃん達が帰った後 自分の行動、判断を見つめ直し全ての間違いに気付いた
咄嗟に家を飛び出して、のあちゃん達を追った
じゃぱぱ母 .
のあ .
のあ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
えと .
るな .
のあ .
じゃぱぱ母 .
のあ .
のあ .
のあ .
のあ .
じゃぱぱ母 .
えと .
えと .
えと .
えと .
えと .
えと .
じゃぱぱ母 .
えと .
えと .
るな .
るな .
るな .
るな .
じゃぱぱ母 .
るな .
るな .
のあ .
のあ .
小学生の3人の目の前で 私はいつの間にか大粒の涙を零していた
小さな女の子達に 心を改心させられるなんて
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
るな .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱは人混みの中へと消えていった
その背中は仲間を信じて鳥籠から飛びだった勇敢な背中だった
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
じゃぱぱ .
ゆあん .
ゆあん .
じゃぱぱ .
たっつん .
なおきり .
もふ .
じゃぱぱ .
約束の場所に着くともうみんな集まっていた
ゆあん .
なおきり .
どぬく .
うり .
ひろ .
なおきり .
なおきり .
しゔぁ .
なおきり .
じゃぱぱ .
なおきりさんから貰った金魚は 赤オレンジっぽい色のした可愛い金魚だった
えと .
ひろ .
なおきり .
るな .
なおきり .
ひろ .
花火のよく見えるここの高台は あまり人に知られていない
さっきまでしんとしていたはずの高台は 12人の笑い声が響いている
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつん .
うり .
うり .
もふ .
うり .
えと .
すると、遠くの方で
ひゅ~~~~……
どぉぉぉぉん !!!!!
大きな音と共に辺りの空は鮮やかに染まった
のあ .
どぬく .
じゃぱぱ .
さっきまでうるさかった声は 花火の美しさで鎮まり、全員花火に釘付けになっていた 屋台の方からは歓声が上がっていた
たっつん .
たっつん .
もふ .
次々に鮮やかに散って、また咲く花火は 様々な色の花を咲かせていた
なおきり .
ゆあん .
なおきりさんとゆあんくんは 花火に向かってよく言う言葉を発している
るな .
じゃぱぱ .
るな .
るなの差し出した手には
緑色の桃のキーホルダーがあった
じゃぱぱ .
ひろ .
ひろくんの見せた手には灰色の桃がぶら下がっていた
ひろくんだけじゃない、ほかの皆もそれぞれの色を持っていた
うり .
うり .
黒の桃をぶら下げたうりが俺に言ってきた
ゆあん .
のあ .
赤い桃と桃色の桃を持った2人が 顔を見合せ笑った
どぬく .
どぬく .
じゃぱぱ .
えと .
えとさんに言われて気付いた どぬのぱっとした明るい笑顔を見て 俺は静かに涙を零していた
じゃぱぱ .
ゆあん .
ゆあんくんがそっと俺の頭を撫でた
その瞬間に我慢してたものが全て崩れ落ちた
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
しゔぁ .
ひろ .
ひろくんは笑いながら涙を拭った
うり .
うり .
たっつん .
綺麗な花火を見て 俺は改めて思ったんだ
仲間って大事だな
これが小学生最後だとしても 俺らはきっと未来で会える
だって、俺らは
じゃぱぱ .
もふ .
えと .
じゃぱぱ .
夏祭りは終わり 今はそれぞれの帰路を歩いていた 運のいい事に全員家の方向が一緒の為 楽しくお喋りする事が出来ている
なおきり .
なおきり .
ひろ .
どぬく .
うり .
ひろ .
ひろ .
どうやら祭りの屋台で取ったぬいぐるみを 無くしてしまったようだ どんなぬいぐるみだったんだろ
うり .
えと .
ひろ .
もふ .
えと .
えとさんは空を見て微笑んだ
ひろ .
なおきり .
ひろ .
じゃぱぱ .
えとさんの " 歩いていった " って、どういう事だろう
のあ .
ちょっとした沈黙の中、のあさんが口を開いた
のあ .
のあ .
るな .
るな .
るなが目を輝かせて言った
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
俺は俺の後ろを歩く皆に振り返って 精一杯の笑顔をした
たっつん .
ゆあん .
じゃぱぱ .
どぬく .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
そんな俺に皆は微笑みかけてくれた
長く続く一本道
静かなその道は12人の笑い声や、話し声が響いていた
俺がまたここへ帰ってくる頃にはきっと皆は大人びているはずだ
変わる人もいれば、変わらない人もいる
それを見るのがとても楽しみだ
皆と交わした最後の約束は
「またここに帰ってくる事」だ
いつになるか分からない
もしかしたら、数十年後
或いは、数年後かも
それはちょっとダサいかな
でも、どんなに時間が掛かったっていい
俺らは12の絆で結ばれているから
遠くに離れていても
心はずっと繋がりあっている
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
翌朝、帰りが遅かったため 引越し業者に1日延期してもらった
そして、今は引越しの準備中だ
懐かしいものや黒歴史がわんさか出てきて 中々準備が進まない
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
下の階から母が叫んだ 俺と似て、声はとんでもなくデカいのだ
そして、今は母とも打ち解け 無理な束縛などはしないと約束した
じゃぱぱ .
低学年以来から呼ばれていなかった「じゃぱちゃん」は 今となってはとても恥ずかしい 家で「ヒロちゃん」、「もっくん」と呼ばれている 2人の気持ちが分かった気がする
荷物を纏めて 下の階に向かう準備ができた
じゃぱぱ .
物を片付けると部屋が広く見える。 引越しあるあるだ(
じゃぱぱ .
俺は名残惜しい自室を後にし 下の階に向かった
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
今日は平日の朝 皆は今、学校の準備をしている人、登校している人 或いは…寝ている人がいる時間帯
お見送りが居ないのはちょっと寂しい
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
母が笑いながら聞いてきた 図星すぎて怖い
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
俺は自然と母から目を逸らしていた そんな俺を見て母はくすくすと笑った
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
暫く黄昏ていると 玄関の方から声がした
引越し業者の人だ
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
言っていなかったが、俺達の引越し先は 沖縄 だ 沖縄は離島だから船や飛行機を使って移動する そして、俺は意外と今回が初飛行機である
今の俺の家から羽田空港までの移動は 電車で行う
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
とうとう、この家ともお別れだ 11年間お世話になりました
…母さんの分合わせたら____ 年か(
俺は自分の持てる最小に抑えたリュックを背負い 玄関へ向かった
そしてあっという間に駅に着いた
俺の家は歩いて10分くらいなのだ
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
必死で全否定していた
その時
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
母に文句を言いつつ母が指を指したところを見ると
ゆあん .
なおきり .
じゃぱぱ .
そこには、手をぶんぶんと振ってこちらにやってくる ゆあんくんとなおきりさん
その後ろには同じく学校のはずの皆が居た
じゃぱぱ .
うり .
どぬく .
どうやら、皆は先生の許可無しに 学校を抜け出してきたようだ この不良め 笑
じゃぱぱ .
もふ .
もふ .
もふ .
もふ .
じゃぱぱ .
あんなに先生の信頼第1だったもふくんが 俺の為に学校を抜け出してきたと思うと涙が溢れそうになる
ひろ .
ひろ .
しゔぁ .
どぬく .
じゃぱぱ .
うり .
えと .
担当の目を盗みくる度胸は 俺にはなかったから本当に尊敬だ
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
のあ .
のあ .
のあ .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
るな .
どうやら、母を説得してくれたのは のあさん達女子組だったようだ るなはにこにこの笑顔で俺に向かってピースサインをした
たっつん .
じゃぱぱ .
たっつん .
じゃぱぱ .
俺は皆からのプレゼントのキーホルダーを 自分のリュックのチャックに付けた
ゆあん .
それに気づいたゆあんくんの目がきらきらと輝いた
うり .
なおきり .
ひろ .
じゃぱぱ .
たっつん .
〜♪♪
間もなく2番線に____電車が……
じゃぱぱ .
のあ .
じゃぱぱ .
しゔぁ .
じゃぱぱ .
ぎゅッ
しゔぁ .
しゔぁさんは本当にはぐされると思っていなかったらしく 抱きついてきた俺に驚いていた
しゔぁ .
でも、すぐににこっと笑い俺を抱きしめ返してくれた
たっつん .
ゆあん .
うり .
ひろ .
じゃぱぱ .
どぬく .
もふ .
なおきり .
男子の皆は俺を優しく抱きしめてくれた
とても暖かかった けど、
じゃぱぱ .
たっつん .
ゆあん .
じゃぱぱ .
俺が暑いと言うと皆 静かに抱きしめるのを止めてくれた
のあ .
のあ .
じゃぱぱ .
のあさんは俺に少し大きめの紙袋を渡してくれた
えと .
じゃぱぱ .
紙袋の中には
手のひらくらいの俺の人形と クッキーやビスケットなどのお菓子が入っていた
じゃぱぱ .
えと .
じゃぱぱ .
るな .
じゃぱぱ .
るな .
3人は揃って笑顔を俺に向けてくれた
じゃぱぱ母 .
母さんが俺に声をかけた もう電車すぐそこに来ている
ゆあん .
じゃぱぱ .
なおきり .
じゃぱぱ母 .
なおきり .
じゃぱぱ .
ひろ .
ひろ .
もふ .
うり .
じゃぱぱ .
たっつん .
たっつんに言われ振り向くと電車はもう来ており 母さんは既に電車に乗っていた
じゃぱぱ .
俺は電車に飛び込んだ
俺は急いで電車に飛び乗った
そして、後ろを振り返った
ゆあん .
しゔぁ .
えと .
笑顔で俺を見送ってくれる ゆあんくんとえとさん、しゔぁさん
るな .
のあ .
涙ぐみながら見送ってくれる のあさんと、るなさん
もふ .
どぬく .
どぬく .
後ろを向いて涙を隠すもふくんと それを優しく撫でて慰めるどぬ
うり .
ひろ .
なおきり .
いつも通り、場を盛り上げようとするうりと 珍しくうりの悪ノリにのるひろくん、 俺に1匹の金魚を託してくれたなおきりさん
たっつん .
たっつんはにっ と笑っていた けど、その目には少し涙が溜まっていた
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
そこで、電車の扉は閉まり 俺達を乗せた電車は空港までの道のりへと走っていった
時は経ち
2025年 6月 28日の雨の日 _________ 。
今日の天気は、あいにくの雨であった
でも、俺にとってはそんなの関係ない
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
外からはざあ、ざあと 雨の音が聞こえている そんな外でも家の中では 母さんが見ているニュース番組のテレビ音と、 俺と母さんの会話しか聞こえない
テレビの横には赤オレンジ色の金魚が元気に泳いでいた
じゃぱぱ .
大人になった俺は 小さい頃に幼馴染と誓った約束を果たすべく 家を出る事にした
自分の荷物を入れたスーツケースを持ち 念の為、パーカーを羽織り、
緑色の桃のキーホルダーが着いたリュックを背負う
大分昔の物だから、少し傷が付いていた
じゃぱぱ .
じゃぱぱ母 .
じゃぱぱ .
5年生の夏から再び呼ばれ始めた母の呼び名は 今でもどこかしっくりとくる呼び名になっていた
__________ 間もなく、飛行機は 羽田空港 へ着陸します
______ お忘れ物のないよう、ご注意下さい
じゃぱぱ .
上空から見る久々な街並みは 昔とはあまり変わらなかった
無事、飛行機は着陸した
じゃぱぱ .
沖縄も東京もあまり変わらない空港でも どこかに懐かしさがあった
じゃぱぱ .
俺はスマホを取りだした
…
…
…
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
荷物を詰め込んだスーツケースを引き 俺は空港の出口へ向かった
じゃぱぱ .
「入口らへんで待ってます!」とのあさんから連絡があった なので、俺は入口付近までやってきた
じゃぱぱ .
出口の自販機の近くに
見慣れたような、そうでもないような人影
じゃぱぱ .
俺は思いっきり息を吸って
じゃぱぱ .
喉が壊れそうなくらい叫んだ
周りからすごい目で見られたが今はそんなの気にしない
でも、お陰で皆俺に気付いて駆け寄ってきた
たッッたッ たたッッたたたッッッた ッ !!!
じゃぱぱ .
たッたたッッたたッたッッッッたッたッッ!!!!!
じゃぱぱ .
皆は足を止めること無く
重なった声で俺に飛び込んできた
その衝撃で俺は後ろに倒れてしまう
じゃぱぱ .
ゆあん .
一番最初に俺に声を掛けたのは ゆあんくん だった 昔のわんぱくさとはちょっと異なり 俺を差し置いて、大人びている気がした
なおきり .
泣きながら俺のただいまを待っていてくれてた なおきりさん 皆の中で1番大人びていた けど、 小学生の頃の幼さは消えていなかったようだった
どぬく .
じゃぱぱ .
るな .
俺の誰よりも力強く抱きしめてくれた どぬ 小学生の頃短かった髪が驚くほど長くなっていた そんなどぬは昔とは変わらない性格だった
そんな力強いどぬを笑いながら注意したのは るな 相変わらず元気な性格だ 皆曰く、るなは医者の道をめざしているらしい
じゃぱぱ .
なおきり .
ゆあん .
じゃぱぱ .
俺が声を上げるとなおきりさんは申し訳なさそうに立ち上がった ゆあんくんも、昔と変わらない悪ガキっぽさを出し立ち上がる あぁ、この2人は変わらないな ぁ 笑
もふ .
皆に声を掛けてくれた もふくん どうやら、皆の中で1番真面目らしい そりゃあね? でも倒れ込んだ俺も見て、腹を抱えて笑っていた
じゃぱぱ .
もふ .
うり .
ひろ .
笑いながら立ち上がった うり とひろくん は 2人共小学生の時から変わらないイケメンぶりで腹が立つ( けど、うりは耳にピアスを開け、ひろくんは頭にヘアピンを付け それぞれの個性が溢れていた
どぬく .
ひろ .
じゃぱぱ .
ひろ .
えと .
俺の急成長に驚きを隠せない えとさん は 俺の伸びた身長を見て目を見開いていた わんぱく王女様だったえとさんが今となればお姉さんになっていた
じゃぱぱ .
うり .
るな .
えと .
しゔぁ .
とんでもない成長を遂げていた しゔぁさん 小学生の頃「身長が~」と言って泣いてたしゔぁさんはどこへ行ったのか 声も大分声変わりし、低くなりお兄さん感が溢れている
じゃぱぱ .
しゔぁ .
じゃぱぱ .
全員俺の胸に飛び込んだと思っていたが のあさんとたっつんの2人が見つからない 連絡したのはのあさんのはずだったが
しゔぁ .
じゃぱぱ .
なんだかんだ、2人に1番会いたかった 2人がいちばん連絡くれたし 何より俺はたっつんに、母さんはのあさん含む女子に救われているから
なおきり .
じゃぱぱ .
えと .
えと .
じゃぱぱ .
俺は何より、小さい頃からの夢が叶う事が嬉しかった 今の時点で俺以外がシェアハウスしているらしいから 俺もシェアハウスすれば、念願の夢が叶うのだ
もふ .
るな .
どぬく .
あの二人はいくつになってもほのぼのしてて見て飽きない
うり .
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
うり .
じゃぱぱ .
うり .
うり .
じゃぱぱ .
うり .
じゃぱぱ .
俺らの心は 今も変わらず、12人でひとつ
うりは、この事が言いたかったのかな
ひろ .
しゔぁ .
じゃぱぱ .
うり .
じゃぱぱ .
辿り着いたのは住宅街の家3個分程の大きさの ほぼ豪邸と言っていい程大きな家だった 俺、ほんとにここに住んでいいの… !?
ゆあん .
ゆあんくんが俺の背中を押し ドアを開けるように仕向けた
じゃぱぱ .
なおきり .
なおきりさんの合図と共に
俺は扉を開けた
ぱぁぁん ッッッッッッ !!!!!!!
じゃぱぱ .
突如鳴り響いた大きな音
クラッカーだ
そして、
じゃぱぱ .
のあ .
のあ .
たっつん .
2人が俺を待っていてくれた
じゃぱぱ .
のあ .
のあ .
のあさんは少し変わった俺を見ては 目を細め優しく微笑んだ
たっつん .
たっつん .
たっつんの目からは涙が零れていた
じゃぱぱ .
じゃぱぱ .
たっつんが啜り泣くのを見て 俺も溜め込んでいた涙が零れてきてしまった
ゆあん .
ゆあん .
そう言っているゆあんくんも 目元が赤い気がする
じゃぱぱ .
俺は涙を拭った
6月の下旬に東京に帰ってきたのは訳があった
今から1週間後に 夏祭り がある
また12人揃って、あと高台で花火を見るという 約束
忘れるわけない
たっつん .
たっつん .
目元を赤くしてたっつんは にかっ と あの頃と変わらない笑顔を見せた
じゃぱぱ .
後の夏祭りも、過去の夏祭りも
俺の忘れられない思い出だ
「 夏の青空に手を伸ばして 」
… 𝗍𝗁𝖾 𝖾𝗇𝖽
企画 … 星桜 みん 様
作 … マコりーな
御愛読 有難う御座いました