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眩い光に飲み込まれ、視界が白一色に染まる。藍は無意識に隣にいた葉蘭奈の手をギュッと握りしめた。……次に肌に触れたのは、あの施設の湿った空気ではなく、開いた窓から吹き込む生温かい放課後の風だった
葉蘭奈
美香
たけし
たけしがガタガタと震えながら自分の席を抱きしめて泣き、卓郎が窓際で深く息を吐き出す。ひろしはメガネを拭き直し、安堵の表情でみんなを見回した
ひろし
藍
藍は隣に立つ葉蘭奈の顔を見て、ホッとしたように微笑んだ。葉蘭奈の瞳にも、オレンジ色の夕陽がキラキラと反射している。あんなに激しく燃えていた蒼い光はもう消え、ただの日常が戻ってきたのだ。窓の外からは、部活動の掛け声や、下校を知らせる夕焼けのチャイムが響き渡る
藍
6人は、夕日に照らされた校門の前に立っていた。影も、化け物も、あの不気味な畳の部屋も、今はもう遠い悪夢のようだ
卓郎
たけし
いつも通りの軽口を叩き合いながら、一人、また一人と帰路についていく。最後に残ったのは、藍と葉蘭奈の二人だった
藍
二人は顔を見合わせて笑い、茜色に染まる街の中へと歩き出した――