桜が風で舞い散る4月中旬
ある公園にこんな声が響いた
〇〇
ねぇねぇ、みくちゃん!
光空(みく)
なーに?
〇〇
僕ね!みくちゃんのことが好き!
光空(みく)
私も好き!
〇〇
だからね!
〇〇
僕がもっともーっと大きくなったらみくちゃんのこと迎えに行くね!
光空(みく)
うんっ!
〇〇
えへへ///
光空(みく)
えへへ///
そして、彼は次の日から公園に来なくなった。
その次の日も。その次の次の日も。
今考えれば引越しでもしたのだろうと思うが、当時の私には分からなかった。
毎日公園に行っては、彼と遊ぶのが当たり前になっていたから。
確かあの日は、泣きわめいた記憶が微かにある。
そんな私も今日から高校1年生。
鏡の前で一回転。
チェック柄のスカートをヒラヒラさせて。
リボンもしっかり整える。
光空(みく)
よしっ
リュックを背負って綺麗なローファーに足を入れる。
光空(みく)
いってきまーす
今日は一日中天気がいいみたい。
まさに、入学式日和。
今日から私の華のJK生活が始まる。