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プルルルルル...
お母さん
お母さん
お父さん
お母さん
お父さん
晴翔
今日は晴翔の誕生日。
ぬいぐるみが、晴翔のためのミュージカルをしてくれると言っていた。
『でもお兄ちゃんだから...我慢しないと』
『わがまま言っちゃダメだ...』
『ミュージカルはいつでもできる...』
そう思っていたはずなのに...
晴翔
お父さん
晴翔
母の息を飲む音がした。
そう言った瞬間、パンっと乾いた音が響いた。
晴翔
晴翔はヒリヒリと痛む頬を抑えた。
目の前がチカチカし、立っているのがやっとだった。
お父さん
お父さん
父は悲しそうに吐き捨てた。
ずっとずっと我慢してきたのに
寂しくても1人でお留守番して
1人でお風呂に入って
1人で夜ご飯食べて
洗濯物も食器洗いも
お父さんとお母さんに褒めて欲しいから
だからたくさん頑張ってきたのに...
僕はもういらない子なんだ
晴翔
お母さん
気がつくと晴翔は家を飛び出していた。
あのぬいぐるみを抱えて___
晴翔
晴翔
晴翔の頬を伝った涙が、アスファルトに落ちて滲んだ。
クマのぬいぐるみ
場違いなほど明るい声に、晴翔の涙は止まらなくなった。
晴翔
晴翔
晴翔
晴翔
クマのぬいぐるみ
不意に考え込む素振りを見せ、ぬいぐるみは言った。
クマのぬいぐるみ
晴翔
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
晴翔
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
晴翔
クマのぬいぐるみ
晴翔
クマのぬいぐるみ
晴翔
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
晴翔
晴翔
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
晴翔
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
晴翔
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
晴翔
クマのぬいぐるみ
晴翔
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
クマのぬいぐるみ
晴翔
クマのぬいぐるみ
晴翔
晴翔は顔の前で手を合わせ、一生懸命になりお願いをした。
晴翔
その心の中で呟いた途端
晴翔
背中が殴られたかのように呼吸が苦しくなった。
たくさん酸素を吸おうとするが、全身に穴が空いていて、そこから漏れているかのようだ。
やがて、手足が痺れ視界が狭くなっていく。
晴翔
そして晴翔は意識を手放した。
誰かの呼んでいる声で目が覚めた
見慣れない真っ白な天井
病院特有の消毒液の匂いがした
小晴
元気そうな小晴が視界に入ってくる。
こっちは病人だってのに、甲高い声出さないで欲しい。脳に響く。
お母さん
お母さんって演技派なんだな...。思ってもないことをよくもこう涙ぐんで言えるものだ。
お父さん
言っとくけど引き金お前だからな...。しばらくは顔も見たくない。
そろそろ演劇も終盤かな。
えっと次のセリフは...あ、俺か。
ゆっくり瞬きして口角上げて。
晴翔