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俺と…委員長と…

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俺と…委員長と…

23 - 俺と…委員長と…23

♥

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2020年06月07日

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カナタ

ヒカル

本当は キスしたい

でもこんな所だから 我慢した

ヒカル

カナタくん…

ヒカル

何で人と肌を合わせるって
こんなに心地良いんだろう

カナタ

何でだろうね

カナタ

俺はあんまり
経験無いから

カナタ

わかんないわ

ヒカル

僕だって
そうだよ

好きな人と 一緒にただこうして

隣で体を寄せ合っている それだけで幸せを感じる

カナタ

ヒカルがいてくれて
よかった

ヒカル

かっ!

ヒカル

カナタくん
なんか照れ臭いよ

ヒカル

僕は今まで
誰かに必要とされてるって

ヒカル

感じたことがなかったから

カナタ

じゃあ
俺が初めて

カナタ

ヒカルのものって
ことで

ヒカル

ぼっ
僕が!?

ヒカル

カナタくんのっ!?

カナタ

えっ?

カナタ

何今さら…

カナタ

俺はヒカルが必要だから
一緒に居たいし

本当に鈍いというか…

でもまぁ そこが良いんだけど

何をするにも 新鮮で 毎回新しい表情で

カナタ

いいよね?

カナタ

どう考えても
改めてだけど

ヒカル

えっと…
そうなん…だね…

カナタ

いい?

カナタ

だめ?

すぐに返事して欲しかったのに 動揺して 中々言ってくれなかった

カナタ

カナタ

カナタ

ちょっ!

ヒカル

あっ!

ヒカル

ごめん!

ヒカル

頭が真っ白に!!

カナタ

えぇっ!

カナタ

マジで
聞いてたの?

カナタ

俺の一世一代の
告白を……

前もやった気がするけど

ヒカル

違うよ

ヒカル

何か
本当に照れ臭いのと

ヒカル

嬉しいので…

カナタ

Will you be my lover?

ヒカル

急に!?

ヒカル

えっ?えっ?

ヒカル

なんて言ったのぉ?

カナタ

What's your answer?

ヒカル

す、ストップ!!

カナタ

ノー

ヒカル

えっとおお

頭のいいヒカルが こんなにまで おれの拙い英語で 狼狽えるなんて

本当に焦ってるんだな おれって悪い奴だ

カナタ

俺のものになって

もう一度目を見て ハッキリ言った

ヒカル

…うん…

顔を真っ赤にして 小さい声で答えた

ヒカル

宜しくお願いします

カナタ

やったあーーーーーーーーー!

ヒカル

声が大きいよ!
静かにしないと!!

カナタ

あぁっ!
ごめん

カナタ

嬉しすぎて
明日学校行っちゃうかも

ヒカル

それはダメだよ(汗

カナタ

はぁ~
うれしい

おれはしばらくこの状況に 浸りたかった

男同士なのに 理解していいって言って…

理解してるのか!?

カナタ

あ、あの…

ヒカル

なに?

カナタ

俺たち
男同士だけど

カナタ

恋人同士ってことで

カナタ

いいんだ…よ…ね??

ヒカル

あっ

ヒカル

そうかぁ…

カナタ

はわわ…

ヒカル

でも
いいよ

カナタ

まじ?

ヒカル

うん

カナタ

まじか

ヒカル

だってさ

ヒカル

カナタくんと遊んだり

ヒカル

あっ…あの…

急に また 顔が赤くなった

カナタ

ん?

ヒカル

きききききき…

ヒカル

キ…ス…
した…とき…

カナタ

うっ!
うん…

ヒカル

嬉しいっていうか

ヒカル

すごくドキドキして…

ヒカル

僕は
もっと

ヒカル

カナタくんと

カナタ

ゴクリ…

ヒカル

もっといたいし
もっと触れ合いたいって
思った

カナタ

ヒカルぅぅぅぅ〜〜

ヒカルの想いが こんなにも胸を熱くさせてくれて

こんなにも 愛しいなんて 想像以上だった

カナタ

じゃあ
ホントに

カナタ

早く退院しないと!

ヒカル

そうだね!

さっきまでの 真っ赤な顔をしたヒカルとは 一転

屈託のない笑顔をおれに向けてきた

ケンシ

お前ら
こんなところで
何してるんだ?

ヒカル

あっ!会長!

カナタ

あー…
これは色々ありまして

ケンシ

田上くんが教えてくれた
病室に居ないから

ケンシ

騙されたかと

ヒカル

ごっ!
ごめんなさい!

カナタ

まぁ…
それが…

カナタ

病室が
気まずいってことも
ありましてですます…

ケンシ

何かやったのか?

ケンシ

やらかしたのか?

カナタ

んなわけっ!

カナタ

ゼロではない………

ケンシ

まぁ広坂くんのことだから
可能性としてはあったが

カナタ

いや、俺が何かしたっていう
わけでもないような…

ケンシ

まぁそういうことも
あるよ

ケンシ

戻らなくても
いいのか?

カナタ

んー…
まぁ…

ヒカル

とりあえず
戻る?

カナタ

う、うーん
もど…るかぁ…

めっっっっちゃ 気が重い…

俺は渋々病室に戻った

ケンシ

ん?

ケンシ

速水 紗綾って···

カナタ

会長
どうしたんすか?

ケンシ

ん~
いや、何でもない

ヒカル

さて、そろそろ
僕は帰ろうかな?

カナタ

帰っちゃうの?

ヒカル

うん
勉強もしなきゃいけないしね

カナタ

あ、あはは

カナタ

耳がいたい

ケンシ

君も少しはやらないと
授業に遅れてしまうぞ

カナタ

あー
えー
まー

ヒカル

カナタくん
返事が薄い!

カナタ

あ、明日から…

ヒカル

もー!

ケンシ

まぁ本人がやる気を出さない限り
何を言っても無駄だろう

ヒカル

会長!
そんなこと言ったら

ヒカル

カナタくんの
成績どんどん落ちちゃうじゃ
ないですか!

ケンシ

さほど変わることは
ないだろうさ

ヒカル

そんなこと
ないとおもいますよ

カナタ

まぁまぁ!
二人とも!

カナタ

病室だし
ね!
ね?

ヒカル

あっ!

ヒカル

そうだね
ごめんね

ケンシ

そういうこと、らしい

ヒカル

じゃあ
僕はお先に

カナタ

うん!
ありがとう!

ヒカルは行ってしまった

この病室といい… 会長といい…

また気まずさが またというか更にと言うか…

カナタ

そう言えば…

ケンシ

ん?

カナタ

あの…

カナタ

ちょっと耳貸して
クダサイ…

ケンシ

なんだよ

会長に顔を寄せてもらった

カナタ

サヤさんて
知ってるんですか?

ケンシ

あー

ケンシ

あの子は
アヤメの親戚だよ

カナタ

えっ!?

ケンシ

入院がちょっと長くて
って言っても

カナタ

ても?

ケンシ

ここはアヤメの
祖父の病院なんだけどな

カナタ

!!!!!

カナタ

ぬぁぬ!?

ケンシ

だからあいつ
この病院ウロウロしてるんだよ

カナタ

そっ…
そんなに優秀な
脳みそ持って………

ケンシ

まぁ…
あんまり他人には言わないから

ケンシ

知らない人も割と居るけどな

カナタ

この病院の人は
知ってる感じだったけど

ケンシ

そりゃね

意外な一面だった

ケンシ

あいつああ見えて
成績が優秀すぎて

ケンシ

飛び級なんだよ

カナタ

チョット
ワカラナイ……

ケンシ

下手すると
医師免許もってんじゃ
ねーかな?

カナタ

はぁ???

ケンシ

まあ…マンガの世界
って感じだけど

ケンシ

今どうなのかは
俺は知らない

カナタ

いやまぁ…

カナタ

えぇ~~…………

ケンシ

彼女とアヤメは親戚だけど
凄く仲がよかったらしい

カナタ

なんか俺…

カナタ

クガサンに
サヤに認められたんだか

カナタ

ナントカって言われて

ケンシ

ある意味
同室になるやつ
選べるだろうからな

事実を知った上で 何故俺が選ばれた? のか

理解に苦しんだ

カナタ

何で俺なんだ…

ケンシ

さあねぇ

ケンシ

俺はそんな話
どうでもいいけどな

カナタ

どうでもいいって
酷いわよっ

ケンシ

うっさいな

カナタ

うぐっ

急に話を変えた 会長は 目つきも少し変わった

普段の顔から 少し緩くなったというか

ケンシ

なぁ

カナタ

はっ!はいっ!

ケンシ

少し寝て良いか?

カナタ

えっ!?

カナタ

眠いなら帰って
寝れば

ケンシ

そう言う問題じゃないし

そう言うと俺のベッドに 上半身を伏せて

腕に顔を乗せて こっちを向いた

カナタ

……///

この気を許した顔と えもいえぬ表情が

やはりイケメンゆえに 男でも少し惚れてしまいそうになる

ケンシ

カナタ…

そう言いながら 布団越しの膝の上で 会長は目を閉じた

カナタ

ちょっ
こっ
こまるっ

ケンシ

返事はなかった

そしてしばらく この状態が続いた

ケンシ

少し寝て良いか?

カナタ

ちょっ
こっ
こまるっ

正直ちょっと疲れていた

生徒会の業務があって

毎日 田上光流に嫉妬して

今日病院へ来たら 二人は確実に

恋人同士という立場を 成立させていた

当然の流れだが 奪おうと言う気持ちが ないおれは

ただただ二人をみて 幸せそうにしている姿が 羨ましかったのかもしれない

ケンシ

……

そんな感情が入り乱れて 勝手に疲弊していたのだ

田上光流が帰った今 おれは

勝手なワガママで この時間を

広坂叶多を 少しでも感じていたくて

強引に 布団越しの膝の上に顔を伏せた

カナタ

まじかょー
どうしよー

ケンシ

なぜだか 気持ちが緩んで 寝てしまった

ヒカル

あーん
動けない~~~

会長は本当に寝てしまった

スースーという 薄い寝息だけが

聞こえてきた

カナタ

はー
しょうがない

カナタ

少し我慢するかぁ…………

気を許したであろう その寝顔は

悔しいけど

綺麗だった

カナタ

会長…

カナタ

なんでかなぁ…

カナタ

おれの…どこが…

自惚れかもしれないけど 会長がおれのためにここへ来て

人に見せないであろう 寝顔を今まさに

おれにさらけ出してる

カナタ

おれのことが…

カナタ

すき…かぁ…

カナタ

でも毎日来てるんだよな

カナタ

何かしらの感情がなきゃ…

カナタ

来ねーよな

おれは何を思ったか

会長の頭に手をあてた

カナタ

柔らかい髪が おれの指をスルッと 抜けてく

そして頬を触ってみた

ケンシ

ん…

カナタ

*!!!☆△×○@

声が漏れ出てビックリした

でも起きてなかった

それを確認すると 親指で唇をなぞってみた

カナタ

やわ…

ケンシ

あ…
ぅん…

なんかエロい!

会長の表情すらも少し艶っぽ…

カナタ

やっ…!
やば…

カナタ

イカンイカンだな…

イタズラがイタズラじゃ無くなる前に やめよう

おれは結局 しばらくこのままに することにした

俺と…委員長と…

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