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幻想郷がおかしい
そう思った者は多かった
異変は終わった 黒い月も消えた 力を奪う霧も消滅した
本来なら、宴会が開かれているはずだ
霊夢と魔理沙が言い合いながら 妖怪たちが騒ぎながら いつも通りの幻想郷に戻っているはずだった
なのに、誰も宴会の話をしなかった
理由は一つ
二人がいないからだ
博麗神社
縁側
私は一人でお茶を飲んでいた
とても静かだった 静かすぎた
昔はこれが普通だった
魔理沙が来るまでは 誰も来ない神社だった。
だから、慣れているはずなのに
何故だろう
今は、うるさいくらい静かだった。
霊夢
霊夢
誰も勝手に飲まない 誰も勝手にせんべいを食べない 誰も勝手に昼寝しない
当たり前
魔理沙が来ないから
霊夢
私は目を閉じた
魔理沙
魔理沙
霊夢
胸が痛む
やっぱり、魔理沙が見ていたのは
強い自分だった
異変を解決する巫女 負けない博麗霊夢
だから、追いかけていた だから、隣にいた
そして、負けた
霊夢
霊夢
霊夢
そう思おうとした
なのに、涙は止まらなかった
霧雨魔法店
私は読んでいた本を閉じた
読めない、文字が頭に入らない
机には新しい魔法の設計図 完成間近の研究
全てが中途半端で止まっていた
魔理沙
魔理沙
昔なら夢中になっていた
なのに、今は手が動かない
魔理沙
勝った ずっと勝ちたかった
何年も 何十年も 夢に見るほど。
それなのに
魔理沙
むしろ、負けた時より苦しい
意味がわからなかった
気づけば箒を持っていた
そして飛んでいた
魔理沙
無意識だった
行先なんて決まってる
博麗神社だ
いつものように縁側に座って
お茶を飲んで だべって せんべいを奪って 勝手に昼寝をする
それだけでよかった
なのに
魔理沙
鳥居が見えた瞬間
私は立ち止まった
魔理沙
行けない
自分が言った言葉を思い出したから
『最初から負けるなよ』
魔理沙
霊夢が泣いてた理由も知らないくせに 傷ついていた理由も知らないくせに 勝手に怒って、傷ついて、 勝手に突き放した
なのに
謝れない
怖い
もし、本当に終わっていたら
魔理沙
その方がもっと怖い
魔理沙
アリス
魔理沙
魔理沙
魔理沙
アリス
魔理沙
アリス
魔理沙
アリス
魔理沙
答えられない
アリスは全て知ってる 私が頑張ってきたことを
アリス
魔理沙
アリス
魔理沙
アリス
魔理沙
魔理沙
魔理沙
本当だ
嘘じゃない
勝ちたかった
ずっと
魔理沙
魔理沙
魔理沙
アリス
アリスは何も言わなかった
ただ聞いていた
紫
霊夢
紫
霊夢
紫
紫
霊夢
紫
霊夢
霊夢
霊夢
紫
紫
紫
霊夢
その日の夜
幻想郷に大雨が降った
そして、運命みたいに二人は同じ場所に向かう
理由は違う
けど、心の中で思っていることは一致していた
もう一度だけ
話したい
そう思っていた
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コメント
3件
フォロー失礼します! 物語書くの上手で尊敬します!続き楽しみにしてます!!
りゆさん、第6話読み終わりました。二人とも勝った負けたの結果だけじゃない、お互いの存在そのものに依存してたんだなってひしひし伝わってきました。特に魔理沙の「勝ったらこんなことになると思ってなかった」って台詞、すごく刺さりました。勝って得たものより失ったものの大きさに気づく切なさ……。紫さんの「それだけで離れるような子ならとっくにいなくなってる」も、霊夢への優しい指摘でいいシーンでした。大雨の中、それでも同じ場所に向かおうとする二人の描写が美しかったです。次がすごく気になります!