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テラーノベル(Teller Novel)

太陽の日差しが当たり、悲鳴を上げている私の身体を冷まそうと

ワイシャツの襟をヒラヒラとさせていると

それに驚愕する男、1人。

エース

...!!?

エース

おまっ....バカ!!

エース

人前でそういうことをすんなっ!

ポートガス・D・エースだ。

星野小夜(さや)

バカとは何よ!

星野小夜(さや)

仕方ないでしょー....暑いんだもん

エース

じゃあなんで半袖着てこねーんだよっ

星野小夜(さや)

半袖はダサいからやだ

エース

はぁ〜??

彼は私の斜め向かいの家に住む幼馴染。

星野小夜(さや)

何着てこようが私の勝手じゃん

エース

そーいうので欲情する輩がいんだよ

星野小夜(さや)

欲情してんのはエースじゃないの〜?

エース

.....なっ、はぁぁああ!?

エースは口をポカーンと開けて、顔を真っ赤にして突っ立っている。

私はそれを無視して早足で学校へ向かった。

エース

お、おい。待てって....!

ナミ

......あっ、小夜!

ナミ

遅いじゃない

星野小夜(さや)

おはよー、ナミ

こちらは親友のナミ。

少々金にがめついが、それ以外はいい友達って感じ。

星野小夜(さや)

今日はちょっと寝坊したの

エース

よっ、ナミ

ナミ

おはよう、エース

エースは私の前の席。

そしてその隣がナミだ。

サンジ

クッソー!ナミさん....

サンジ

小夜ちゃんも可愛いが....

サンジ

エロ猿がナミさんの隣に座るのが許せねぇ....!

エース

席替えで決まったんだからしょうがねえだろ

エース

.....ってかエロ猿言うな!

星野小夜(さや)

あんたらはラブラブでいいわねー

そう。

ナミとサンジくんは誰もが認める激アツカップルだ。

星野小夜(さや)

私も彼氏ほしいなー

エース

おいおい...朝っぱらから物騒なこと言うなよ

ナミ

.....あら

ナミ

あんたらまだ付き合ってなかったの?

星野小夜(さや)

あんたらって.....誰のこと?

ナミ

まー、分かんないならいいわ

ナミがニヤニヤしているのに少し腹が立つ。

ナミ

(小夜に彼氏がいないのは殆どこいつのせいなんだけどなぁ)

ナミ

........小夜さー

ナミ

彼氏ほしいとか言ってるけど

ナミ

....あんたにもタイプくらいあるんでしょ?

エース

なっ!!?

星野小夜(さや)

タイプか〜

星野小夜(さや)

(そういえば考えたことなかったな〜...)

星野小夜(さや)

.....うーん

エース

...............

エースはなぜか緊迫した表情だ。

星野小夜(さや)

同じクラスの人で例えるとしたら.....

星野小夜(さや)

....ロロノアくんとかかな

エース

...........な、なんだと....!?

クラスメイトの男子の名前を適当に挙げてみた。

まあ、タイプなのは事実だし。

ナミ

えぇ〜?

ナミ

あんた、あんな奴が好みなのー?

エース

(おっ....いいこと言うじゃねーか)

星野小夜(さや)

えー、だって

星野小夜(さや)

かっこよくない?

エース

!?.........

エースは完全に度肝を抜かれたような表情だった。

ロロノアくんといえば、緑髪にイカツイピアスをつけている。

女子の中ではイケメンと有名だ。

ナミ

まあモテてはいるわよね

星野小夜(さや)

.....あー、あと

星野小夜(さや)

トラファルガー先生もいいよね〜

星野小夜(さや)

クール熱血教師!って感じでさ〜

トラファルガー先生も女子の間でイケメンと話題になっている。

果てしなくクールな先生だ。

エース

....クール....熱血....

ナミ

要するにクールイケメンが好きなのね

星野小夜(さや)

そうそう

その後はホームルームまでナミと恋バナをしていた。

エースが終始キレてたけど。

星野小夜(さや)

...はぁ〜!

星野小夜(さや)

部活疲れたあ〜

私の所属しているテニス部は、完全に顧問がハズレだ。

通称鬼教師。

いつも外周6周はさせられる。

エース

............

星野小夜(さや)

....ちょっとエース

星野小夜(さや)

さっきから何黙ってんのー?

エースは今日一日中機嫌が悪い。

エース

............

星野小夜(さや)

エーーーースーーー

わざと耳元で叫んでやった。

エース

....うっせーな

星野小夜(さや)

....何よ、そっけないわね

エース

俺の勝手だろ

そう言うと、エースはそそくさと早足で行ってしまった。

星野小夜(さや)

(本当に....なんなのよー)

結局エースの怒りの理由も分からないまま、

自分の家に着いてしまった。

星野小夜(さや)

....ちょっとエース!

星野小夜(さや)

いい加減にしてよ

エース

..............

星野小夜(さや)

なんで怒ってるの?

星野小夜(さや)

理由くらい言ってもいいじゃない

エース

.............

エース

....理由なんて、ねーよ

星野小夜(さや)

嘘!朝からずっと機嫌悪いじゃん

エース

....そ、それは.......

エース

................

エースは俯いていて表情が読めない。

星野小夜(さや)

何よ。理由が言えないの?

星野小夜(さや)

....ほんっとそういうとこ子供よねっ

星野小夜(さや)

ロロノアくんと大違いだわ

エース

っ!!

ガシッ

エースに右手首を掴まれた。

星野小夜(さや)

...ちょっ、なんの真似?

星野小夜(さや)

......離してよっ

星野小夜(さや)

(なに....?)

星野小夜(さや)

(いつものエースじゃ、ない......)

エース

....あいつの名前出してんじゃねーよ

星野小夜(さや)

はぁ.....?

エースは今、本当に怒っている。

星野小夜(さや)

い、痛っ.........

右手首を握るエースの力が強すぎて痛い。

エース

....っ

エース

すまねぇ......俺

星野小夜(さや)

.....もういい

なんでこんな返事をしたのか、少しだけ後悔した。

それでも私は、エースの方を見ずに家へ入った。

ピーンポーン

昨日と同じ時間、同じ回数インターホンが鳴る。

ガチャ

憂鬱ながらも玄関のドアを開けた。

星野小夜(さや)

..........あ

もちろんエースが立っていた。

星野小夜(さや)

お、おはよう.......

エース

...はよ

これまでで一番ぎこちない挨拶な気がした。

星野小夜(さや)

......エース

星野小夜(さや)

昨日はごめんね.....

星野小夜(さや)

キツく言いすぎた

エース

........いや、いい

エース

俺も、やりすぎた......

エースは大丈夫と言ってくれたが、

それからいつものように会話は生まれなかったし、

エースの機嫌がいいわけでもなかった。

幼馴染と、甘酸っぱい恋を。

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コメント

9

ユーザー

今回も神作です✨続きめっちゃ楽しみ❣️

ユーザー

エースまじ好き!1番の推しだから嬉しいぃぃぃ!!

ユーザー

嫉妬してるエースくん可愛い❤️

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