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さっちゃん歌四番目をいつも楽しげに歌っていた私と友人、死んでないです😊皆さん安心して熱唱してください
話に関係ないこと言うね。 (まじすんません。 アイコンくっっっそ 可愛いんですけど!?!? なになになに!? みーちゃん進化できたの!?
ビブリオテラー開催主です! 続きが気になります…!!!
花いちおとめの紙芝居
1
プロローグ
突然の雨だった
友人の家を訪ねた帰り
家まではあと半分という所で。
私
折りたたみ傘を出そうとカバンを探る
私
私
こんな時に限って…
私
気象予報士
気象予報士
朝のお天気お姉さんの声が 脳内再生される
眠い朝には少しうざったくも感じるあの声とは対象的な
砂嵐のように暗闇を覆う雨粒
そんな光景が広がっていた
身体が重くなる濡れる雨だった
私
走って帰るにはまだ距離があるし
カバンの中のノートが濡れるのは困るし
私は雨の凌ぐ場所がないか辺りを見渡した
私
歩道沿いに続く森の中
なんとなく
こっちこっち
呼ばれた気がした
なんでだろう
常識的に考えて
絶対に行っちゃいけないやつだと思うのに
気がつけば
森の中へと
私の身体は向いていた
「行かなきゃ」って
そんな感情が私を支配していた
だんだんと勢いを増す雨の中
私の足は迷いなく
なにかに向かって歩いていった
私
気がつくと
小さな館の前に立っていた
地元にこんな館があったんだという驚きと
なんで知りもしなかった館に
まるで誘導されるかのようにたどり着いてしまったのか分からない恐怖と
雨宿りの場所が見つかったわずかな安堵と
色んな感情が入り交じっていた
私
でもいちばんは
少しでも暖かい場所へ行きたいと 思っていたのだろう
すっかり濡れてしまった服を絞ると
舘の扉をノックした
トン
トン
トン
ガチャ…
私
私
中へと踏み入れる
真っ暗な広い部屋
人が住んでいるとは思えないほど殺風景だ
私
正面にある部屋の扉を開けようとした
その時
私の
背後に
?
私
思わず声を上げる
人が住んでいたのか
まるで気配がなかった
私
?
私
私
?
?
彼女はニコリと笑った
でも
その笑顔はどことなく
不気味だった
彼女は最近ではあまり見かけない
古びたランプを私に近づける
?
?
私
?
背を向けた彼女に付いていき
さっき私が開けようとした部屋に入る
先程の部屋よりは少し狭いが
奥に暖炉があり
小さなソファと
古い自転車と
その自転車の上に箱のようなものがあった
?
彼女がソファに座るよう促す
私
私は曖昧な返事をしながら座る
暖炉に手をかざすと
じわりと手のひらが温まり
よほど冷えていたのだろう
ゾクリと全身に鳥肌が立つ
?
彼女は私の上着を脱がせると
代わりに毛布をかけた
私
?
私
?
?
?
私
ふと彼女の言葉に違和感を覚える
?
?
私
聞きなれない言葉に
冷えた身体と
頭がぼーっとするせいで
なんだか違う世界にでも迷い込んだ気分だ
花いちおとめ
無言で頷く
花いちおとめ
花いちおとめ
花いちおとめ
暖炉を見つめながら彼女が呟く
私
私
花いちおとめ
興味を持ったのが嬉しかったのか
またニコリと不気味な笑顔を向ける
花いちおとめ
花いちおとめ
花いちおとめ
私
今思い返すと
こんな曖昧な返事をしなければ
あんなことには
…
そう思うのです
彼女は自転車の上の箱を開く
そこには色あせた絵が覗いていた
花いちおとめ
花いちおとめ
花いちおとめ
花いちおとめ
花いちおとめ
私
花いちおとめ
花いちおとめ
花いちおとめ
花いちおとめ
花いちおとめ
花いちおとめ
花いちおとめ
私
花いちおとめ
花いちおとめ
そういうと
戸惑う私をよそに
彼女は
紙芝居の1ページを抜いた
つづく