この作品はいかがでしたか?
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ATENTION
・nmmn、irxs、mrnkに見覚えのな い方はバック ・オメガバースパロ ・互いの幸せの為に自衛をよろしく お願いします
黒
青
それでは、どうぞ ↓
発情期に、明確な始まりや 終わりはない
ただ、じりじりと焼け付くような熱が 身体の中を蹂躙する
波があるそれは、自分で 制御なんてできなくて
黒
まろが家を出てからずっと自分で 慰めていた指は、乾く間も無く ふやけきっている
名残惜しげに見つめてきた蒼の双眸は まだ帰ってこない
番なら、早く帰ってきてくれる はずなのに
違う、まろは忙しいから
俺を一人にして、連絡の一本もない
別に、そんなもの求めてない
あんなに甘く俺を抱いた癖に
纏まらない思考が空回って 生理的に溢れる涙が止まらない
気持ちいい
足りない
一度満たされてしまった胎は 足りないと疼くばかりで 己の浅ましさに吐き気がする
黒
朝まろが脱いで行ったローブに 鼻から下を埋め自慰に耽る
何度も嗅いだせいで薄くなった匂いが 落ち着かない
本能に流されたくないのに いうことを聞かない身体
矛盾した感情が戸愚呂を巻いて 纏まらない思考
何に対してかも分からない ぐちゃぐちゃな感情が またシーツに吸い込まれていった
青
手元の時計が示す21時56分
ミーティングの後、職場で仕事を したのが間違いだった
任された資料作成が思っていたよりも 面倒なもので処理に時間が掛かった
想定以上に遅くなってしまい 思わず歯噛みする
怒っているだろうか
泣いているだろうか
帰路を急ぐ中、昨夜の衝撃を思い出す
布団の中から見つめてくる潤んだ瞳
おそらくは、無意識に掻き集められた 俺の衣服
阻害薬をもってしてもギリギリだった フェロモンの衝動
耐えなければと思う一方で 本能に流されてもいいのでは ないかと思ってしまう
でも、兄貴はそれを 決して望んではいない
青
玄関に入った途端広がる フェロモンの香り
甘くて、それでいてくどくない 柑橘系の香りに 理性が持っていかれそうになる
黒
何より、帰った途端抱き着いてきた 兄貴に思考が停止した
青
黒
青
まどろっこしいとばかりにソファに 誘導し俺の上に跨る兄貴
視覚情報の多さで 理性が飛ばないようにするのが 精一杯
青
黒
“助けろ”
その一言に、胸がチクリと痛んだ
お互いの事故の抑止の為に 関係を結んだ
逆も然り
そんな建前が無ければ触れられない
黒
ゆっくりと腰をおろす兄貴の中に 深く、深く埋められていく自身
帰宅した途端不意に訪れた快楽に 俺はまだ状況が整理できずにいた
黒
青
ふるふると首が横に振られる
びくびくと痙攣が止まらない中も外も 一日中焦らされた刺激に 耐えられていない
一つになっただけでずっと兄貴は イきっぱなしで、その締め付けに 唇を噛んでぐっと堪える
欲に逆らわず ただ注ぎ込みたくはなかった
青
黒
青
黒
快楽を、滲ませて
身体とは正反対のことを言う
冷たいように聞こえる、気遣いの言葉
それに対して、俺は静かに首を振った
青
黒
子種を搾り取ろうと 再び艶かしく動き始める腰
快楽をやり過ごせず吐息の狭間に 喘ぎ声を隠すことの出来ないまま、 早く終われと急かす態度と 言葉のチグハグさに眩暈がする
青
黒
青
見下ろしてくる瞳に訴えかけながら 上半身を起こす
青
黒
すコクリと頷いた額にキスを落として その身体をソファに押し倒す
抱かれたくない兄貴と、 抱かれなければ満たされない兄貴
その間には明確な溝があって、 俺はそのどちらにも悲しい思いをして 欲しくなかった
青
黒
青
黒
青
落とし所の見つからない不毛な会話は 沈黙によって終わりを告げる
好きだと、そう伝えられたらどれ程 良かっただろう
端から聞く耳を持たない兄貴に どんな言葉をかけようと それはきっとなんの意味も持たない
番になって、どれほど会話を重ねても 辿る議論は平行線
交わることは、決してない
無理矢理はしたくない
あくまで、合意の上でなければ それは強姦に他ならない
どれだけ愛おしくても、触れたくても
嫌がる彼にそれを強いることは 出来ない、したくない
挿れて、欲を吐き出して
丸くなって己の欲と戦う番に かける言葉が見つからない
番であると言うのに冷え切った この関係は、一体なんと呼ぶのだろう
閲覧ありがとうございました
コメント
3件
初コメ失礼いたします。 丁寧な比喩と揺れ動く感情の表現がとても素敵で、思わず見入ってしまいました🤭黒さんが欲を我慢することで青さんとすれ違う、という私の性癖にぶっ刺さるストーリーが最高です✨ 読めば読むほど続きが気になってしまいます!応援してます、主様のペースで頑張ってくださいね😌 長文失礼いたしました。
初コメ×フォロー失礼します!! 控えめに言って神作ですね! 続き楽しみにしてます!