数えきれないほどの 大量のフォルダー
そのどれもが
送信できませんでした。
その文字で埋め尽くされていた
莉犬
やっと一番最初の フォルダに辿り着くと
日付へと目がいく
莉犬
莉犬
それは君と最後に 遊んだ日から始まっていた
莉犬くん、
もう家ついてる?
もしかしてだけど…、
あの女の子のこと気にしてる?
ちゃんと断ったよ
好きな人がいるからって
今どこにいる?
家にも居ないし、
既読にもならないじゃん…
そんな怒ってんの…?
ころちゃんは何も分かってない
謝れば許してもらえる
そんな心が丸見えだ。
莉犬
もうこれ以上見たって意味ない
そう思ってホーム画面に 戻った瞬間、
莉犬
君とおれが楽しそうに ピースする写真が
スマホいっぱいに映る
写真フォルダーを開くと、
きみとおれが笑い合う写真や
おれを隠し撮りしていた 写真も、
おれがご飯を美味しそうに 食べる写真も、
おれの寝顔が撮られた写真も、
おれの______。
どうして気づかなかったの だろう
ロック画面もホーム画面も
何もかもがおれで埋まって いたのに
君のメッセージは昔から 素っ気ない
その代わり、実際会って話すと
喜怒哀楽がしっかりしてる
…そんなことわかってた はずなのに
ころん
ころん
ころん
ころん
昔、君が言っていた言葉
おれを心配して 言ってくれた言葉
でもおれは 君からの心配を無視して
莉犬
そんな言葉で片付けた
るぅと
るぅと
莉犬
莉犬
莉犬
るぅと
るぅと
莉犬
るぅと
ぎゅっ
るぅと
るぅと
るぅと
莉犬
莉犬
るぅと
るぅと
莉犬
るぅと
莉犬
るぅと
ころちゃんと似てるって
莉犬
るぅと
笑うとできるえくぼも
ころちゃんにそっくりだった
莉犬
莉犬
るぅと
るぅと
莉犬
莉犬
るぅと
それからるぅとくんは
ころちゃんそっくりになった
しっかりとしていた性格も
少しお茶目な性格になった
もともと似ていた顔も
君がころちゃんと同じ髪型に したから
余計似ている
おれをよくからかってきて、
一人じゃ何も出来なくて、
でも、誰よりも優しい
ころちゃんだ
るぅと
莉犬
るぅと
莉犬
るぅと
るぅと
莉犬
るぅと
るぅと
莉犬
莉犬
るぅと
どんなに似せようとしても
今まで積み重ねてきた思い出は
似ても似つかない
莉犬
るぅと
るぅと
莉犬
気づいたときには もう遅かった
るぅと
一生懸命保とうしていた 君との距離は、
保たれてなどいなかった。
続き♡900
コメント
9件
この物語すき!! 続き待ってます( *´꒳`*)
途中で泣きそうになったけどこらえた、今までで1番好きな物語かもしれない。 こんな感動するものを作ってくれてありがとうございます