美紅
…
生まれつき僕は
人より倍の頭脳を持ってた
それも、人の顔を見て無表情でも
心の声を読めるくらいの頭脳だった
そのアタマは…喜ばれなかったけど
美紅
…いってきます
母親
さっさと行ってきなさい
母親
ほんと気持ち悪い…((ボソッ…
聞こえてるっつーの…
どこへ行ってもそうだから
もう気にしてない
周りの目を気にする僕の方が
愚かで馬鹿なんだって
言い聞かせてきたのに
美紅
…
美紅
…おはようございます
セリナ
リリ…あっち行こ…
リリ
うん…
レナ
リリ…私もそっち行く…
美紅
…
せめて聞こえないところで
言って欲しかった
大和
おーい、お前ら
大和
授業始めるぞー
セリナ
!先生だ!
レナ
せんせー!
リリ
おはようございます!
大和
おはよう
大和
今日はテスト返却だぞ
レナ
え〜!また怒られるぅ〜…
大和
リリー
リリ
はい!
大和
70点だ、よくやったな
リリ
え!やった!点数上がった!
大和
セリナー
セリナ
はい!
大和
60点だ、もう少し頑張れよー
セリナ
げッ…
レナ
私は〜?
大和
30点
レナ
えっ…
大和
最後…美紅
美紅
はい
大和
今回も100点だ
美紅
…ありがとうございます
レナ
なにあれ…私は百点取って当たり前みたいな顔…
セリナ
キモ〜…(ボソッ…
リリ
私達の事見下してんのかな?コソコソ
大和
…
美紅
…
…好きでこんなアタマに生まれてきたわけじゃないし
でもお前らみたいに人を貶すことしか出来ないような低脳にはなりたくないからいいや…
大和
すまんな、体育館裏で
美紅
なんですか?
大和
ハッキリ言うが
大和
美紅、お前にはこの学校が合ってないんじゃないか?
美紅
?どういうことですか?
大和
お前はアタマがいいだろ、そのアタマを
人を救うのに使わないか?
美紅
…え?
大和
武装探偵社…聞いたことないか
美紅
武装探偵社…
大和
お前のアタマならきっと人を救うのに使えるだろ
美紅
…でも、私なんかがいたら変…
大和
んな事関係ねぇ
大和
お前よりヤベェやつらなんか大量にいるぞ
美紅
…本当ですか
美紅
私の事…変だと思わないんですか
大和
いちいちんなことなんざ思わねぇよ
美紅
…なんで僕なんかを助けるんですか
美紅
僕なんかいても!!
美紅
誰も必要としない!!
大和
…やっと本性出したな
大和
それが本当のお前なんだろ
美紅
あ…
大和
それでもいい、お前は武装探偵社に来い
大和
アタマの良さなんざ関係ない
美紅
ッ…ぁ…泣
生まれてから…
初めて泣いた
抱き着いて泣きじゃくって
腕の中で2時間ずっと泣き続けた
幼い子供のように
大和
与謝野先生
与謝野
なんだい?
大和
コイツ、寝かせといてください
与謝野
…誘拐はしちゃいけな…
大和
全然違います
与謝野
否定が早いねェ…
大和
潜入捜査してた学校にいた小学生です
与謝野
どうしたんだい
大和
アタマの良さが違うだけで周りから煙たがられていたんですよ
与謝野
そうかい…それは…酷いね…
大和
未だ5年です
与謝野
はぁ!?そんなに幼い子を煙たがっていたのかい…
大和
初めて見たコイツの目…
大和
奥が濁って悲しみに満ちてました
与謝野
幼すぎじゃないか…昔の私より幼いよ…
大和
名前は黒羽美紅
大和
歳は10です
与謝野
それなら、2人来ているよ、11だけどね
大和
あぁ…”優珠”と”神流”ですね
与謝野
あの子達もいろいろ苦労しているからねェ
大和
1度合わせてみます