夜月
夜月
夜月
夜月
夜月
夜月
暗い、暗い場所に、私はただぽつんと立っていた
赤い、紅い月だけが地を妖しく照らし舐っていた
質問を把握致しました。 ここは悪魔界 悪魔達が彷徨う場所です
突如、どこからか声がした
だがそれが"自分の中"から聞こえている、と理解するのに時間は掛からなかった
信じられないだけで
そんなスペースキャットみたいな顔しないで下さいマスター
御説明が必要でしょうか?
了。まずは私の説明から致します
私は貴方のユニークスキル 〚先導者(ミチビクモノ)〛
ユニークスキルとはその者だけが持つ技と思って貰えればいいです
話を戻します 私は先程も申し上げた通り、スキルの1部であります
貴方が"助けが必要となった際"または"導く必要がある際"に助言をする
云わば、アドバイザーとしての役割を担っております
是 貴方は異世界人、転生者として 悪魔族(デーモン)へ転生致しました
そしてここは悪魔界。 この世界は魔素で満たされており、悪魔達は不自由なく活動できる場所です
聞く必要が無いと判断しました
それから私は悪魔族の常識、基軸世界について教えこまれた
理解しましたでしょうか
説明不要だと判断
ぞくっ
私は走り出した
あの会話の途中、突如背後に来た"死"から逃げる為に
ひゅっと喉がなった
追い付かれた
なんだ、なんなんだ この、目の前の男は
勝てない負けるの問題じゃない
次元そのものが違う 死ぬ
ユニークスキル〚狙撃者〛の使用を推奨
指先に魔素を込めて下さい
ほぼ無意識だった
震える手を素早く目の前の"死"に向ける
手を銃の形にし─────撃つ
文字通りの光線が指先から発射
男に直撃した
直撃を確認!! 今すぐこの場から逃走して下さい!!!
踵を返し脱兎の様にソレから逃げた
筈だった
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