生け贄になった少女は光を見つける

レイはその日の夜。夢をみた。

テレビとか本でしかみたことない宇宙空間にいた。

履いているブーツで薄いガラスが張った床を歩く。これは夢なのか、現実なのかわからない。

レイは自分とたいして歳の変わらない少女と歩き出す。

少女はしばらく考えた後。レイを真っ直ぐみてこう名乗った。

カノンに指をさされたほうを見る。

白い先の尖った柱のような浮遊物。とでもいうべきだろうか。

レイが言葉を放とうとした時、カノンが被せてきた。

綺麗な黒髪をなびかせながら、カノンは微笑む。

レイの青い瞳とカノンの赤い瞳はお互いにお互いを写している。

カノンはポッケから一粒のライチの実を取り出した。

ぴしぴし.....

レイの足元のガラスにヒビが入る。それでも何故か冷静なカノン。

カノンはポッケから取り出したライチの実を咥えたまま、レイの側にかけよりそのままレイの口に持っていく。

ガラスが割れ、レイは自分が落ちていく様子を見下ろしているカノン

落ちていくと地球があり、太陽が顔を少し出していた。

その光は強さを増していた。レイは目が開けられないくらいの眩しさに

目をぎゅっと閉じ、意識を手放した。

さぁ、おはよう。

新しい今日の

始まりよ。

episode06 END

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