TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

レナトゥス

そっと木に触れる

これで23回目

レナトゥス

…だぁぁぁぁあ

レナトゥス

何度触れたら行けるのよ…!

死ぬ以前にたどり着くこともできない私は

ネイバス

レナ

ネイバスと会った

レナトゥス

…ネイバス

ネイバス

フォルトゥーナに会いに来たんだね

レナトゥス

うん

ネイバス

…会わせてあげるよ

スッとネイバスが私の手を取り木に触れる

その瞬間バチッと電流が流れたような感覚が起き

波に、木に、飲み込まれる

レナトゥス

ネイバスは何度もここを渡れるんだね

ネイバス

…まあね

ネイバス

だってここも神社と繋がる僕の領域だ

フォルトゥーナ

あっレナトゥス

フォルトゥーナ

来たんだね

レナトゥス

…うん

着いたころにはネイバスはいなくて

私はフォルトゥーナと二人っきりだった

フォルトゥーナ

でもさぁ、こうして会いに来れるなら帰れなくてもぜんぜんいーよね!

ふわっと笑うフォルトゥーナに私は笑えなかった

レナトゥス

…どうしてフォルトゥーナが此処にいるの?

レナトゥス

やっぱり、分かんないよ

レナトゥス

ねえ、何があったの?

フォルトゥーナ

せっかく会えたんだから辛い顔しないでよ

レナトゥス

そんな…

レナトゥス

(ん?)

目を逸らしたその瞬間

私は一本の木を目にする

レナトゥス

(なるほど、この木が…あそこの木と繋がってるんだ)

そして覗き込んだそれには

ナナ

と、そう書かれていた

レナトゥス

(木に名前彫るなんて…ってん?ナナ?)

レナトゥス

(それって…)

咄嗟に記憶が蘇る

レナトゥス

(前にネイバスが言ってた…)

その瞬間さっき流れた電流のようなものがまた流れる

レナトゥス

あっ…

私の意識はそこで途絶えた

 

ナナちゃーん

レナトゥス

…なに、これ

 

ここどこなの?

 

…うん

 

うんじゃなくてー!

 

ここは神社だよ

声のする方を見てハッとする

レナトゥス

いやっ…!

 

友達のところに連れてってくれるんじゃなかったのー?

ナナ

…ここだよ

そこには"私"がいた

レナトゥス

なにこれ、また…ネイバスがやったんだよね!?

ネイバス

…ナナ

レナトゥス

レナトゥス

ネ、ネイバス…!

そして触れたその体…

いや、触れようとした私の手は

スカッと宙を舞う

レナトゥス

(…これ、転生させるために現世に来たときと同じ)

レナトゥス

(つまり私の干渉できないできごとってこと…!?)

ナナ

あ、ネイバス

ナナ

この子だよ

 

…ねえナナちゃん

ナナ

 

誰と話してるの?

ナナ

…え?

その"私"は少し驚いたような表情をする

レナトゥス

私だけど…私じゃない!

レナトゥス

あの私はネイバスだよね?だってあんなに冷たい表情…っ

ナナ

そっか、見えないんだね

ナナ

じゃあいいや

 

ナナちゃん?

ナナ

また明日

 

あ、待って!

ナナ

…ネイバス、来たよ

ネイバス

ナナ

ナナ

うん

ネイバス

ナナはどうして俺といてくれるの?

レナトゥス

(…俺?)

ナナ

分からない

ナナ

でも、他の子といるよりよっぽど楽しい

ネイバス

…そっか

ネイバスはニコッと笑って言った

ネイバス

じゃあ俺たちのところに来る?

"私"は即座に頷いた

ナナ

うん

そして二人は天に昇っていく

レナトゥス

(…え?)

私はサッと顔から血の気がひける

レナトゥス

(ち、違うよね?)

レナトゥス

(だって私はデスに連れてかれたし…!)

ビリビリとした感覚で目が覚める

ネイバス

ナ…レ、ナ

レナトゥス

ネイバス…っ

ネイバス

君はもう、フォルトゥーナに会わない方がいい

レナトゥス

なんで…っ!

ネイバス

君の命が危ないからだよ

レナトゥス

命って…なんでみんなそんなこと!

レナトゥス

私もう、死んでるんだよ!?

ネイバス

だけど存在が保てなくなってしまったら…!

レナトゥス

私…友達を助けられない命ならいらないよ!!!

ネイバス

お願いだ

ネイバス

僕はもう友達を失いたくない

レナトゥス

…友達……

レナトゥス

私とネイバスは友達なの?

ネイバス

え?

レナトゥス

だってまだ会ったばっかりなのに

レナトゥス

ねえ、どういうこと?

ネイバス

え…と

レナトゥス

…はぁ

レナトゥス

やっぱり、会ったばっかりじゃないんだね

レナトゥス

ねえ、もういいよ

ネイバス

え?

レナトゥス

ネイバスと私の過去

レナトゥス

教えてよ

ネイバス

すべては天の仰せのままに

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

160

コメント

3

ユーザー

やっぱりナナさんはレナさん、だったんだ…… ナナさんは昔ネイバスさんが見えていたけど、お友達は見えていなかったってことはナナさんもニオさんと同じ現世で神様が見える感じだったってことかな……🤔 ここからネイバスさんとレナさん……ナナさんの過去になるのかな?んんん!!楽しみ👀✨

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚