テラーノベル
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仁人
都内にあるテレビ局の楽屋。本番を終えたばかりのM!LKの部屋で、吉田仁人はパイプ椅子にドカッと腰掛け、真面目な顔で相方を呼び止めた。
勇斗
佐野勇斗は、ストローをくわえたまま、全く緊張感のない声で返事をする。それどころか、広いソファが空いているにもかかわらず、わざわざ仁人が座るパイプ椅子の背もたれに手をかけ、顔を覗き込んできた。 近い。圧倒的に、距離が近い。 (……これだよ。これのせいで、俺の胃は最近キリキリ痛んでるんだ……!) 仁人は心の中で頭を抱えた。 最近、SNSを開けば毎日のように目にするワードがある。 ――『さのじん』。 ファンが、自分と勇斗のコンビを呼ぶ愛称だ。それ自体はありがたい。グループを引っ張る年長組として、仲が良いと言われるのは悪いことではない。 ……ないのだが、問題はその中身だ。
『今日のインスタライブもさのじんがさのじんしてた』 『勇斗くん、じんちゃんのこと触りすぎだし、じんちゃんも満更でもないの尊い』 『さのじん、もう付き合ってるだろ』 (付き合ってないわ!!!) スマホの画面に向かって、仁人は何度心の中でツッコんだか分からない。 勇斗はとにかく距離感がバグっている。すぐゼロ距離になるし、すぐ肩や腰に手を回してくる。そしてファンは、そんな2人の絡みを「さのじんが『さのじん』してる」と呼んで大喜びするのだ。
仁人
勇斗
仁人
勇斗
勇斗はニヤニヤしながら、今度は仁人の肩に腕をぽんと乗せてきた。
仁人
勇斗
仁人
仁人が本気で嫌がって腕を振り払おうとするが、ガタイのいい勇斗はビクともしない。むしろ面白がって、さらに体重をかけてくる。
太智
楽屋の隅でスマホをいじっていた塩﨑太智が、あきれたような声をあげた。
仁人
太智
舜太
お弁当を食べていた曽野舜太が、のほほんと微笑む。
柔太朗
メイクを落としていた山中柔太朗が、鏡越しにクスクスと笑っていた。 メンバーさえもこの反応だ。仁人は「もうダメだ、このグループに俺の味方はいない……」と天を仰いだ。 だが、この時の仁人はまだ知らなかった。自分を悩ませている『さのじん』という概念が、このあと、さらにとんでもない事態を引き起こすことになるということを。
マネージャー
そこへ、バタバタと慌ただしい足音とともに、マネージャーが楽屋のドアを開けて入ってきた。その手には、何やら分厚い書類の束が握られている。
comi
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ゆゆ

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コメント
2件
やばいこれからどうなってくのかたのしみすぎる😭😭😭😭😭😘😘
おつかれ〜〜!第1話読んだよ!!✨ もうね、冒頭から「さのじん」の空気感がすごくて、読んでてニヤニヤが止まらなかった😂💕 仁人のツッコミと、それに全く動じない勇斗の距離感バグりっぷり、最高すぎる…!!「近い。圧倒的に、距離が近い。」の一文だけで二人の関係性がバッチリ伝わってくるのが好きすぎる😭💖 メンバーたちの「巻き込まれたくない」スタンスも含めて、楽屋の空気がリアルでめっちゃ良かったよ〜!続き、めっちゃ気になる!!