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熱風が吹き荒れる夏日

ついにこの日がやって来た

白崎 桜

…ここが…会場…!

そしてあの人がいる場所___

五色 工

何かすいません…俺も観戦できなくて

白崎 桜

ううん、練習だよね。頑張って!!

五色 工

は、はい…!

白崎さんの笑みは少し緊張する

白崎 桜

あ、でも始まるまでなら一緒に居れるかな…?

五色君なら安心出来る

五色 工

え、あ…そう、ですね

白崎 桜

じや、中入ろっか

中は少しひんやりとしていていて、人が沢山居た

白崎 桜

うぅ…っ……

五色 工

だ、大丈夫っすか…!?

白崎 桜

大丈夫、人酔いしちゃって…えへへ

強がりな笑顔だ。彼女はどんな苦しみにもこうやって耐えてきたのだろうか

五色 工

…今日は試合観戦が目的じゃないんすよね

白崎 桜

そうだね、あの人を探さないと…

正直あまり協力したくは無い…何故だろうか

白崎 桜

…どんなだったかな…あの人

家にあった日記には選手である事と同い年だという事くらいしか書かれていなかった

白崎 桜

…が、頑張って探してみるね…!

五色 工

あの、俺が後ろから車椅子押しましょうか…?

白崎 桜

ううん、平気だよ。ありがとう

…彼女は行ってしまう

このままで良いのだろうか___

白崎 桜

…うーん、居ないなぁ…

選手の人数が多くなってきた

白崎 桜

(ここら辺に居ないとなると外か…)

白崎 桜

暑い…眩しい…

白皮症にとって紫外線は天敵だ

それに加えこの暑さだと流石に限界が速い。

白崎 桜

…っ…でも、きっと居る…はずd…

ふと、水飲み場の方から声がした

宮 侑

うぉおっ、見ろサムっ!真っ白やで!?「アイツみたい」やな…!

宮 治

うっさいわ…って、ホンマやな…

その関西弁に心当たりがした

白崎 桜

(やっぱり…居るんだ…!)

宮 侑

「スナ」も見ろやっ!!

スナ…角名…?

角名 倫太郎

何や…って、桜…?

白崎 桜

あ……!

宮 治

角名、知り合いなんか?

角名 倫太郎

まぁ…そんな所やな

この人、知ってる

この人も、私の事を知っている

角名 倫太郎

相変わらず真っ白…記念に撮っとこ

カシャっと写真を撮る音がした

私はこの白い髪を侮辱してくる人が嫌いだ

白崎 桜

…っ、止めてっ、下s…

その時、白鳥の幻影が見えた気がした

五色 工

その人に…触れないで下さいっ…!!

白崎 桜

なっ、五色君っ…!?

五色 工

この人は…俺のっ、「大事な人です」っ…!!

白崎 桜

五色君…

角名 倫太郎

あー…俺ナンパとかじゃ無いから

五色 工

え?ちゃう…?

角名 倫太郎

俺…こいつのお兄ちゃんの友達、な

五色 工

え…じゃあ、白崎さんが探してた人って…

白崎 桜

私のお兄ちゃん、だよ…多分だけどね…

五色 工

良かった…

白崎 桜

角名 倫太郎

…てか、言い返してこないの?

白崎 桜

…え?

そっか…事故に遭う前を知ってて…

角名 倫太郎

それに、その足……

白崎 桜

あの…事故にあって…記憶が無くなって…その

宮 侑

まじか、すげー体験しとるやんけ…!

五色 工

凄いって何ですかっ、足無くしてるんですよ…!?

白崎 桜

ちょ、五色君…いいから…ね?

五色 工

うぅ…ハイ…

宮 治

(忠犬みたいやな…)

白崎 桜

あの、角名さん…ひとつ聞きたい事があって…

角名 倫太郎

……練習始まるから手短にね

白崎 桜

その…お兄ちゃんはどこへ…?

角名 倫太郎

あぁ…そこに居るけど

白崎 桜

えっ…!?

指を指した方に目をやると、1人の男の人が居た

髪の色が遺伝の証拠であると分かる

私と同じ白皮症による白い髪の毛

下手すれば女の子にでも見える整った顔立ち

雪のように白い肌

凍てついているが優しい瞳

白崎 桜

お兄…ちゃん…?

NEXT→♡10

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