ユンギ
YG side.
全てを背負ってた、小さな体
「ユンギさんは悪くない」
そんなわけない。
俺は、ミンソを信じて疑わなかった。
普通だったら、少しくらい違和感を持つはずなのに。
俺たちを、防弾少年団を、守るために戦ってきた。
その姿を知って、誰が弱いと言うんだろう。
強いよ、強すぎるくらいだ。
俺の腕の中で泣く○○を見て、
少し、安心した。
俺はずっと、こいつが悪いと思ってた。
なのに、こいつは周りに怯むことなく堂々としてて、
怖かったんだ。
自分はまちがってない、とでも言うかのような姿が。
親の権力
どれ程のものかわからない。
だから、従うしかなかった。
○○を脅したってことは、きっと俺たち目当て
そんな奴を、守ってきた。
本当に守るべき存在を、敵に回して。
こんなんじゃ、メンバー失格だろ。
○○がこんなになって、やっと気づいたんだ。
遅すぎる。
傷つけすぎたんだ。
それでも、言うんだ。
「ユンギさん」
「このことは、誰にも言わないでください」
また、一人で背負おうとするんだ。
なにか、言わないといけないのに、
「私はまだ、防弾少年団でいたいんです」
「犠牲は、私だけで十分です」
まだ俺たちを守ろうとする、強い彼女に
思わず、見惚れてしまった。