テラーノベル
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あれ、ここどこ?
うわっ!
お、お前誰だよ、
なんか喋れよ…
うーんと、はじめまして…?
暗い暗い現実をどれだけ歩んだのだろうか、
もうこんな現実は嫌だ
あの日君がくれた、
最期の花束は
一本、また一本…と枯れはじめ
この、藍色のスターチスが最後の一輪だ
この花が、
どうか何より輝く星となり、
僕の願いを
神様の元まで届けてくれたら、
どれだけ世界が変わるのだろう
うわぁぁ
まただ
耳を塞ぎたくなる鈍く重い音
吐き気を覚える錆びた鉄のような匂い
どんどん冷たくなっていく君の手の感触
僕を追い込む焦りと動悸
全部が頭に焼き付けられて、 僕の頭にしがみついて離れようとしない
あの日から、一週間が経った 僕は自分の家で暮らし、 皆とはしばらく会っていない 毎日同じ夢をみて、同じ朝を迎える 結局起気上がる気力さえ湧いてこず、布団へ引きずり込まれる 君と過ごしていた日々とは程遠い、 現実は、地獄と化した
嗚呼、もう一度、一度でいいから、 また君と鮮やかな世界で笑っていたい
神様は、イジワルだね
ふたりとも、いってらっしゃい…
外は豪奢で深い幽憂を秘めた色と光___ まるで、残照のごとく、心に深く刺さる 今日の夕焼け空はきっと、いつもとはひと味違う、 まるで、この世のものではないくらい 現実味がなく、幻想的な景色だった__
僕からはその言葉しか出なかった 今日が地球最期の日でも、僕はきっと現実を受け止められるのだろう 茜色に染まった空に視線を縫い付けられる
正直、面倒だ ずっと、眠りから覚めなければ どれだけ楽になれるのだろうか
またあの時のことがフラッシュバックしそうになり、 イヤイヤするように、頭をブンブンふる
何してるの?
時が止まったような、そんな気がした ハッキリと清んだ声が空気から耳へ、耳から頭へ伝わっていく 僕が、ずっと、聴きたいと願っていた声__
思わず目を見開ける 口をはくはく動かす
無邪気に笑う君の姿に動揺し、 ベッドからずり落ちる
自分の頬を躊躇なくビンタする
ベチンッ
心配そうにこちらを覗くゆあんくん、 真っ赤な瞳に吸い込まれそうだった
こんなこと、あり得ない きっとこの世にないものだ こんな嬉しい夢を見てしまったら、 夢から覚めたとき僕は、 辛い現実を前にしてもういきられないと思う
淡々と話すゆあんくん、 まるで、それが現実かのように__
ポカンと、口を開ける
一瞬笑顔が固まった
ばつが悪そうな顔をするゆあんくん
今まで返ってこなかった声が返ってきた
抱き締めようとした手は スカッ とゆあんくんの体をすり抜けた
あ、やっぱり幽霊なんだ。って思った
優しい声に涙が溢れる
逢魔が時
僕には、なんの意味も分かりませんでした だから、なぜか少し不気味で怖かったです
今なら、誰も気づかない、
気づけない
楽しんできてね
きっと、おかしい
死んだはずの人が幽霊になって
今、此処にいるなんて
けど、
この幸せを今はただ、感じてたい
バタンッ (扉の音)
一緒に居られるのは一週間だって__
正直めちゃくちゃ混乱してる
今が現実か夢かなんて分からない
僕が投げたおけは、 ゆあんくんに当たることなく 顔面をスッっとすり抜ける
あっけにとられ、一瞬冷静になる
いろいろ考えていたうちに 一時間湯船に浸かっていたらしい
壁をすり抜けて行くゆあんくん
とっさに叫ぶ
一週間なんだ
僕の頭に浮かんだゆういつの文字
さっきとは別人のように真剣な顔のゆあんくん
あ、ほんとなんだ
ビックリした 一週間…
あと、一日…
拳を前につきだす ほんとは今すぐにでも泣き出したかった
嗚呼、やっぱり好きだ
ポテト
ポテト
ポテト
ポテト
ポテト
コメント
9件
もう話良すぎません…? なんか泣きかけました(前回も) もうこのまま全話泣くかもです…w 二人共、一週間楽しんで欲しいです(*´∀`)
あと一週間だけ……!? でもでもその一週間を楽しんで欲しいよおおおお!!! 逝かないでyanくううううううんっ!
悲しいような面白いような、、、まぁ一週間楽しく過ごせるといいな!! これからもがんばってください!