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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

怒りを表現出来ない

デメリットをあげるとすれば、他者から感じた嫌な事を吐き出す事が出来ない

感情に任せ、口走ることが出来ない

ストレスをずっと抱えたまま、生活しなければならない

そんな事、普通の人間では不可能だ

いくらなんでも、優しすぎる彼には

不利益となる事やモノが多すぎる

物語の主人公の如く、色んな性質を持ち色んな不幸を背負い過ぎている

赤髪のとも

怒りが……表現出来ない?

赤髪のとも

そんな事、本当にあるの?

他の人も今の状態に慣れてきたのか、耳を話を傾けていたようだ

雄蔵

最初に言ったじゃろ

雄蔵

主殿は警戒や威圧ができないと

雄蔵

その威圧の分類に感情である怒りが混ざってしまって、怒る事が出来ないのじゃ

雄蔵

そして他者から怒らせる事で、自身の力ととしておるから傍から見れば、怒られて元気になっている気味の悪い人間として見られるんじゃ

雄蔵

そして、余計に人間は主殿から離れていったのじゃ

雄蔵

そのようなこと、とっくに人間の常識で解出来る範囲を超えておる

きりやん

1部の感情表現が出来ないのなら

きりやん

アスペルガー症候群・自閉症スペクトラム障害・前頭葉損傷・社交不安障害とかが上がるけど……

きりやん

吸収は流石に……

エーミール

アスペルガー症候群と自閉症スペクトラム障害は、表現やジェスチャー・ 音声や身体言語での感情表現が苦手な方の事ですね

エーミール

前頭葉損傷は、行為の抑制や判断力・自我認識・情動抑制などに関与していて損傷があると、感情のコントロールが出来なくなるモノ

エーミール

社交不安障害は、人前で話す事や人と接することに対して強い不安を感じる障害です

エーミール

しかし……どれも当てはまりませんね

エーミール

これらの病気も、吸収するような話は一切ありませんし

雄蔵

だから、人間の常識を超えておるのじゃ

雄蔵

わしら魔族が関するモノだったとしても、こんな現象は今まで無かったのじゃ

雄蔵

そもそも、このような事になるのは種族が人間ではないと起こらん事も起こっておる

雄蔵

怒りを吸収し力にするなど、悪魔様そのものじゃ

雄蔵

じゃが、主殿は正真正銘の人間じゃ

雄蔵

憎きハーツから産まれた事を、わしも立ち会ったからの

雄蔵

悪魔様みたいな、羽も無ければ牙も、角もない

雄蔵

じゃから、原因が分からんのじゃ

原因不明の病気に自身でコントロールすら出来ない警戒・威圧の吸収

そして、発散できないストレス

何故こうも、重いモノが彼に乗っかかっているのかが分からない

種族は人間で間違いなく、彼の両親も正真正銘人間だ

それなのに、変異体質では収まらない体質を持って彼は生まれたのだろうか

ホワイトボマー

原因など、分かっても治らなければ意味が無いんですけどね

ホワイトボマー

まぁ生きる上で走れないのは不便ですが、歩いていれば命の危機はないのでさほど心配はしてませんね

ホワイトボマー

ストレス発散が出来ないのは辛いですが

グルッペン・フューラー

何故、そう諦めるんだ

グルッペン・フューラー

医療だって発展してきている

グルッペン・フューラー

年月が経てば、お前の病名が分かり治療方法だって出てくる可能性がある

グルッペン・フューラー

諦めるのには、まだ早いぞ
エドワード

ホワイトボマー

そんな前向きに……考えられる程、私はポジティブになれません

ホワイトボマー

後、その名前で呼ばないで下さい

ホワイトボマー

もう、ノーマン家の人間では無いのです

ホワイトボマー

それに、私は貴方みたいに、元気に生きられる未来が確約されている訳じゃないんです

ホワイトボマー

私は病気の再発や溜め込んだストレスによる精神病に罹る可能性が1番高く、生き残れる可能性が低いんです

ホワイトボマー

貴方みたいに、確約された未来があるのならば……私だって、諦める事はしないんですよ

グルッペン・フューラー

……

ホワイトボマー

グルッペン様は本当に恵まれていらっしゃいますね

ホワイトボマー

幼い頃からご両親に大切にされて、好きな事を好きなだけやらせて貰って、元からある才能を利用して軍学校ですらトップに上り詰め、自分で父を蹴落とし今では国のトップ

ホワイトボマー

その蹴落としてきた人物の中に、自身の【弟】も含まれて事も知らないで家族だなんて……

ホワイトボマー

軽い言葉を言って

ホワイトボマー

私は顔に怒りを出すことが出来ない

ホワイトボマー

怒りを言葉の緩急ですら表現が制限されている

ホワイトボマー

淡々と、変わらない顔でこうして言葉を紡ぐしかないんです

ホワイトボマー

正直、貴方や教授が羨ましいですよ

ホワイトボマー

元気で自身が伝えたい事を、顔を出せて

ホワイトボマー

私だって、今はいい味方に恵まれてますが、そんな彼らは時に薄情です

ホワイトボマー

いつ、私のことを邪魔だと思って殺そうとしても可笑しくないんです

ホワイトボマー

それが、この裏社会なんです

ホワイトボマー

命懸けの世界で、私は生きて、貴方達は大した苦労もせずに元気に生きて……

ホワイトボマー

それを羨む人がどれだけいると思っているんですか

気迫がないと言っても、言葉だけで十分ホワイトボマーの気持ちは理解出来る

好きな事があっただろう

運動は苦手でも、好きなスポーツぐらいはあっただろう

それが出来なくなった

親に大切にされなかった

病気を患った

本来不要な力を授かってしまった

こんなにも苦労して、今を生きているホワイトボマーからすれば、才能だけでのし上がり先天性のカリスマで数多の実力者を従えて

世界トップとも言える立場にいるグルッペンを羨ましく思うと同時に

もしかしたら対等で出会っていたかも知れないエーミールの見た目も

傍から見れば怖がられるはずなのに、嫌われていたような話は出てこず

そして早い段階で恵まれた両親・友人に出会っていた

これを羨ましく思って、問題は無い

そう思うのが、彼にとって普通なのだから

ホワイトボマー

私だって、望んでこんな人生を送っている訳じゃないんです

ホワイトボマー

医療が、私の病気を解明するまでにどれだけ掛かると思っているんですか

ホワイトボマー

文明の発展は、歴史として早いように感じますが、そこに辿り着くまで途方もない年月が掛かってます

ホワイトボマー

その技術が現れた頃には、私は居ないかも知れません

ホワイトボマー

どっちにしろ、私は命は無くなるんです

ホワイトボマー

限りなく、普通の人より早くこの世から去ることになるんですから

ホワイトボマー

それまでの間、私が好きなことをします

ホワイトボマー

貴方達に被害が出ようと、私には関係ありませんから

自身のことに関してはネガティブ

悲観的で存在を自身から否定している

他者から自身に言い渡される否定的意見には共感し、肯定的な意見はつまはじき

自身がやんわりだが、否定している

ふたつの主役第6章~求められた印象~

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