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コメント
7件
もう私決めた。零深緒くっつけ隊になるわ(は?) コ「で、何すんの?」 我「2人の恋を応援する」 コ「…は?」 今回も面白かった!続き楽しみにしt―――グヘッ(コナンのボール直撃)

コメント失礼します(* .ˬ.)" どの作品もとても大好きで楽しみに見てます 体調に気をつけて頑張ってください 応援してます 続きを楽しみに待っています
風見
肩を叩かれる。
降谷はゆっくり目を開けた。
降谷零
腕時計を見る。
たった10分。 それでも、少しだけ頭が軽かった。
ーーーーー
もう一班の処理を済ませ、午前5時。
降谷は警察庁に戻っていた。
机の上には書類が積み上がっている。
降谷零
黙々と目を通す。 時計だけが進む。
6時。7時。8時。
誰も帰ろうとは言わない。
ーーーーー
午前10時30分。 ようやく一息ついた頃だった。
降谷はスマートフォンを取り出す。
ポアロへ電話を掛けた。
プルルル……
梓
安室透
梓
安室透
安室透
梓は一瞬黙る。
梓
安室透
申し訳なさそうに言う。
梓
梓
安室透
電話を切る。
その瞬間。
風見
顔を上げる。
風見
降谷零
休む暇はなかった。
ーーーーー
午後は、 報告。 会議。 張り込み班との連絡。 監視映像の確認。 資料整理。 時計だけが進んでいく。
机の上には食べかけのおにぎりが一つ、気付けば冷たくなっていた。
書類へ判を押す。 風見が新しい資料を置いた。
風見
降谷は無言で受け取る。
降谷零
文字が霞む。
インクの匂いだけが鼻についた。
一息ついた時には、22時を指していた。
風見が資料を閉じる。
風見
降谷零
降谷も深く息を吐いた。
終わった。 ようやく。
帰れる。
降谷は上着を手に取る。 風見が急いで立ち上がった。
風見
降谷零
降谷はジャケットへ腕を通す。
風見
降谷零
風見の手が止まる。
風見
思わず聞き返してしまった。
風見
降谷はその問いに、小さく頷いた。
降谷零
風見は何も言わなかった。
ただ、ほんの少しだけ表情が緩む。
あの日。
『降谷さんの前から消えてください』
そう言った自分を思い出す。
やはりあの時の自分は間違いだったのだと、改めて思う。
風見
降谷が部屋を出ようとした、その時。
ピリリリ……
電話が鳴った。
降谷零
その人物は
【ベルモット】
降谷零
降谷の足が止まる。
降谷零
ベルモット
降谷零
ベルモット
降谷零
ベルモット
ベルモット
そして通話が切れた。
降谷零
降谷はスマートフォンを一つ、自分の内ポケットにしまった。
“降谷零”のスマホ。
降谷零
降谷零
風見
会議室を出るその背中を、風見は黙って見送るしかなかった。
降谷零
“バーボン”のスマホを持ち、降谷は警察庁を出た。
ーーーーー
組織での用が終わった頃、時刻は午前3時を目前にしていた。
冷たい夜風が頬を撫でる。
ようやく終わった。 降谷は深く息を吐く。
胃が空っぽなのを思い出す。 昼のおにぎりは半分残したままだった。
空腹のはずなのに、何も食べたいと思えない。
降谷零
ここ48時間で眠ったのは、車内での10分だけ。
瞼は重い。肩は痛い。
頭の芯は熱を持ったようにぼんやりしている。
降谷零
それでも。アクセルを踏む足は緩まなかった。
1分でも早く、10分でも早く帰りたい。
その思いだけで、車を走らせていた。
降谷零
信号待ち。 ふと視界の端にケーキ屋が入った。
降谷零
気付けば車を停めていた。
ショーケースの前。 並ぶケーキをぼんやり眺める。
店員
降谷は少しだけ考えた。
降谷零
結局。 いちごのショートケーキを二つ買っていた。
箱を助手席へ置く。
降谷零
降谷は自嘲するように小さく笑う。
深緒はとっくに寝ているだろう。 朝なら食べるだろうか。
……食べなければ、それでもいい。
それでも。
あの人は甘いものが好きだから、あれば嬉しいかもしれない。
降谷零
信号が青へ変わる。
白いRX-7が、再び夜道を走り出した。
ーーーーー
家に着き、静かに玄関の鍵を開ける。
カチャ。
降谷零
リビングから小さな灯りが漏れていた。
消し忘れだろうか。 そう思いながら部屋へ入る。
降谷零
降谷は思わず動きを止めた。
ソファで、深緒が身体を丸めて眠っている。
胸には読みかけの文庫本。 肩からずり落ちたブランケット。
テーブルにはラップの掛かった皿。
降谷零
キッチンへ向かうと、鍋にシチューが入っていた。 冷蔵庫には、昨日の日付が書かれた生姜焼き。
手つかずのまま残っていた。
降谷零
思わず小さく息を止める。
待っていたんだ。 昨日も、今日も。
ここで。
ハロ
降谷の気配で目覚めたハロが、こちらへ駆け寄ってきた。
降谷はしゃがみ込み、頭を撫でる。
降谷零
ハロ
ハロは嬉しそうに尻尾を振った。
降谷零
降谷零
口元へ指を当てる。 ハロは分かったように小さく鼻を鳴らした。
降谷はゆっくり立ち上がる。 起こさないように、足音を殺しながらソファへ近付いた。
もう少しだけ近くで見たかった。
ただ。それだけだった。
降谷零
ソファの横へしゃがみ込む。
穏やかな寝息。 長い睫毛。 少し乱れた前髪。 何の警戒もない顔。
降谷は見つめる。
降谷零
ほんの少し手を伸ばせば、届く距離だった。
その時。
松田深緒
小さく肩が動く。
降谷零
降谷ははっとして、思わず身体を引いた。
降谷零
降谷零
深緒は薄く目を開ける。
焦点の合わないまま、ぼんやりと降谷を見た。
そして。
ふにゃっと力なく笑った。
松田深緒
たった一言。
それだけ言うと、もう一度目を閉じた。
規則正しい寝息が戻る。
降谷零
動けなかった。
胸の奥に張り詰めていた何かが、音もなくほどけていく。
“帰ってきたかった” その理由が、はっきりと分かった気がした。
降谷零
ふと視線が深緒の右手へ落ちる。 薬指には何もない。
代わりに。 首元のチェーンが服の隙間から少しだけ覗いていた。
降谷零
あの指輪は、確かにそこにある。
降谷零
無駄な期待だ。
そう何度、自分へ言い聞かせても。 空になった薬指を見ると、心のどこかで期待してしまう自分がいる。
そんな日は来ないと知っているのに。
降谷零
それでも。
“おかえりなさい”
その一言だけで、こんなにも救われてしまう。
降谷零
ずれたブランケットを深緒の肩へそっと掛け直し、降谷は苦笑する。
ソファではなく、その横の床へ腰を下ろした。
深緒を起こしたくなかったが、ベッドへ行く気にもなれなかった。
ハロ
ハロが足元で丸くなる。 静かな夜だった。
もう一度、深緒を見る。
穏やかな表情で眠っていた。
降谷零
帰る場所なんて、作るべきじゃなかった。
誰かを待つことも。 待たれることも。 全部、捨てたはずだった。
それなのに。
どうあがいても、もう遅かった。
降谷零
目の前にいるこの人が。
降谷零
どうしようもなく、愛おしかった。
いぬ🐶
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