互いに。

楽しい気分でご飯食べたのって いつだっけ。

心から笑えていたのって いつだっけ。

メンバーを見ても何も思わなくなったの いつだっけ。

そんな事が、ずっと頭を駆け巡って仕方が無かった。

仕事を失敗してしまったから？

ダンスに対するスランプ？

毎日毎日、精神を削ってくるのだ。

毎日暴力だの暴言だのやりたい放題。

その癖に目立つ所には殴ったり蹴ったりしない。髪の毛は引っ張ってくるけど。

勿論この事はメンバーには言っていない。

言いたかった、助けて欲しかったけど、このスタッフ達が脅してくるからどうしようも無かった。

そして次の日、YouTube企画としてダンス練習の風景を撮影しようと言う事で広い体育館へとやってきた。

「SnowManでーす！」

数十分後。

〜♪

ダンスを一通り指導してもらい、通しの時に照君に見てもらいながら改善していくのが俺達のやり方なのだが……。

それから何度も通しでやってはみたが、俺の動きはあまり改善されず……。

と休憩しながら1人反省会をしていると。

しょっぴーが俺の顔をじっと見つめ始めた。

そう言いながらしょっぴーは俺に手を伸ばす。

その手が、

嫌だ。

俺はすぐに払い除けた、だが突然の事に吃驚したその衝撃で俺の体は床に落ちていく。

ガシャンッ！と俺が座っていた椅子も同時に大きな音を鳴らして倒れた。

康二の額に少し怪我がある様な……そう思って俺は手を伸ばした。

その瞬間に康二に払い除けられ、康二は床に倒れた。それと同時に椅子も大きな音を立てて倒れる。

床に倒れたまま彼は涙をボロボロと流す。

身体も小刻みに震え、呼吸も荒くなってパニックを起こしていた。

すぐに駆け付けに来たのは照だった。

康二が倒れた、それに気付いた皆もこちらへ駆けて来ようとしたのを照は止めた。

突然康二が倒れてしまった。

何事かと俺達は駆け付けようとしたけど、康二がもっとパニックになるからって俺達は照に止められた。

そして、照と翔太と一緒に康二は控え室へと運ばれて行った。

残された俺達は……。

突然倒れてしまった康二を控え室に運び、ソファーへと寝かせた。

呼吸はさっきよりも落ち着いていて、疲れて眠ってしまったようだ。

その時の状況を話す翔太はとても不安そうな顔をしていて、

声は震えていた。

「殴らないで。」

その言葉を聞いた瞬間に俺はハッとして康二の服を捲る。

捲ってみれば、康二の腹には無数の痣や切り傷。

どれも新しく出来たばかりの様だ。

眠っている彼の手を握りながら、俺はそう呟いた。

目を覚ますと、そこは控え室だった。

そう言って、しょっぴーは俺の横に。

照兄は椅子を近付けて俺の近くに。

その質問は、

嫌だ。

思い出したくない。

そう言ってくれる彼の声は。

ずっと彼が隣で背中をさすってくれるのは。

とても安心した。

いつぶりだろうか？

話が、涙が止まらなくなった時に、照兄は俺を制止してくれた。

今だけは。

涙を止める気にもなれなかった。

子犬のように弱く、必死に泣きじゃくるその姿はとても怯えていた。

今まで、どんなに辛くて、しんどくて、

それでも康二は1人で耐え続けて。

そして数分後、康二は再び眠ってしまった。

康二の事が気になるが、俺達は今出来る限りの事をやるしかない、という事で6人で練習をしていた。

数十分ほど経っただろうか、体育館の扉が開かれる。

そこには、康二を姫様抱っこした岩本くんと、翔太が居た。

康二はどうやら眠っているようだ。

突然、舘さんが声を上げた。

スタッフの方に向かって。

そうふっかさんが言った時、岩本くんは携帯を取り出して誰かに電話をした。

数分後、すぐに事務所の人達が来てくれて3人のスタッフは連行されていった。

俺が目覚めた時、俺は照兄に姫様抱っこされていて、

そして、俺を虐めてきたスタッフの3人とメンバーがめっちゃ話してたところで目を覚ましてしまった。

俺が起きてるのにメンバーは気付いていないみたいで、話が終わった時に俺は話しかけた。

最高で、優しい仲間だ。