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Sonnyban短編集<また逢えたから>

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Sonnyban短編集<また逢えたから>

3 - 気づかないふりを

♥

18

2023年09月17日

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仕事が終わり、スマホを確認すると 2通のメールが届いていた

サニー・ブリスコー

連絡先書いてあったので交換させてもらいました。

サニー・ブリスコー

開店前にカフェラテを入れてもらったので、もし、良かったらまた今度お礼させてください。

アルバーン・ノックス

なんて律儀なんだ。

せっかくのお誘いなんだから、もっとなかよくしたいし、断わる理由なんてない。

アルバーン・ノックス

へへっ!

まるで好きな人とのやり取りのように楽しくなる。

アルバーン・ノックス

では、お言葉に甘えてお礼してもらいます!
それに、せっかくなのでタメ口で話しませんか?

サニー・ブリスコー

サニー・ブリスコー

わかった
じゃあ、いつ空いてる?

アルバーン・ノックス

わぁ〜やったー!

タメ口で話そうなんて少し行き過ぎたかも、と思っていたけど、サニーは許してくれたみたいだ。 次にいつ会うのか、そんな約束をしながら…

アルバーン・ノックス

サニー…

彼の名前を知れたことが嬉しい。 思わず口に出してしまう。

アルバーン・ノックス

ふふっ楽しみだなぁ

サニー・ブリスコー

うわぁ思わずお店飛び出しちゃった。
あの笑顔、可愛かった…
ん?

カフェの店長が入れてくれたカフェラテのカップに付箋が貼られている。 連絡先だ。あの店長の。 俺は連絡先を交換した。 お礼をしなきゃ、なんてのは建前で店長と仲良くなりたかった。

サニー・ブリスコー

アルバーン・ノックス…

あぁ、可愛かったあの笑顔。 また見たい。

今日は大きな仕事も終わり疲れ果てていた。 だから、開店前のお店に入るなんてことが起きたのだ。 人がいるから開いてると思ったのだ。 だが、そのハプニングが奇跡をもたらしてくれた。

サニー・ブリスコー

今週の日曜日。
アルバーンに会える!

アルバーンはメールなのになんともかわいい返信をくれるものだから、悶え苦しみながら、日曜日に会うことを約束した。

日曜日

アルバーン・ノックス

もうそろそろ出なきゃ!
髪の毛おかしくないかな?
気合い入りすぎてない?
うぅぅ

会うのが楽しみで身だしなみを気にしてしまう。 でも、出なきゃ約束の時間に間に合わない。

休日の街は人が多い。 人が多いのはあまり得意ではない。

アルバーン・ノックス

わっ!

パシッ! 人とぶつかりバランスを崩したときに腕を掴まれた。

サニー・ブリスコー

アルバーン大丈夫?

アルバーン・ノックス

あ、ありがとうサニー

サニー・ブリスコー

お店早く行こうか。

アルバーン・ノックス

う、うん

腕を掴まれたままお店へ向かう。 掴まれている腕は、サニーの体温で暖かい。 なんだか、心も暖かい。

アルバーン・ノックス

へへっ

僕は小さく笑った。 きっとサニーには聞こえていないはず。

お店に着くと掴んでいた手を離した。 ちょっと寂しい。

サニー・ブリスコー

カフェラテ本当にありがとう。
美味しかったよ。

アルバーン・ノックス

えへっそれなら良かった!

サニー・ブリスコー

ゔ…。
今日はお礼に奢るから好きなの頼んでね。

アルバーン・ノックス

う、うんわかった

今、サニーゔって言った? そんなことを少し思いながら、注文をし、席に座る。 少し雑談をし…

サニー・ブリスコー

ねぇ、アルバーンが良ければ、またこうして会おうよ。

アルバーン・ノックス

うん、いいよ!

行き慣れないお店なのに心地よく感じるのはなぜか。 本当は気づいているのかもしれない。 サニーと休日が合う日は度々会うようになった。 でも、サニーはカフェに来た時からわかってはいたけど警察だから、何週間も会えない日もあった。 ある日、メールすらも1週間来なかった。 いつもはちょっとしたことを仕事の間にメールをくれていたのに。 おかしい。不安。 何かあったのかもしれない。

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