『あの夏が飽和する。』

今日は、いむくんが行きたいと言っていたクレープ屋に行く予定

ｻﾞｧｧｧｰｰｰｰｰｰｰｰｰ

だった日だ

いむくんが悲しそうな顔をしている

この公園には一応雨宿りできる場所も ある

我ながらいい所を見つけた

いつもは節約していたけど今日くらいはいいだろう

そう思いいむくんにスマホを手渡す

本当に分かっているのだろうか

不安を感じつつも これからの事を考える

いむくんの様子をちらりと見る

改めて考えると自分は 本当に馬鹿げたことをしている

親友が死のうとしているから自分も死ぬなんて

ただ、そんなことをしていても後悔なんてない

いむくんと一緒にいれるならそれでいいから

そして、夕方

結局いむくんは気が済むまで動画を見ていた

気を使ってバッテリーが減らないように設定していたので そこまでバッテリーの消費量は多くならずに済んだ

いむくんは雨をまじまじと見つめる

そんなことを話しているといむくんが 何かを思い出したような表情をした

いむくんは何かもじもじしている 嫌な予感がする

そういえばそうだった いつも濡らしたタオルで体を 拭いていたけれど お風呂にはしばらく入っていない

いむくんがしょんぼりしている

どれだけお風呂に入りたいのだろうか