稜太の部屋のインターホンを押した。
出てきたのは、莉緒だった。
この時間には、彼女の他に誰もいないことを、私は知っていた。
稜太とそのお母さんは、どちらも仕事に行っている。
私は莉緒と話をつけるために、ここへ来たのだ。
訪問者の顔を見た莉緒は、嫌そうだった。
菜穂
彼女の反応に構うことなく、私は強引に部屋へ入った。
座卓を挟んで、向かい合わせに座る。
私の迫力に圧されたのか、莉緒は不安そうにぬいぐるみを抱いていた。
菜穂
菜穂
莉緒
菜穂
莉緒
菜穂
菜穂
莉緒
莉緒
莉緒
菜穂
菜穂
莉緒
莉緒
菜穂
私は溜息をついた。
菜穂
莉緒
莉緒
莉緒
菜穂
菜穂
菜穂
菜穂
菜穂
私は思わずそう怒鳴った。
莉緒
莉緒
莉緒は小さな声で呟いた。
菜穂
菜穂
私はとっさに嘘をついた。
莉緒
菜穂
莉緒は抱えているぬいぐるみを握りしめた。
莉緒
菜穂
莉緒
莉緒
莉緒は泣き出した。
菜穂
菜穂
莉緒は泣き止まない。
菜穂
莉緒は何も答えない。
菜穂
すると、莉緒はおもむろに、ぬいぐるみを離して立ち上がった。
菜穂
莉緒はフラフラと歩きだした。
菜穂
莉緒はトイレのドアを開けて、中に入った。
菜穂
私はホッと息をついた。
それから、30分が経った。
莉緒はトイレから出てこない。
菜穂
菜穂
私はトイレの方を見た。
菜穂
部屋は静かだった。
時計の針の音だけが聞こえる。
菜穂
急激に不安に襲われた私は、トイレの前へ行った。
菜穂
私はドアを叩いた。
菜穂
菜穂
返事はおろか、何の物音もしない。
私はドアノブを回した。
カギはかかっていなかった。
ゆっくりとドアが開いた。
菜穂
莉緒は、目を閉じて床に座っていた。
そのそばに、手首に巻いていたサポーターが脱ぎ捨てられている。
菜穂
私はゾッとした。
莉緒は右手に血の付いたカミソリを握っていたからだ。
そして、左腕を便器の水に浸けていた。
その水は、赤く染まっていた。
よく見ると、莉緒の顔は青白かった。
私は驚きすぎて、声も出なかった。
ただ呆然と、その光景を眺めていた。
コメント
3件
り、りり、莉緒ちゃん!!! 続きが気になりすぎます!