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昼休み
チャイムが鳴ると同時に、 私は弁当を広げて 今日も平和に食べる
——はずだったのに
侑
ドアの向こうから聞き覚えのある声
教室中が一斉にそっちを見る
_____
私は思わず顔を覆った
侑、その後ろに治と角名 “稲荷崎の騒音トリオ”が現れた
侑
_____
侑
_____
3人が勝手に机をくっつけて 座りはじめる
教室中の女子がざわついて、男子が「またアイツらや…」って呟いてる
私は深くため息をついて箸を持ち直した
_____
侑
_____
治
_____
角名
食バラバラすぎやろ
侑が笑って、 私の弁当を覗き込んでくる
侑
_____
角名
_____
角名
治
侑
わちゃわちゃしてる3人を見ながら笑ってまう
ほんま、騒がしいけど退屈はしない
侑
ふいに侑が私のほうに体を向けた
_____
侑
_____
侑
_____
_____
治がニヤッとして侑の背中を小突く
治
侑
私は笑いながら、少しだけ考える
クラスの女子とかがよく言ってる “王子様系”とか“スポーツ男子”とか、そういうのはピンとこない
_____
侑
_____
_____
_____
三人とも固まってる
特に侑
スプーンを持ったまま 口がポカンと開いている
_____
侑
_____
侑
_____
治
角名
侑の代わりに二人が同時に答える
角名
治
侑
周りからクスクスと言う 笑い声が聞こえる
_____
侑
侑
_____
侑
笑いながらも、どこか本気で 悔しそうな顔してる侑
その顔がちょっと可愛いくて、 私は吹き出してしまった
治が口に唐揚げを入れながら言う
治
治
角名
_____
治
角名
侑がムスッとして弁当のふたを 閉める
侑
_____
侑
治
侑
角名がスマホを取り出す
数秒の沈黙
……侑が耐える。 が、角名がわざと咳払いした瞬間——
侑
_____
角名
治
侑
笑いすぎて弁当のご飯こぼした
侑がティッシュを渡してくれる
侑
_____
侑
_____
侑
_____
侑
侑がふざけた調子で笑う
私は呆れて、「ほんまアホやな」 って笑うだけ
昼休みの終わり、チャイムが鳴る。 3人が片付けながら立ち上がる。
侑
_____
治
角名
侑
その言葉の意味が、私にはまだ 分からなかった
でもなぜだろう
さっきからずっと意味も分からず 嬉しい
そんな気がした
♡30で次出ます！
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