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石原冬美はその日から春樹に話しかけてくる様になった。
石原冬美
昼食時には毎日誘って来て遂には土曜日に遊ぶ約束までした。
友達と遊んだことなんていつぶりだろうか、春樹は冬美に気を許し始めていた・・・しかし約束の日。
久しぶりに服に悩んだ春樹は予定より遅く着いてしまった。
渡辺春樹
息を切らしながら、集合場所の噴水の前へ行くとそこには冬美とキスする千秋の姿があった。
胸が苦しくなる、嫌いなヤツと好きな人が・・・好きな人?石原さんはただの友達だ・・・と思う、まず友達なのかもわからない。
渡辺春樹
気がつくと頭の整理がつく前に声が出てしまった。
石原冬美
二人がこちらに気付いた。
吉田千秋
渡辺春樹
吉田千秋
そう言うと千秋は冬美の胸を掴んだ。
石原冬美
変な声を出してしまい恥ずかしげに顔を隠す冬美。
吉田千秋
渡辺春樹
吉田千秋
渡辺春樹
それを聞いた千秋の表情は一瞬で豹変した。
吉田千秋
石原冬美
吉田千秋
冬美は千秋の腕を引っ張ってその場から消えた。
渡辺春樹
死ねよお前ら・・・。
春樹は眉間にシワを寄せながら家まで帰って行った。
今までの冬美とのトーク履歴を消しながら歩いていると廃墟の前を通りかかった。
渡辺春樹
昼間にここを通った時には廃墟を隠すかの様に敷地内いっぱいに生えていた木や生い茂った雑草が無くなり、
代わりに赤い実を残した植物がまるで廃墟まで引き込むかの様に綺麗に植えられていた。
渡辺春樹
再びスマホを覗いてその場を去ろうとした時目の前にあの老婆が立ってこちらを見ていた。
渡辺春樹
老婆
渡辺春樹
老婆
渡辺春樹
お婆さんはそれを聞くと何も言わず敷地の中を覗いた途端に表情が暗くなった。
渡辺春樹
老婆
渡辺春樹
老婆
その老婆の形相は少し前に見た千秋など比にはならなかった。