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ヴァンパイアは売られる

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ヴァンパイアは売られる

1 - ヴァンパイアは売られる

♥

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2021年09月19日

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《人身売買》

という言葉を聞いたことがあるだろうか?

言葉の通り、人を買ったり売ったりする。

表でそんなことをやったら捕まってしまう。

地下深くに作られた広いホールで

行われるのだ。

……

…。

俺には名前がない

しかし、ヴァンパイアである…。

自分の血で抑えられるものの(衝動を)

時々人に噛みつきたくなる

そういう『商品』だ。

『さぁ皆様よくお集いで。』

『これからオークションを始めます』

『まずは一番、女子。烏(う)族ですよ!』

……

(烏族?そんなのはじめて聞いた。)

……

(だから羽が生えてるのか。)

一人一人呼ばれ,買われる

買われなかったら処分される。

買われても奴隷同等の扱い

金持ちの娯楽ってそんなに酷いのか…。

『7番,男子…ヴァンパイアです!』

……

(俺だっ……)

舞台に上がると一斉に視線が集まる

「うおお!なんか可愛くないか?」

「ヴァンパイアか…俺はパスだな」

口々に言い始める

『オークション開始, は300$(約30万)からスタートです。』

……

(怖い…)

「500$!」

……

(買われなかったら死ぬ…)

「800$!」

……

(買われても死ぬ…)

……

(俺…終わったな)

「5000$!」

辺りがシンとする

俺は5000$になったんだ。

『はぁ。5000$も出すんですか? こんなやつに…(笑) お値引きするなら今ですよ?』

グィッ

……

いっ……

「お〜いおい兄ちゃん」

俺の商品や、他におらへんのやろ?

いくらで買おうが俺の勝手だ。

『あ〜ら失礼致しました(笑) 一目惚れでそんなに深い愛情を 抱いてしまったのなら仕方ないですね?』

皮肉交じりの言葉ひとつひとつにイライラする

……

(はぁ…買われないよりマシか)

じゃ、俺はこの子だけでいいんで。

そう言って彼は5000$の札束を取り出し

バシーンッ

と商売人に叩きつけた

明細書はいらないです。では、

……

(ざまぁみろ…。)

ん、行こや

優しそうな目で見つめる

手を繋いでこいつの家に向かった

ここがお前の部屋だよ、

名前どうしようか?

俺も『お前』とは呼びたかないねん(笑)

……

何でも大丈夫です

じゃあ…7番目の子やったから…

紫な、紫なはどうや?

じゃあ…お前の名前は紫。

……

そのまんま…(笑)

ここ森にある館なんだ、

紫な………に…森。

なんだか…安直、

しゃあないやん(笑)

警戒したりせぇへんのな、

はっ!!

ぁ、やば…ご、ごめんなさ…

そんな怯えんくても…w

俺とそんなに馴染みやすかったん?

ま…え…ぁ…はい。

はい敬語駄目ー。タメ強制、

……。

ぼちぼち慣れてこな、

……。

……どした?

いや……俺なんかがこんなに広い所に…

フカフカなベットなんて,そんな。

んー…俺がこんな風に過ごしてほしいから,かな?

俺は奴隷…!!

奴隷じゃない。

家族だよこれから

…えっ…

奴隷って言われ続けたんやな

どうせ…買われなかったら死ぬんやろ。

……舞台裏で殺されちゃうんだよ

見てきたの?

見せられるの、

そっかそっか,怖かったな

ギュウ…

3番の子と5番の子殺されちゃった。

友達?

ううん。

知らない人

殺されるかもって思った?

うん…ポロポロ

だって俺はゔぁんぱぃあだもぉんポロポロ

よしよし、大丈夫大丈夫。

……なんで買ったの?…グズッ

俺の前に似てたから…?

ぇっ…?

なんかもう…無理だって顔してて

世間に認められなくて。

俺は心の底から希望をもたせたいって思った

それだけ…やで。

グズッ…グズッ…

俺は軽蔑してしまっていた

そんな自分が許せなくなってくる

にしてもなーんでこんな怪我だらけなん?

大切な『商品』だったんやろ?

俺が噛もうとして

殴られただけだよ

はぁ〜…この世は残酷やな

血…

ほしい?

殺しはしないからさ…

いいよっ!

噛みや?

でも…

死ぬよりマシ。

ほら、

……頂きます

がぶっ…

うっ…意外と痛いw

ちうちう…

なんか…赤ちゃんみたいやな

バッ

はぁっ!?

ほらほら、もうええの?

んむ…

ちう…

ん、いいこ

俺が数年前に吸った血よりも

美味しくて、幸せで

罪悪感を感じた。

END.

リクエスト募集してもよいですか… イラストでも小説でも🙆 小説の長さ (長めでじっくり読みたい! や 短めでさっくり読みたい!) など指定あれば是非。 たくさんのハートありがとうございます。

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