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【死神の愛】
作者 進行 我路
世の中には、実の子に手を出す親が居る。
普通なら泣いて叫び、誰かに助けを願う。
そんな親を子供は嫌うだろう。
だけど…それが“愛”と教えられていたら?
子供は側に居る親の話しを真っ先に信じるだろう。
その親に、暴力は愛と教えられていたら。
子供は泣くどころか、もっと愛を欲しがるのではないか?
これは、壊れたの命の話し。
煙が充満した暗いアパートの部屋。
その部屋に住んでいる、小さな男の子はゴミに囲まれていた。
怜「お父さん、お母さんまだかなぁ…」
冷(れい)の両親は仕事で忙しく帰ってくるのはいつも夜中。
ガチャ
冷「あっお母さん!おかえり!」
母「ただいま冷」
母「今日もいい子にしてた?」
冷「うん!いい子にしてたよ!」
母「そう…ならご褒美を上げないとね笑」
お母さんとお父さんは僕がいい子にしてたら必ずご褒美をくれる。
バチンッ
冷「っ…」
母「冷、今日も可愛い私の息子♡」
お母さんのご褒美は手や物で僕を叩くこと。
今日もご褒美を貰えた、僕は笑顔で2人の愛を受け止めないといけない。
冷「ありが…とう…お母さん…笑」
母「そろそろご飯するわね」
冷「いただきまーす!」
冷「ŧ‹”ŧ‹”」
冷「…!?」
冷「お母さん…?」
母「ん?どうしたの?」
冷「これ…」
母親が出したおにぎりにはガラス破片が混入していた。
母「どうしたの?食べないの?」
冷「だってこれ…」
母「冷はお母さんが嫌いなの?」
冷「ちっ違うよ!!」
冷「ゴクンッ」
冷「ほら…食べたよ…笑」
母「嬉しいわ笑」
母「お母さんお手洗いに行ってくるわね笑」
冷「うん…」
母親がトイレに入った後、冷はすぐに吐き出した。
両親が何故、自分にこんな事をするのか、冷はずっと愛の為だと思うだろう。
何故なら両親が望んで冷を産み、ずっと愛を与えてくれてるのだから。
父「スゥ-」
冷「…」
父親はいつも煙草を吸い、母親は薬をよく飲んでいた。
父「チラッ」
父「おい冷」
冷「ん?」
父「ちょっとこっち来いw」
冷「?」
冷は父親に近ずき…
ドンッ
冷「カハッ…」
冷は父親にお腹を強く蹴られてしまった。
冷「うっ…グスッ」
父「どうして泣くんだ?冷はお父さんの事嫌いなのか?」
冷「ちっ違うよ…嬉しくて…笑」
父「そうかそうか笑」
父「ならもっと愛してあげないとな笑」
この両親は何かと“愛”と言う言葉を使う。
冷が嫌がっていたら悲しそうな声で「自分のこと嫌いなの?」と…。
冷は優しい子…だから両親の悲しむ顔は見たくない…。
痛いのは嫌だが…両親の事は大好きだった。