この作品はいかがでしたか?
235
この作品はいかがでしたか?
235
〜りうらの部屋〜
りうら
今日も
いつも通りの笑顔で
いつも通りの喋り方で
いつも通りの"りうら"でいたつもり
りうら
そう言いつつも、心臓の音はうるさく、鳴り止まない
でも、嫌われたくないから、隠し通す
親にも、先生にも、ないちゃん達にも
絶対にバレないように
前と同じにならないように、、、
りうら
ポツリと呟いても、誰かに聞かれるわけがなかった
りうら母
りうら
ちょっとの胸の高鳴りと、本心を押さえつけるようにして
りうらを演じる舞台へと、足を運んだ
PM 22:00
りうら
この時間は、俺が唯一一人でいられる事間
りうら
起きていることがバレぬよう、あるものを探して部屋を漁る
電気は消してあるため、視界が狭く、なかなか見つけられない
探していた物、"カッター"はすぐ側にあった
りうら
灯台もと暗しとは、まさにこのことだろうか
りうら
肌を切っていく感触
切ったことで走る痛み
赤く染まった血
全部全部、俺を満たす材料にしかならない
りうら
左腕はもう血だらけで、切る場所も無くなってきた
その傷の一つ一つが深く、未だ、血を流し続けている
りうら
夜は怖いし恐ろしい
過去のことを鮮明に思い出させて、俺を深く傷つける
りうら
また、あの日みたいにならないように
りうら
バレたら、地獄に落とされるから
りうら
時計を見ると、AM 2:30を指しており、数時間は考え続けていた事を明確に示していた
りうら
そう思い、"ゆきむら。"と表示されているアイコンを開くのだった
コメント
2件