ヒカリと黒が亡くなった後、2人の墓を作った
どうやら闇の生物は亡くなったあとも体が残り土へ還るようだ
2人を火葬し、墓の下に埋めた
ここへ毎日墓参りすることに決めた
今日はどんなことがあっただとか、どんなことをしただとか、そんなたわいもない話をしよう
君達が退屈にならないように。
そして今日、相棒に謝りに行く
どうか、君にいい報告ができますように。
相棒の元へ久しぶりにワープした
どうやら星月夜の砂漠にいるようだ
そういえば彼が好きだと言っていたエリアだ
ならば星空がよく見えるあの塔の上にいるだろうか
雲を伝って登ってみると、やはりそこに彼はいた
彼の紫のケープが星空によく映える
少し声をかけるのが躊躇われたが、意を決して彼の名前を呼んだ
空
弾けるようにこちらを向いた相棒はとても驚いた様子だ
その様子が少し面白くて、思わず笑ってしまった
空
そう言うとホムラは顔をくしゃりとして笑った
ホムラ
ホムラ
空
少し見つめあった果てにホムラが口を開いた
ホムラ
空
それからは色々なことを話した
記憶を無くす前の会えなかった期間は、暗黒竜の彼女と一緒に過ごしていたこと
記憶をなくしたあとも彼女と過ごしていたこと
その彼女が先日亡くなったこと
4人もの命を奪ってしまったこと
全てを話し、謝罪した
ホムラは許してくれた
そして、黙って話を聞いてくれた
ホムラ
空
空
ホムラ
ホムラ
ホムラ
空
空
空
ホムラ
ホムラ
ホムラは笑った
自分に余計な罪悪感を感じて欲しくないからだろう
そんな彼の優しさに安心する
空
空
ホムラ
空
空
ホムラ
ホムラ
空
それは彼女が無くなる直前に交わした約束
闇の生物が本当に星の子に転生することがあるのかという相談だった
ホムラ
空
ホムラ
空
ホムラ
ホムラ
どんな事を聞かれるのかと思い首をひねった
ホムラ
的外れな質問に拍子抜けした
空
空
空
ホムラ
なんだか少し残念そうだ
ホムラ
ホムラ
空
確かに、彼女が転生するなんて確証はない
ずっと待ち続けるのも非合理的かもしれない
だが…
空
空
ホムラ
少しの沈黙の後、ホムラが口を開いた
ホムラ
そう言い、空の右腕を指さした
ホムラ
空
ホムラ
ホムラ
空
少し迷った
星の子の命とも呼べる羽を失ったと同然だ
だが、それでも義手にしない理由があった
空
空
ホムラ
ホムラ
空
ホムラ
空
ホムラ
ホムラ
"もう一人の自分"とは、
記憶を失っている間の空のことである
空は、失った右腕とともに生きることにした
そして自分が犯した罪も、もう一人の自分も、彼女も全て背負って、生きる
彼女が戻ってくるその日が来ることを信じて。
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