結月
私は川本 結月(17) 普通の高校2年生だ。
父、母、兄、私の4人家族でアパートで暮らしている。
そんな私は、小さい頃からお風呂が大好き♪
湯船に浸かって、鼻歌を歌うのが毎日の日課だ。
しかし、そんな私の平穏を脅かす出来事が起こった。
結月
窓に黒い影が急に現れ、ブーンと音が聞こえる。
結月
それは間違いなくラジコンのヘリだった。
結月
しかもカメラがついており、お風呂のを撮影している。
私は思わず両手で体を隠し、後ろを向いた。
結月
結月
怖くて恥ずかしくて、涙が込み上げてくる。
ラジコンはお風呂の中を1周周り、窓から外へ出ていった。
結月
私は訳が分からず、泣きながらお風呂から出た。
リビングに行くと、私の泣き顔を見て驚いた兄が
兄
と、尋ねてきた。
私は泣きながら、何があったのか兄に伝えた。
兄
結月
兄
兄
結月
兄
結月
兄
兄はそう言ってニヤリと笑った。
次の日、朝から私は兄と警察へ行き、事情を説明した。
兄の予想通り、警察はパトロールをするということで解決した。
結月
家に帰り、ポツリと呟いた。
結月
落ち込んでいると、兄がクシャクシャッと私の頭を撫でた。
結月
兄
兄
結月
兄
兄
結月
兄
その日の晩、計画は実行された。
兄が私に求めた協力とは
その① 今日は兄が先にお風呂に入る
大体我が家では、私が夜、1番最初にお風呂に入り、次に兄、最後に仕事が遅い父、そして母は朝に入っている。
兄の言いつけ通り、今日は兄が先にお風呂に入った。
その② 兄がお風呂に入ったら脱衣場へ行き、鼻歌を歌う。
兄が入浴したことをドア越しに確認し、私は脱衣場で鼻歌を歌った。
結月
一体これで、なにが解決するのだろう?
兄が何を考えているのか分からないが、言われるがままの行動をとった。
すると
ブーーーン
結月
ドア越しに聞こえる、あの嫌な音
その瞬間
兄
ガラガラ!
浴室から窓を閉める音が聞こえた。
私は何が起きているのか分からず、ドアを少し開けて、中を見てみた。
結月
そこには、女性用のウィッグを被る全裸の兄と、行き場を無くしたラジコンが天井の隅で飛んでいる。
兄
兄
そう言って、兄がシャワーを手にした、その時。
?
結月
兄
壁越しに聞こえた大きな男性の声。
この壁の向こうは…
兄
そう言って兄はウィッグを脱ぎ、大急ぎで服を来て家を飛び出た。
私も兄の後をついて行く。
兄
兄が隣の部屋のドアを叩きながら、住人へ問いかける。
隣の部屋の人とは全く接点がないが、学校へ行く時時々ニヤ〜ッとした顔で私を見ていたのを覚えている。
?
兄
兄
?
兄がそう言うと、ゆっくりと鍵が開き、中から小太りでボサボサの髪の中年男性が出てきた。
兄
?
兄
?
兄
兄
そう言っていると、確かに警察のサイレンの音が近づいてきた。
?
兄
そして男は警察に連行されていった。
部屋の中にはやはり昨日の入浴中の盗撮写真と、私が通学している時等の隠し撮りが山ほどあった。
結月
兄
そうぶつくさ言っている兄。
そういえば…
結月
兄
兄
兄
兄
兄
結月
兄
兄
兄
兄
兄
結月
結月
お礼を言うと、兄は私の頭をグシャグシャと撫で、ニコッと笑った。
兄
兄の笑顔に、私もつられて笑ってしまった。
その後、隣の男は盗撮の容疑で逮捕。
どうやら私のことが好きだったようで、最初はこっそり盗撮していたが、エスカレートしてしまったようだ。
それで、以前から得意だったラジコンの操縦を利用し、私の入浴姿を盗撮したらしい。
すごく傷ついたし、たくさん泣いた一件だったが、兄があの後も支えてくれたから、私はいつも通りの生活を取り戻せた。
兄が居てくれて良かったし、絆が深まったような気がする。
コメント
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お兄ちゃん神!