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*闇界の間*
闇界の間には、閻魔と先程潜入がバレて出ていったはずのハデスがいた
閻魔は嫌そうな顔でハデスを睨んでいるが、ハデスは楽しそうにニコニコ笑っていた
閻魔
ハデス
閻魔
『……どうしたんだ?』
閻魔
『そういう事か。彼奴の中にいたのは七つの大罪序列5位強欲の悪魔 ナーヴァス・マモン』
『まあまあの実力者だ。分かっているかも知らんが、人間の方は完全に死んでおるな』
マモン
マモン
マモン
閻魔
マモン
マモン
閻魔
マモン
『それでマモンよ。今更この組織に加入して何になるのだ』
『人間の体を乗っ取った今、お主ら悪魔・我ら邪神は「自由」を得たモノと同じ』
『わざわざ情弱な人間などに従わなくても良いでは無いか』
マモン
マモン
マモン
マモン
『そういうものか?』
閻魔
閻魔
マモン
マモン
マモンはそう言いながら姿を変えた
閻魔
『燐光とは、かなり厄介な属性持ちの人間に宿っていたのだな』
燐光
燐光
燐光
閻魔
燐光
閻魔
閻魔
閻魔
燐光
燐光は姿を消した
悪魔らしくない忠誠の誓い方だが、閻魔は安心したように一息ついた
『これで、七つの大罪の枠が残り一つだな』
閻魔
『そうだな……30,000年程度前か』
『まだ神々の世界が残っていた時代に人間の世界を守護していた人間の一族だ』
『【瞬光雷(しゅんこんらい)家】、現あかがみん国に位置しておった「中国」という国の人間だった』
閻魔
『瞬光雷家は今や滅亡し、彼ら特有の力を保持する者はもう存在しない』
『だからお前のアビリティーが最強だと言われている』
『まだ瞬光雷家の人間が生き残っていたら、お前の天敵になっていたかもな』
閻魔
『そうじゃなかったら、我は人間界にいない』
『「素質の王」は人の魂に乗り移ることができなければ、新たな人生を全知全能神から承る』
『だが、そのような権限が神官にあり、神官が神々の世界を、世界の頂点を破壊した』
『一人、女神が止めに入ったらしいが、返り討ちに遭ったらしい』
『神々の世界を再生するには、数多の種族の協力が必要となる』
『神・邪神・悪魔・魔族・天使・聖獣・人間・妖、そしてお主みたいな力を持つ人間』
『主にこれらの種族が集まり、力を溜めなければならない』
『決して、神一人でどうにかなる問題ではない』
閻魔
『まだまだ若い神だ』
『神々の世界出身だろうが、人間界では真面に力は出せん』
『そういう盟約だしな。どうせ、神々の世界は誰も再生する事は無いだろう。元々、荒れた世界だったからな』
閻魔
『マモンやアランのように人間に転生出来たら、我らはどれだけ嬉しかったか』
『また人間の糧として、神として生きなければならない』
『神が望む来世は人間だ』
『一度、人間なれば神になることなど永遠にないのだからな』
閻魔
閻魔
閻魔
『……一度だけ、会ってみたい人間のおなごがいたんだ』
『何処か、もっと昔にあっていたはずの人間に』
『我ほど、凶悪な神が惹き付けられた』
『その正体を、暴きたいと願っていたんだが……』
閻魔
『少し疲れた。我は休む、気軽に起こすでは無いぞ』
閻魔
ハッハの声は消えた
閻魔
閻魔
閻魔
閻魔
閻魔
崇められる神が幸せで、蔑まれる神が不幸を受けて……
所詮、人間も神も同じだ
神が依代として人間を選ぶのは、神が望む最後の、最期の足掻きなのだ
なのに、神々の世界は崩壊し、人間の世界に神は降りた
最期の自由だ
アランもマモンも他の悪魔や天使も神も
もちろん、邪神も
それを…「素質の王」は得られなかった
醜い人間に寄生し、それで生涯を全うする
神々の世界はもうない
だから、ここで神が死ねば生き返ることも、来世もない
あぁ、何処の世界線も理不尽だ
才能があれば乗り越えられる?
巫山戯るな、努力しても、どれだけ願っても、叶わない夢はある
俺は自分より辛い思いをした仲間が周りにいる
だから俺は、心の底から彼奴らを”救わなきゃ”という偽善を振りまいていた
でも、彼奴らは俺よりもずっと強かったし、前を向いていた
俺が一番劣っていたんだ、この組織の中で……一番
ずっと過去を見て、妬んで、彼奴らの人生を利用している
閻魔
閻魔
閻魔
こうして、闇に溺れる人物を救う者は誰もいない
だから、人は病む行為を辞めないのだろう
彼はまた”あの頃”みたいに呑まれるのだろうか
次は……無事に生きて勝ってこられるのか