すべては天の仰せのままに

そう言って軽く笑ったフォルトゥーナを凝視する

考えたこともない

ずっと、友達だと思ってた

デスも…もちろんデビルも、ニオもみんな

不意にフォルトゥーナの表情が曇る

パッと笑顔になったフォルトゥーナは私を誘う

さっきの今だからか分からない

でも好きなんてズルいことを完全に否定できない自分に苛立ってしょうがなかった

走っていく私の腕を不意に誰かが掴む

少し驚いた表情をしたデビルは私の顔を覗き込む

ニコッと笑ったはずの私

いつになく優しい声色で私を捉えるデビル

私は涙が出そうになるのを堪えて言った

言葉にしたくなかったこと

知りたくなかったこと

そうして真っ直ぐ目が合う

デビルのそれは私とは違う感情だった

私のうやむやなこんなのじゃなくてもっともっと

咄嗟にさっきのことを思い返す

フォルトゥーナが私に話しかける前

1人になると考えてしまって

どうしてもデスのことが…頭から離れなかった

やだ

こんな前途多難な恋、したくない

恋ってもっと楽しくてワクワクドキドキするものじゃないの？

私がこんなにも醜くなるなら

今までみたいに恋なんてせずにデスやデビル、フォルトゥーナにハート…

二人のこと応援して、みんなともっと楽しく過ごしていたい

本当は、すごくドキッとした

秘密がバレたときみたいなそんな感じ

途端に自分も恋も怖くて仕方なくなった

だから少し迷って、結局その選んだ返事は

また、知らないふりをすることだった