主は食事を終えると屋敷内の 広い大浴場へと来ていた。
ちゃぷんっ
主
温まる…。でも、何から何まで規格外だな~。
主
主
はぁ…。
主は、独り言を言い、ため息をつきながら、ゆったりとお湯に浸かっていると、人の視線を感じ、急いで振り返る。
バジャンッ
主
シーン…
主
主
主は慌てて上がるとバスタオルを巻いた状態で急いでみんなの元へ走った。 主がいなくなった後、柱の影から 人が出てくる。
何者か
そして、何者かはその場を 立ち去った。
廊下を走っていると、目の前から ハナマルが歩いてくるのが見え、主はハナマルに助けを求め、ハナマルの胸に飛び込む。ハナマルは、そんな主を抱きとめ尋ねる。
主
ハナマル
何かあったのか?!
てっ、なんて格好してんだよ?!///
目のやり場に困りながらも、主が尋常じゃないほど怯えているのに気づき、自身の上着を脱ぎ主の肩にかけると、ゆっくり、主の話を聞く。
ハナマル
主
ハナマル
依頼主のやつか…?
と怒りを抑えながら、震える主の左肩に左手を回し、右手で主の手を取り、寄り添い、急いでハナマルは主を別邸の執事が泊まる部屋へと連れていく。
別邸の執事達が泊まる部屋
ユーハン
どうされたのですか?////そのようなお姿で?!////
テディ
ハナマル
と怒りを抑えながら、真剣な表情で テディとユーハンに告げるハナマルに2人はうなずく。
ユーハン
テディ
ハナマル
そうしたら、主様はここで待っててくれよな。
そういい、主の頭を右手で撫でると優しい微笑みで精一杯、怒りを抑え主を安心させるとハナマルは部屋を後に する。 そして、テディは急ぎ、2階の執事達へ知らせに行く。残された主とユーハンはユーハンが主を落ち着かせるために、自身の掛け布団を持ってきて、主の体へかけ、主の左手を自身の左手で包み、主の背を右手でさすって 告げる。
ユーハン
主
温かい…。
ユーハン
お寒かったでしょう。
ただ今、温かいお茶をご準備いたしますから、こちらでお待ちください。
そう、主から離れようとするユーハンの左手を主は右手で掴む。そんな主に中腰になりかけていたユーハンは一度しゃがみこみ主の目線に合わせると微笑み、右手で主の頭を優しく撫でこう言った。
ユーハン
主
ユーハン
主
ユーハン。
ユーハン
そうして、主から離れ、お茶を入れに行くユーハン。そして、その直後、慌てて、2階の執事達とテディが別邸の執事達が泊まる部屋へと入ってきた。
ボスキ
そして、直ぐにボスキが主の傍に 来て、掛け布団にくるまる主の両肩 あたりに手を当て掴むと心配そうに 主の顔を覗き込む。
主
ボスキ
襲われたりしてないか?
主
お風呂場で誰かの視線を感じて怖くなって、そのまま飛び出してきちゃって...///
ボスキ
そんな怒り顕なボスキは 主から離れ立ち上がると
ボスキ
あの野郎、許さねぇ…。
そういうボスキは拳をギュッと握ると怒り全開で部屋から飛び出していく。その姿を見てハウレスがボスキを 追いかけていく。
ハウレス
ボスキ
依頼主のヤツのとこだよ!!
廊下から聞こえてくるその声に 主は近くにいたフェネスに言う。
主
フェネス
そういうと慌てて、ボスキとハウレスの後を追って部屋を飛び出す フェネス。
テディ
アモン
それより、主様、本当に大丈夫っすか?
主
ユーハン
テディ
アモン
ユーハン
テディ
でも、俺はやっぱり、あの方ではないと思います!
と執事達が論争をする中で、 ユーハンは、そっと主にお茶を渡すと
ユーハン
主
そして、かけ布団から両手を出し、 お茶を受け取ると、掛け布団がズレ 落ち、ハナマルの上着を肩からかけ、タオル一枚で太ももまで見える 主の姿が表れる。
アモン
テディ
ユーハン
ゆっくりお茶を飲まれてください…///
主
テディ
アモン
その覗き魔以前に俺たちが〇〇さんを襲ってしまうっす!///
ユーハン
私たちも男なのですから、もう少し考えてからお話ください…///
主
アモン
ため息混じりにそういい、主の頭を優しく撫でるアモンにテディとユーハンも頷きいう。
ユーハン
テディ
主
主
アモン
ユーハン
テディ
〇〇さん。)
そんな悶々とする執事3人を他所に お茶を飲む主であった。
依頼主の書斎
ゴンゴン
ビクッ
強く扉がノックされ、びっくりする依頼主。それにいち早く対応をする メイド。
依頼主のメイド(メアリー)
ハナマル
アンタのとこの上司に用がある。
通してくれ。
依頼主のメイド(メアリー)
旦那様。
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
と慌てて書斎から立ち、机の前に立つ依頼主にメイドが扉を開くと、ハナマルは勢いよく入ってズカズカと依頼主の前までくると怒りの形相で依頼主の胸ぐらを掴み尋ねる。
依頼主のメイド(メアリー)
ハナマル
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
何のことですか?!
私は、みなさんと別れたあとずっとこの書斎にいましたよ?!
依頼主のメイド(メアリー)
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
とメイドは怯えながらも必死に依頼主の胸ぐらを掴むハナマルの腕にしがみつき、依頼主からハナマルの手をどかそうとする。そんなメイドを必死に庇おうとする依頼主のその姿に、ハナマルは一旦怒りを抑えると依頼主から手を離し、依頼主に向き直り謝る。
ハナマル
依頼主様。
その声を聞き、依頼主はメイドを自身の後ろに庇いながら、身なりを整えると
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
ご説明ください。
ハナマル
そういい、説明をする。そして、ハナマルの説明が終わる頃、また、扉が強くノックされる。その音にメイドは扉の近くまで行き告げる。
ゴンゴン
依頼主のメイド(メアリー)
メイドは、依頼主に尋ねることなく、相手を引き返させようとするが、相手も引き下がることなく、強い口調で言う。
ボスキ
フェネス
ハウレス
と扉の前で必死にボスキを押さえる フェネスとハウレスの状況を聞いて、依頼主はメイドに言う。
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
依頼主のメイド(メアリー)
ハナマル
依頼主のメイド(メアリー)
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
依頼主のメイド(メアリー)
わかりました。
ハナマル
ボスキもだろうな。)
そして、扉が開かれ、フェネスと ハウレスに押さえつけられながらも、ズカズカと入ってきたボスキの前に ハナマルは立つ。
ボスキ
ハナマル。
ハナマル
ボスキ
ハウレス
フェネス
思ってるの?!ボスキ!
ボスキ
フェネスの言葉にボスキは一旦、怒りを抑え力を抜く。それで、フェネスとハウレスもボスキを押さえつけていた手をどかす。
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
ハウレス
フェネス
ボスキ
ハナマル
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
依頼主のメイド(メアリー)
旦那様。
そして、メイドが紅茶の準備に部屋を出ていったあと、依頼主とハウレス、フェネス、ボスキ、ハナマルで話を する。
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
ハウレス
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
良かったです。
ボスキ
ハウレス
失礼いたしました。
依頼主様。
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
しかし、私は無実です。
私は、みなさんと別れたあとは、ずっとこの書斎で仕事をしていましたから。
ハナマル
フェネス
では、誰が主様を…。
ボスキ
こいつとグルの可能性だってあるんだからな。
ハナマル
さっき、あのメイドは依頼主様に掴みかかった俺に対して、自分だって怖いだろうに必死に俺を止めに来た。何より、そのメイドに危害がいかないよう庇うやつがそんなことをするとは、俺には思えない。
ハウレス
と頭を抱えるハウレスに 依頼主は言う。
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
フェネス
そう、頭を下げるフェネスにボスキ以外のみんなが頭を下げる。
ハウレス
ボスキ
疑って。依頼主様。
そういい、ボスキも頭を下げた。
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
そこへ、紅茶を持ったメイドが戻ってきて、みんなの前へ静かに紅茶を置こうとするが、その手が震えているのに気づいた、依頼主がメイドの横に来て、紅茶ののったおぼんを手にとると優しく微笑み告げる。
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
依頼主のメイド(メアリー)
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
そして、依頼主は、メイドのメアリーを下げさせると依頼主自身がみなの前へ紅茶を置こうとするのを見て、 ハウレスが言う。
ハウレス
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
ハウレス
そう頑として下がらないハウレスに おぼんを渡す依頼主。
依頼主の男性(亡くなった大富豪の孫)
ハウレス
そして、ハウレスがみんなに紅茶を 配り終えると、ハウレスも席につき、話し合いがされた。
一方、主たちはというと
主
ユーハン
〇〇さん。
主
ユーハン。
アモン
テディ
アモン
テディ
アモンさん。
ユーハン
主
ユーハン。
あと、アモンやテディもありがとね。
アモン
テディ
ユーハン
主
みんな。
そして、主はアモンと共に 部屋へと戻って行った。
主が泊まる部屋
ムー
何かあったのですか?!
アモンに連れられ、ハナマルの上着を肩からかけ、タオル1枚を体に巻いた主を見てムーは驚く。
主
ムー
わかりました。
アモン
ムー
アモンさん。
主
アモン
ムーに部屋に戻ってもらいますっすから。
主
そして、部屋に1人になった主は、 着替えながら考える。
主
主
アモン
ムー
アモンさん。
扉の外からそんな声が聞こえてきて、主はなんだか微笑ましくなる。
主
主
ムー
主
ムー。
じゃぁ、寝よっか。
ムー
そして、部屋の明かりを消し、 主とムーはベッドに入り、待ち疲れていたのだろうムーが先に寝てしまう。
ムー
そんなムーの頭を撫で主は呟く。
主
ムー
主
主はムーを起こさぬよう、そっと起き上がると扉の前へ来て、小声でアモンに話す。
主
アモン
小声の主にアモンも小声で返事をし、静かに扉を開く。そして、主は、そっとその扉から廊下へ出ると再び扉を静かに閉め、アモンと壁によっかかり 立ち話をする。
主
アモン
主
アモン
主
アモン
主
アモン
でも、きっと同じ理由っすよね。
主
そういい落ち込む主にアモンは優しく主の右肩に右手を回し、自身へ 引き寄せ肩を抱き告げる。
アモン
主
アモン
主
愛してる。
アモン
そして、しばらく2人は、肩を寄せ合いながら、静かに互いの熱を感じ続けるのだった。そんな中で主はふと、 以前のもう1人の自分からの言葉を アモンに伝えるのを忘れていたことを 思い出す。
主
アモン
主
アモン
少し、戸惑うような暗い顔になる アモンは1度、主の肩から手を離し、自身のわきに手を降ろす。それに主も少し胸に痛みを感じながら、正直に 伝えた。
主
私は、もう1人の私の中で生きていると。だから、アモンが愛した私はもう1人の私の中にいるのだから、何も変わらないのだと…。
アモン
主
アモン
〇〇さんも俺にとっては〇〇さんその者に変わりないんすよ。
それに、俺は変わらずに〇〇さんを愛しているっす。
〇〇さんは、どうっすか?
主
でも、ただ1人だけをって見ていた彼女とは、私は違うから…。
アモン
それで、〇〇さんが気に病む必要もないっす。
安心して欲しいっす。
この先も他の執事だけじゃなく、俺も見てくれるなら、俺はそれで十分なんす。
これが、俺の今の気持ちっす。
主
私……。
アモン
俺は、そのままの〇〇さんを好きになったんすから。だから、何も言わなくてもいいんすよ。
そういうとアモンは、主に向き直り、正面から主を強く抱きしめ、右手で主の頭を撫でた。そんなアモンを主も強く抱きしめると告げる。
主
アモンを愛してる。
私もずっとこの先も
アモンと一緒にいたいよ…。
アモン
こうして、2人は互いの愛を再確認 するのであった。
次回へ続く






