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〜マルスの誕生日〜 (9月13日)

──────もし。

君が、 隣に居てくれたなら______。

君と、 此処まで一緒に居られたなら______。

君が──────。

──────『生きていた』なら。

きっと。

『全て』______ 違って見えていたんだろうな。

〜空の中〜

青空に、一人の男の影があった。 ______マルスだ。

彼は、黒色の翼を広げて 空中を飛んでいた。

マルス(満来)

……。

マルス(満来)

えーと……。

マルス(満来)

今日も、平和そうだな。

彼が独り言のように ボソッと呟くと、 彼の心の中から、声がした。

アストレア(祈)

(そうだね、とっても平和だね。)

彼の恋人、アストレアだった。

彼女の声は、彼にしか聞こえない。 周りから見ると、彼が一人で 話しているように見える光景だ。

マルス(満来)

おや、祈。

マルス(満来)

話を聞いていたんだね。

アストレア(祈)

(満来は、独り言多いからね。)

アストレア(祈)

(私はちゃんと分かっているんだよ。)

マルス(満来)

はは、そうか。

マルス(満来)

……。

アストレア(祈)

(……。)

静かな空間でも、 二人は気まずいとは思わなかった。

むしろ、 その空間は、小さな幸せ そのものであった。

______彼の恋人は 既に亡くなっている。

だが、彼の心の中に 彼女は居る。

それは 傍に居るようなもので 二人共、悪いとは思わなかった。

〜丘の上〜

マルスはゆっくりと 地上に降りると、翼がふわりと消えた。

マルス(満来)

……。[景色を見てる]

マルス(満来)

風が心地良いね。

アストレア(祈)

(うん、とっても。)

マルス(満来)

……。

マルス(満来)

……本当なら。

アストレア(祈)

(……。)

マルス(満来)

存在してる祈と、見る事が出来ていたのかも、しれないのに……。

アストレア(祈)

(ごめんね、満来……。)

マルス(満来)

ううん。君のせいじゃないよ。

マルス(満来)

……誰のせいでもない。

マルス(満来)

……俺は、誰かを責めるのは嫌だ。

アストレア(祈)

(……私も嫌だよ。)

マルス(満来)

……はは。

マルス(満来)

ごめんね、暗くしちゃって。

アストレア(祈)

(大丈夫だよ。)

アストレア(祈)

(ねぇ、満来?)

マルス(満来)

ん?

アストレア(祈)

(今から、良い?)

マルス(満来)

……。

マルス(満来)

此処に出るのかい?

アストレア(祈)

(うん。)

マルス(満来)

勿論だよ、むしろ……来ておくれ。

アストレア(祈)

(……!)

アストレア(祈)

(うんっ!)

マルスの心の中から光が現れ それが外に出てくると、 一人少女の姿として、 アストレアが現れた。

アストレア(祈)

『満来。』

マルス(満来)

祈。

アストレア(祈)

『へへ、またお隣さんだね。』

マルス(満来)

そうだね。

アストレア(祈)

『それとね。』

マルス(満来)

ん?

アストレアは、マルスに そっと近付いて抱く。

マルス(満来)

……!

マルスはそれに 返すように、抱き返す。

アストレア(祈)

『へへ♪』

マルス(満来)

そういう所、昔から変わらないね。

アストレア(祈)

『だって、私は満来の恋人なんだから。』

アストレア(祈)

『……愛してるから。』

アストレア(祈)

『こういうこと、出来るんだよ?』

マルス(満来)

そうだね。

マルス(満来)

俺も愛してるよ、祈。

アストレア(祈)

『へへ♪うん。』

アストレア(祈)

『……あと。』

マルス(満来)

うん。

アストレアは マルスの方を見て、笑顔で言う。

アストレア(祈)

『今日は何の日でしょうか。』

マルス(満来)

今日?

マルス(満来)

えーと……。

マルス(満来)

俺の、誕生日……?

アストレア(祈)

『そう!』

アストレア(祈)

『大正解♪』

マルス(満来)

あはは。

アストレア(祈)

『お誕生日おめでとう、満来!』

マルス(満来)

もう……。はは。

マルス(満来)

君から祝われるだなんて……。

マルス(満来)

最高だよ。

マルスは嬉しくて、 アストレアを先程より自分の方に 寄せるように抱く。

アストレア(祈)

『わっ、もう//』

マルス(満来)

ありがとう、祈。

アストレア(祈)

『何も用意出来なかったけど……いいよね?』

マルス(満来)

君が、隣に居るだけ、俺にとっては最高の誕生日プレゼントだよ。

マルス(満来)

本当にありがとう。

アストレア(祈)

『……!もう……満来ったら。』

マルス(満来)

はは。

少し間をとって、 マルスはアストレアの顔に そっと自分の顔を近付けて……。

そっと、彼女の唇を奪った。

アストレア(祈)

『……!///』

アストレアは顔を赤くしながらも 彼の口付けに応えた。

暫く、 二人だけの空間が続いた。

そして、 そっと、口を離す。

アストレア(祈)

『……//』

マルス(満来)

はは、顔が赤いよ、祈?

アストレア(祈)

『ッ!?//み、満来がいきなりキスするからでしょ!?///』

マルス(満来)

はは、ごめんね。

マルス(満来)

……愛してるから。

アストレア(祈)

『〜ッ///改めて言われると照れちゃうよ……っ//』

マルス(満来)

もう、今更照れちゃうの?

アストレア(祈)

『だって……慣れない……//』

マルス(満来)

はは、相変わらずだね。

マルス(満来)

その姿でさえ……こんなにも愛しく見えちゃうよ。

アストレア(祈)

『ひゃ〜//もう、私、顔が……!』

マルス(満来)

可愛いよ。

アストレア(祈)

『〜〜〜ッ!!!///』

アストレアが自分の頬に手を当てて 顔を赤くしながらぶんぶんと 首を横に振ってるのを マルスは見ていて、 愛しいと思えた。

マルス(満来)

(……嗚呼、本当に。)

マルス(満来)

(全部が愛しい……。)

マルス(満来)

あはは、そして、お祝い、ありがとう。

アストレア(祈)

『う、うん!へへ……そう言われると、嬉しいな……。』

マルス(満来)

うん。

マルス(満来)

ねぇ、祈。

アストレア(祈)

『なぁに?』

マルス(満来)

これからも、一緒に居てくれる?

アストレア(祈)

『……!』

アストレア(祈)

『勿論だよ!私は絶対に、満来から離れないから!』

マルス(満来)

ありがとう、嬉しいよ。

アストレア(祈)

『へへ。』

マルス(満来)

はは。

二人の幸せな空間は きっと_____いつまでも。

『永遠の誓い』を 彼はこれからも。

『護り続ける』と 心から『誓った』──────。

〜マルスの誕生日〜 おわり

次回は、誰でしょうか?

お楽しみに♪

【2022〜2023年度限定】Birthday Story!

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コメント

3

ユーザー
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初々しいですな……✨⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝✨ ℍ𝕒𝕡𝕡𝕪𝕓𝕚𝕣𝕥𝕙𝕕𝕒𝕪、満来くん。 君達2人……これからどうなるかは…… 分からないけどね でも、読者としてもこれからも君達2人の道程を見届けさせて頂きます。 応援しとるぞいꉂꉂ📣

ユーザー

Happybirthday!!!🎂 マルス!!!遅れてごめんねーーーーっ!!! この日はマルスの誕生日です。彼は愛する恋人を失ってしまいましたが、こうして、実際に会ってる形ではありませんが、まるで傍に居るような、そんな時間を愛しく思えてしまう恋人への深い愛を持つ子です。 これからも、恋人と共に、幸せに、平和に生きて。おめでとう。

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