あの日はとても暑かった
そんな時の縁日に
僕らは来ていた
君
あっつぅ……
僕
うちわ使う?
君
喜んで!
炎天下だというのに、とてもたくさんの人で溢れかえっていた
君が何度めかの(暑さに対しての)ため息をついたとき
誰か
あっ………
ドサッ
だれか
おい!大丈夫か!?
誰かが倒れた
誰かが倒れた
誰かが倒れた
誰かが倒れた
炎天下の中、たくさんの誰かが倒れた
だれか
119を誰か!携帯がないんだ!
だれか
………そこの君!
僕
は、はい!
1・1・9…………
震える手で番号を打つ
プルルルルルルルルルル……
相手
火事ですか、救急ですか
電話の向こうの相手は、ひどく落ち着いていた
僕
きゅ、救急です
相手
何人ですか?
僕
わかりません、でも、とにかく、たくさん……
相手
わかりました
相手
場所は?
僕
○○県七夕祭り会場です……
救急車が何台もきた
そんなゴタゴタの中で
発砲音がした
消防隊員
なんだ!?
誰かが110番していた
誰かが悲鳴をあげていた
誰かが………いや
君が倒れていた
僕
っ…………
一刻を争うため、僕は救急車に乗せてもらえなかった
数時間後、君の死亡が確認された
4に続く