〜真冬 side〜
翔太
真冬
天ちゃんの過去に、 そんなことが……??
彼方
彼方
彼方
翔太
翔太?
彼方
翔太?
彼方
突然叫んだと思ったら、 そらるさんの目の前に、 剣を構えた天ちゃんが現れた
彼方
空蒼天で受けられたものの、 完全にそらるさんの方が押されている
翔太?
明らかに天ちゃんの様子がおかしい
まるで人が変わったかのような 感じだし、言ってることも……
彼方
翔太?
彼方
口と剣での2人の争いを、 僕は傍観することしかできない
だって……あの2人の間に 割り込めば、僕が無事で いられるわけないから
そうじゃなかったとしても、 僕が誤って2人を傷つけてしまう 可能性だってある
……いや、今はこんな後ろ向きに 考えてる場合じゃない
僕にだって、何か できることがあるはずだ
天ちゃんを救いたい。 そらるさんのその気持ちは、僕も同じ
さっきの話を聞いて、尚更そう思った
昔ひどいことはされたかも しれないけど、それでも……!
真冬
翔太?
彼方
僕の声に気づいた2人が、 戦いをやめてこちらを向く
真冬
翔太?
真冬
翔太?
彼方
僕の言いたいことに気づいたらしく、 そらるさんがはっとした表情になった
彼方
彼方
僕の言いたいことは、まさにそれ
アランは、自分に力を与えた人が どこにいるのか教えてくれた
その場所であろうここに、 闇のトップの天ちゃんがいる
つまり、アランに力を与えた……再び 闇堕ちさせたのは天ちゃんで、彼は 使いを一瞬で堕とす力があるってこと
なのに、その天ちゃんが僕をすぐに 闇堕ちさせられなかったのは、 どう考えてもおかしいんだ
真冬
翔太
途端に、天ちゃんの表情が歪む
翔太
“俺”……?
彼方
そらるさんが何かに気づいたらしく、 声を上げる
真冬
僕も天ちゃんの方をよく見る……と、 さっきまで黄色かったはずの目が、 魔法界で消えてしまう直前と同じ ように、片方だけ赤く染まっていた
真冬
彼方
真冬
普通の使い……それって、 僕らと同じってこと?
でも天ちゃんは、闇使い…… それもトップなんじゃ……??
翔太
翔太
困ったような笑みを見せて、 そう言ってくる
天ちゃんが闇使いなのは、 きっと間違いない
でも、普通の使い……?
翔太
浄化技は、闇魔法にだけ力を 発揮する、使いだけが使える魔法
この技を交えて相手を固有武器で 攻撃すれば、闇使いになら、相手に 怪我を負わせることなく使いに 戻すことができる
でも、攻撃対象が闇以外の、自分と 同じ使いや一般人なら、話は別
浄化の力は発揮されず、ただ相手を 傷つけてしまうだけになる
この技はトドメとして使うから、 一つの技としての威力も高い
普通の人や使いに使えば、簡単に 死んでしまうことだってあり得る
真冬
もしさっき、何も知らずに、僕らが 天ちゃんに斬りかかってたら……
翔太
翔太
悲しげな笑顔で、そう問われる
けど、たとえ天ちゃんが何で あろうと……答えは、もう決まってる
彼方
真冬
天ちゃんを殺したくなんてないし、 僕らを殺させたくもない
離れ離れなんて、絶対嫌だ
だから、3人で
翔太
僕らは、こんな辛そうな 顔じゃなくて……今までみたいに、 笑ってる天月君を見たい
翔太
真冬
ゆっくり歩み寄って、へたり込んで しまった彼のもとでしゃがむ
翔太
翔太
コメント
4件
2つの一人称ってそういうことだったんだ… あまちゃんの気持ちがわかって良かった! だから2年前まふくんを闇堕ちさせなかったんだ…これが友情と言うものか…
うわぁぁぁ…😭『俺』と『僕』2つの 一人称が気になってたけど… そうゆうことだったんだ… あまちゃんは完全に闇のトップに なってたわけじゃなかったんだ… まふくんを完全に闇堕ちさせなかったのも やっぱりしたくなかったんだね…… 友達だしライバルでもあり仲間だもんね… また3人で笑いあったり闇生物を浄化したり してたあの平和な日常に戻って!!!!!! 続き楽しみにしています!!!!!