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放課後の教室
いや、正確には 「2回の隅の誰も使っていない空き教室」
静かだし、照明も付けなくていい
スマホがあれば、十分。
別に誰かと一緒にいたくないわけじゃない
ただ、無理に話やテンションを合わせたり
無駄に話しかけられたりするのが
正直面倒くさい
ずっと、そう思ってた
君がここに来るまでは____
最初は偶然だと思ってた
ドアを開けて俺を見つめる
「あ、ごめん」
そう言い去っていった日。
でも君は、次の日も、その次の日もここに来た
3日目には教室の中まで入り
イヤホンを付けたまま机に座り
何かノートに書いていた
でも不思議と居心地悪くはなくて、
むしろ
"ああ、悪くないな"って思った。
4日目に、君が話しかけてきた
スミレ
スミレ
スミレ
ケンマ
ケンマ
スミレ
ケンマ
ケンマ
スミレ
そう言って君は、満面の笑みを見せた
その笑顔は、俺の心に深く刻まれた
しばらく経って
気づいたら俺は
君がいない日は少しだけ落ち着かなくって
スマホの画面にも集中できない時間が増えた
心臓が少しだけ忙しくなるのは
ゲームのせいじゃないくて、きっと君のせい
でもそれを自覚することには躊躇って
ずっと、知らないふりをしていた
スミレ
スミレ
ある日、ふいに君が言った
ケンマ
ケンマ
スミレ
スミレ
ケンマ
ケンマ
ケンマ
そういった時、君は少しだけ照れた顔をした
数日後
窓側の隅で君は眠そうにしていた
頬杖をついたまま、目を閉じで、ふわっと髪が揺れて
気づいたら、俺は勝手に口が動いていた。
ケンマ
スミレ
スミレ
ケンマ
ケンマ
ケンマ
スミレ
スミレ
ケンマ
ケンマ
君は目を見開いて、こっちを見ている
その目が、俺の目を真っ直ぐにとらえた瞬間
また俺の脳はバグった
スミレ
ケンマ
スミレ
スミレ
ケンマ
スミレ
君はそう言って、笑った
あの時と同じ
でもあの時よりずっと、近くて暖かく
俺はポケットにスマホをしまった
ゲームなんて今日はどうでもいい
ケンマ
ケンマ
スミレ
スミレ
空き教室の空気は、静かなまま
だけど、確かにその真ん中に
"君との時間"が息をしていた____
コメント
3件
マジで好き🩷 私こんなにいい話書けない🥲︎
うわー!!研磨だ!💗研磨とこんな出会いしてみたーい!💕︎︎🎀
なんか、うん、、、上手い人の書き方や!尊敬✨👏いい作品ばっかで選べないー!気長に待っててねん!