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福島side いつも通りの時間に起きて ご飯を食べ仕事に向かう。 こんな日常はほんとに幸せだと思う。 そんな日に突如不思議なことが起こった。

福島

よし、あとはご飯…

美月

何食べるの?

福島

は?

声がした方を見ると 昔よく遊んだ幼なじみが突っ立っていた。 いや、半分透けてる? 寝起きだから幻覚でも 見ているだろうと思い 食堂に向かう。

美月

ちょっと待ってよ。

福島

まずこの状況を説明してよ。

美月

何から話せばいいんだろ…

彼女が言うには いま脳腫瘍で手術を行ったが 経過観察中に意識を失い 気づいたら 幽体離脱してしまったと言う。

福島

んじゃこれ幽霊?

美月

まだ生きてるし。一応。

福島

………それで?

美月

いや、透けてるけど。宣告受けてないし。ていうか見えてる圭くんだってそうでしょ。

福島

なんで俺も見えてんのかわかんねぇし…

美月

まぁいいや。とりあえずご飯食べてきたら?

福島

まぁそうする。美月ここいるん?

美月

圭くんについてく。他の人見えないし。私の事。

福島

マジで?あ、そっか。ほぼ幽霊…

美月

まだ幽霊じゃないって。

フラフラ動き回る美月を横目に 修也とご飯を食べる。

山田

電話っすか?さっき誰かと話してましたけど。

福島

え?あ、まぁうん。

山田

なんすかそれ。歯切れが悪い…

福島

いや、実はさ…

修也にさっきあった出来事を話す。 今にも信じられない顔をして 辺りを見渡している。

山田

お化け…ってことっすよね?

福島

うん。まぁそう。

山田

見えるんですか?

福島

ほかは知らんけど、俺見たことないのに、あいつだけ見える。

山田

どこっすか?

福島

あそこ。成の横でテレビ見てる。

山田

僕見えないっす…

福島

一般的に見えないこと多いから。人によるかもしれないけど。

山田

どんな子なんですか?その子。ていうか何歳ですか?

福島

俺の2個下。のんびり屋でいま大学生。

親同士が仲が良く 子供も歳が近くて 小さい頃はほぼ毎日遊んでいた。 学年を上がるにつれて あまり話さなくなったが 顔を合わせば話す程度。 けど脳腫瘍になって手術したとは 聞いていなかった。

山田

大学ってどこですか?

福島

俺と一緒。学部は違うけど。あいつは法学部。んでずっと陸上やってたから足速い。

山田

写真ありますか?

福島

ちょっと待ってな。多分ある…

確か美月の入学式の時に 美月の家族と何故か俺の両親も来てて 体育館の掃除の時に捕まり その時に撮った写真がのこっていた。 その写真を修也に見せる。

山田

美人さん。スポーツ選手って感じ。

福島

陸上もそこそこ成績残してたよ。この人。

ふと顔を上げると 美月が不貞腐れた顔で 覗いてくる。

山田

脳腫瘍ってあの脳腫瘍ですよね?

福島

脳腫瘍はあれしかないって。

山田

その脳腫瘍って取り除くことできたんですか?

福島

出来たの?

山田

え?誰に向かって…

福島

俺の横にいる。

山田

え?

福島

こいつが言う通りに言うわ。

横にいる美月の話を 詳しく聞く。

福島

良性の腫瘍でほぼ100%の確率で取れたらしい。

山田

んじゃ悪性だったら?

美月

『大きさとか場所によるけど手術とか治療すれば治るはず。』

福島

場所と大きさによるけど治るには治るらしい。

山田

へぇ…ほんとにそこにいるんですか??

福島

いる。朝起きてご飯食べようと思ったら突然喋るんやもん。しかも透けてるし。

半信半疑な修也だが いるものはしょうがない。 もうすぐしたら 練習が始まるから 部屋に戻って必要なものを持って グランドに向かった。

夕方 1日の練習がひと通り終わり 次は美月の話を聞く。

福島

なんでここに来たん?

美月

あのね、現実世界に戻る前に夢で天使みたいなのが話しかけてきてさ。

福島

うん。

美月

そいつがね、生きて帰れるのが未練で残ってる3つを消化してからなんだって。んでタイムリミットがちょうど来月。

福島

それ3つ消化できなかったら?

美月

横田選手と同じ世界に引きずられていくらしい。

福島

そう…

要するにあと1ヶ月の間に 本人の未練をやらないと 後戻り出来ないらしい。

福島

ちなみにその未練ってなに?

美月

圭くんの試合見たい。遊園地行きたい。

福島

最後の1個は?

美月

…………彼氏欲しい。

福島

は?

美月

彼氏いない歴年齢であの世行きたくないもん。

福島

彼氏いなかったん?

美月

私に出来ると思う?陸上一筋だったのに。

確かに気づいたら陸上やってたけど 高校は別だったし 中学は部活とかで顔を合わすなんて 週に1回あるかどうかだったから てっきり彼氏でもできたのかと 思っていた。

美月

彼氏のフリでもいいからお願い。

福島

俺生活かかってるんですけど。

美月

近本選手、奥様と10年付き合ってるけど。

福島

半分幽霊とかぁ…

美月

気まずいのは知ってる。私でも抵抗するし。

福島

でも本体に戻りたいやんな?

美月

今すぐにでも戻りたい。気持ち悪いもんこれ。物も触れないし。

福島

壁とかも貫通すんの?

美月

する。気持ち悪い。これ。

福島

そうか。1ヶ月だけやぞ。

美月

いいの?ありがとう。

そんなこんなで始まった 半分幽霊の幼なじみと過ごす 少し変わった日常を繰り広げられる とある恋愛ストーリー

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