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松野千冬

場地さん!待たせてすみません。

面倒な日直を終わらせ、 足早に向かった先は校門。 其処に居たのは学内では眼鏡を掛け髪を一つに括ったガリ勉スタイルとは掛け離れた彼の姿。

場地圭介

千冬ぅ、遅ぇぞ。

松野千冬

日直、まさか今日だとは思ってなくて。今日は動物の図鑑見せてくれるって約束でしたよね。

場地圭介

おー。腹も減ったし家で何か食おうぜ。

松野千冬

はいっ!……あ。

先程から気になる視線。 学内の女子生徒だ (ねえ、ウチの学校にあんなイケメンいたっけ?) (一緒に居るのって一年の松野じゃん。知り合い?)

松野千冬

場地さん、…帰りましょう。って言うか家に着く迄は眼鏡掛けといて下さいね。

場地圭介

はあ?なんでだよ。

松野千冬

何でも、です。

みっともない嫉妬と分かりつつも 千冬は自分の気持ちが止められない。そんな自分自身が嫌だった。 場地を好いている…、 絶対に気づかれてはいけないと 千冬は自分の気持ちに嘘をつく。

場地圭介

ま、良いか。帰ろうぜ、ペヤング半分コしような。

松野千冬

そういや今日集会っすね

場地圭介

そういえばそんな事言ってたな。
何か大事な話があるとかなんとか。

松野千冬

…集会の時間までお邪魔しててもいいですか?

場地圭介

おう、千冬なら好きなだけ居れば良いから気にすんな。

松野千冬

…っ、ありがとうございます!

帰路につきながら他愛もない会話を楽しめるだけで千冬は幸せだった、 幸せな筈だった。 自分の気持ちに気付いてからは、 この気持ちを場地に気付かれない様にと懸命に隠し通してきたのだ。 (少しだけ、苦しい。)

場地圭介

どうした?千冬。浮かねえ顔してっぞ。

松野千冬

えっ?

場地圭介

何か考え事してるだろ。オレには筒抜けだっつの。

松野千冬

…すみません。

場地圭介

謝る事はねえだろ、なんかあるなら言えよ。

松野千冬

はい。

言える訳が無い。 男の自分が男の場地に懸想している 事を気付かれたら傍に居る事すら 叶わなくなってしまうだろう。

場地圭介

千冬、

松野千冬

はい、場地さん。

場地圭介

顔、赤いけど?

松野千冬

えっ?

咄嗟に千冬は両頬を自身の掌で 包み、その体温を確認する。

場地圭介

冗談だっての、何間に受けてんだ

松野千冬

…っ、場地さん!からかわないで下さいよ…!

場地の腕を軽く掴んで抗議する。 …が、千冬ははっとして急ぎその腕を離した。

松野千冬

す、すみません…。

場地圭介

……。

松野千冬

場地さん?

場地圭介

あ、いや。何でもねえ。…お、団地着いたぞ。

何か気に触る事をしてしまっただろうか。千冬はそんな焦燥感に駆られながら場地の自宅へ向かった。

場地圭介

散らかってるけど、気にすんなよ。
っていつもの事か。
まあ、その辺座れや。

松野千冬

はい、お邪魔します。

場地圭介

今日オフクロ居ねえから気楽だワ。
千冬もその方がのんびり出来るだろ?

松野千冬

お、オレは場地さんと一緒に居られればそれだけで充分ッス!

恋愛の情とは別で、これは事実。 場地と居られる事が楽しい。

松野千冬

場地さん、動物図鑑見せて下さい。

場地圭介

おー、言ってたな。ちょっと待てよ、図鑑は大事に置いて…あったあった。ほらよ。

松野千冬

ありがとうございます、…結構分厚いんですね。

場地圭介

擦り切れるまで何度も読み返したわ、特に犬の頁とかよ。

松野千冬

犬?場地さん、犬好きなんっすか?

場地圭介

…そうだな。忠実で懸命だろ?

松野千冬

ああ、分かります。その懸命さが愛らしいですよね。オレも好きです。

場地圭介

ま、適当に読んでろ。オレ飲み物とペヤング作ってくるからよ。

松野千冬

はい、ありがとうございます。

ぱたん、と扉が閉められ部屋に取り残される。 場地の匂いのする部屋。 場地がいつも居る部屋。 想像するだけで目眩がする。 そして。

松野千冬

くっそ、…こんなとこ場地さんに見せられねえ。

制服の下で昂るのは自分自身。 場地の匂いを嗅いだだけで男としての反応を示す己が情けない。

松野千冬

場地さん…。

松野千冬

場地さん…っ、

千冬は思わず自分の制服の下で誇張する猛りに手を添えた。 ゆるゆると摩ってみる。 自分でも直ぐに理解した。 先走りで下着がべっとり濡れてしまっている事を。 近くにあったクッションに手を伸ばしそれを片手で抱き締め顔を埋めた。

松野千冬

場地さんの、匂い…

松野千冬

場地さんの匂いだけでイケそ…。

クッションに顔を埋めて香りを嗅ぐと脳髄に電流が走る様な衝撃が身体を支配した。 右手が止まらない。 制服の上からひたすらに陰茎を擦り続けて呼吸が上がる。

松野千冬

は…っん、ん、ば、じ、さ…っ

松野千冬

あ、あッ…く…

松野千冬

やべえ、このままじゃクッションでイッちまう、場地さんも戻ってくるのに…!

焦れば焦る程快感が増す。 千冬は利き手で着衣越しに敏感な男性器を懸命に擦り続け、

松野千冬

やべ、出る…ッ

松野千冬

場地さん、場地さん、好き…っ

松野千冬

あ、あ…ァ…は…んんンッ!

下着の中でどくん、と脈動した陰茎の先端から白濁色の精を吐き出す。 千冬は慌ててクッションを元の位置に戻し周囲にティッシュが無いかを探す。

松野千冬

…嘘だろ、ティッシュ何処だよ!

松野千冬

バレちまう、場地さんに…ッ

松野千冬

早く何とかしないと、

制服のファスナーを下げスラックスを下ろし精液の付着した下着を下ろしたその時。

場地圭介

お待たせ、千冬ぅ、

松野千冬

……っ!?

うそつき(年齢制限注意)

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