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syp
チッ…チッ…チッ…
カチッ…
時計の音に気づき、ふと顔を上げる。
何時間ここにいたのだろうか。 今、時計の針は夜中の2時を指していた。
syp
syp
ポタッ
思わず流してしまった涙が、綺麗な薄水色の額に落ちた。
sn
syp
syp
syp
おやすみなさい。
syp
ガラガラ…パタンッ
sn
sn
syp
sn
声は聞こえるが、スピーカーの様なものから聞こえるため、声の主の姿は見えなかった。
syp
sn
sn
sn
俺が必死に叫んでも、彼に声は届かなくて。
扉を閉める、パタンッという音が冷たく響いた。
sn
…あれ?頬が…濡れてる…?
sn
sn
「気が済むまで、おやすみなさい。」
sn
彼の声を思い出し、はっとする。
sn
微かに、彼から鼻を啜る音が聞こえたのだ。おそらく、彼は泣いていたのだろう。
sn
俺は…苦しんでた。
俺は、消えたかったはずなのに…
彼の声を…彼の姿を思い出す度、紫色の彼だけでなく、みんなに逢いたくなってきた。
だから今の目標は、「出口を見つける」ただそれだけだ。
sn
ダッダッダッダッダッ…
syp
syp
syp
俺はいつものように、寝ている薄水色に語りかけた。
みんなを支えてきた薄水色の存在はでかく、みんなには穴がぽっかり空いたように暗くなってしまった。
syp
syp
sn
あれからどれくらい時間を経たのだろうか。
sn
syp
sn
あれから分かったことが少しある。
ショッピくんは、俺に必ず声をかけてくれていること。
そして、俺は、
あの世とこの世の狭間にいる。
sn
sn
ダッダッダッダッダッ…
俺は今、この世界にいる謎の幽霊?みたいな物体に追いかけられている。
この世界は広く、病院みたいなのがずっと続いている。
建物がでかい分、幽霊みたいなのもいっぱいいるんだけど…
でも、不幸中の幸いで、あいつらには知能が無いらしい。
だから挟み撃ちにされる事は無いし、角を沢山曲がれば撒ける。
sn
sn
sn
sn
俺の目の前には、歪んだ扉がある。
初めて見る所だ。
sn
俺は、綺麗な紫色をした扉に惹かれ、勢いよく開けた。
ガチャッ