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妖怪の世界に来ちゃいました！？

第37話 - 30話

3,014

2024年02月05日

#ぴくとはうす

#らっだぁ運営

#日常組

#我々だ

ルル

はぁｯはぁｯ…

逃げろ…！

奏

絶対に…

奏

(ぺいんとさんに…
生かしてもらった
恩を仇で返したくない！)

奏

…絶対

奏

生きて、帰るんだ…！
nakamuさん達に…
早く、報告…しないと！

奏

(だから…今は
逃げろ…逃げろ私！)

ぐらっ

奏

わわわっ！？！？！

ドスッ…

奏

…いてて

奏

(…擦り傷…痛いな
でも、今はそんなの
どうでも良い…)

奏

(…さっさと、
戻っ…ないと)

奏

…………

奏

…迷ったぁ

奏

嘘でしょ…いくら
方向音痴だとしても
こんなに迷う？！

奏

(やばやば…これ
死亡フラグじゃん！！
普通にまずいよ？！)

奏

…ん？

奏

…え

奏

…嘘、でしょ

奏

……え

奏

…血？

奏

そんな…

奏

(………そうだ)

奏

(何回も、何回も…
言われたじゃん)

奏

(妖怪は危険だ。って…)

奏

…でも、なんで
ぺいんとさんが…！

奏

血液量からして
確実に…

奏

死ぬじゃん…、

？？？

…ったく

奏

……え

奏

(この声…！ぺいんとさ──)

奏

いや

違う

奏

(見た目はぺいんとさんだ
どっからどう見ても)

奏

でも…

奏

(なぜか、違うと感じる
本能的なものなのだろうか
私の魂が…否定している)

奏

………もしかして、

奏

(いや…前見た漫画に
ありはしたけど…
そうなのか？)

奏

暴走…か？

奏

(いや、うん。それなら
納得は行くかもな
私を遠ざけさせたのも)

奏

もー。まったく…はは、

奏

(…本当、先に
言ってくださいよ)

奏

……でも

奏

良かったぁ…生きてたか
なら良かった、本当に…

？？？

……あ？

？？？

誰だ小娘。

？？？

…僕の邪魔をする
奴か？

奏

あっ

奏

(そうだったー！！！
これ今暴走してた！あ
あれー…もしかして
死亡フラグ…？
いやフラグどころじゃ
ない！？！？！)

？？？

僕の邪魔をするのならば…

？？？

死ねェッ！

奏

やっ、

奏

いやっ…やめ────

ピタッ

奏

ひぇ…は…え？

？？？

……ん？

？？？

ふむ、人間…か。
そうか、これが
ぺいんとが言ってた…

奏

へ…？え…？あ…？

？？？

…僕に身体を
委ねてまで、貴様を
守ろうとするとは。

？？？

…本当、変わらず
馬鹿なやつだな…

奏

………委ね、え、えと？

？？？

そうだ。

？？？

…証拠を提示する
事は出来んが…

？？？

お前の知っている
『ぺいんと』が『僕』と
約束したのさ。

？？？

貴様を、絶対に
守れ。とな

奏

……え？

？？？

…一応、僕もこの
身体に住んでいる。
家主にはまぁ、軽く
お礼と言うやつだ

奏

………あの

奏

戻してください。
ぺいんとさんに

？？？

嫌だ。…と言ったら？

奏

………………

奏

仕方ないか…

？？？

…おい、そこは
必死に戻そうと
する所だろう。

奏

いやー…だって
出来ないなら
良いかなって

？？？

……ふん

？？？

まぁ、貴様が良いなら
構わん。まぁ
僕がずっとこの状態だと
こいつの身体が壊r

奏

今すぐ戻してください！

？？？

…急に必死になったな

奏

当たり前です！！！！

奏

…だって

奏

恩を仇で返す
だなんて…失礼ですし

奏

大切ですから

？？？

…ほう

？？？

その大切は
どういう意味で？

奏

どういう…え？えっと？

？？？

…まぁ分からなくても良い

？？？

ま、貴様の
願いは叶えられん。
諦めろ

奏

えっ？！そんなっ…！

？？？

もう、この身体は
持たん。…いや
魂もだな

？？？

身体を治せる
医者は居ても、
魂を治せる医者など
存在しない

？？？

…止める薬は
存在してはいるが
治せはしないし、
それもとても貴重だ

奏

…………

奏

…どうにか、
出来ないんですか！！
お願いです！

？？？

無理だな。諦めろ

？？？

…俺の魂も、そろそろ
終わりを迎えるからな

奏

…そん、な…

奏

(…もう何も…出来ないの？)

いや。

私は、また

人が死ぬのを黙って見なきゃいけないの？

おばあちゃんが死んで。次はぺいんとも？

無力な私だから何も出来ないまま終わっていいの？

…絶対にそれだけはダメだ！

私はみんなに長生きしてて欲しいし。みんなに仲良くなって欲しい

めちゃくちゃ難しい事なのは承知してる。種族を超えて仲良くするなんて本当に難しいのにこんなの期待するのはバカなのも、もちろん分かってる！

でも…

これが私の願望なんだ！

奏

(お願い神様…！)

奏

(私に、ぺいんとを
守る許可をください)

奏

(私が…守りたい
大切な人だから。)

奏

(…ちょっとぐらい
神様。私を優遇しても
良いじゃないですか)

奏

…くそ

奏

あー、もう…

ポタッ…

奏

なんで…いっつも
上手くいかないの…？

？？？

…泣いてんのか？

奏

…黙って

？？？

………はぁ？

奏

…あなたも願ってよ！

？？？

は？ね、願う？

奏

…あなたも
生きたいんでしょ！
なら願っててよ！

？？？

いや、まぁ、そうだが

奏

だったら、生きてよ！
変な期待だけして
何もしないで…

奏

あーあ、残念でしたで
終わらせないでよ！

奏

1番そういうのが
腹立つ…から！

？？？

……勝手…だな

奏

…そりゃそうですよ

奏

だって。

奏

神崎奏ですからね

奏

神って苗字に
ついてますし、少しぐらい
欲張ります。

奏

…だめ、ですか？

？？？

…はは、ったく

？？？

………ねぇな、本当

奏

…へ？

？？？

…気にするな。
ただの独り言さ

？？？

全く。

？？？

仕方ないな。

？？？

この僕が！
願ってや─────

キラッ

？？？

……って、

？？？

おまえ？！

？？？

そ、それ…本物の
願い石じゃねぇか！

奏

……へ？

奏

ね、願い…石？

？？？

…ったく、最近の
奴らは石の見分けも
つかねぇのかよ…

？？？

…とりあえず

？？？

コホン！

？？？

お前の、願いを。
その石にぶつけろ

奏

…え？ね、願い？

？？？

所有者にしか
発動しないんだよ…
…知らないのか。

奏

え、あ、はい。

？？？

…ったく

？？？

…霊力は無さそうだし
僕が協力しないとな…

奏

なにその霊力とか…
ファンタジー？

？？？

いいから指示に
従っとけ。

？？？

僕が協力する。
…絶対失敗するなよ

奏

よ、よく分からないけど…
やってみます。

？？？

とりあえず、貴様の
願いをこの石にぶつけろ！

？？？

…負担は僕が
受けてやるから

奏

は、はい！

奏

(もうなんか…
混乱してくるけど…)

奏

(なんとかする！
よくわかんないけど！
わかんない！！)

奏

…私の、願い

奏

(……お願い)

私がみんなを守りたい！

奏

まぶっ…

奏

……え

奏

…ここは？

奏

どこなのここ？！？！

奏

…え

奏

ちょ、待って。
高すぎない？！
怖？！？！
え、浮いてるー？！

奏

(え？！なに？！
急に異世界ものですか？！
いやまぁ妖界は異世界
みたいなもんだけどさ？！
急にファンタジーな…)

奏

……ほんと

どこなのー？！

？？？

…おっ、成功したか？

？？？

…おい。貴様

奏

………………

？？？

…まったく。もう
意識がトんだか

ボドっ

？？？

…っと、腕が
もう落ちたか。まったく
本当脆いな…

？？？

まぁ、肉体は
ぺいんとのままだしな
もっと体力作りに
励めと言ったんだが…

？？？

…さてと

？？？

今は、気絶…いや
意識だけが
別空間に行っている…

？？？

……貴様なら、
もしかしたら救えるかもな

？？？

いや、違うかな

？？？

…頼んだぞ、奏

？？？

大事な───なんでね

？？？