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急激な気温の変化により人々がコートに身を包んだ季節。

琥珀

ふぅ...

冷気で覆われた寒空の下、私は白い息を出しながら呟いた。

琥珀

琥珀

あれから12年か...

あの別れから12年、長いようであっという間だった。

琥珀

いよいよ今日か。

今日は12年振りに全員が集う日、所謂同窓会のようなものだ。

時々、連絡を取り合うことはあったが全員揃う日は今日が初めてだ。

???

おーい‼︎何、黄昏てるのー⁉︎

そんな大声が聞こえ、振り向くと“彼女”が頬を膨らまして立っていた。

琥珀

悪い、少し考え事をしていた。

???

それならわざわざ外に出なくても、中で考えるできる‼︎

琥珀

子供には分からない世界だ。

???

あー‼︎また子供扱いするー‼︎

そんな“彼女”を揶揄っていると、中で手伝いを命じられた。

???

ほら、分かったらさっさと入る‼︎

???

温かいスープ作ったから、一緒に飲むする‼︎それから飾りの手伝いしてね‼︎

琥珀

いつもすまないな...

琥珀

琥珀

ルナ。

ルナ

べ、別に...ルナが飲むついでだもん‼︎

感謝をしたつもりなんだが、顔をそっぽ向けられてしまった。

琥珀

(相手を褒めるのは難しいな...)

そんなことを考えながら私はルナについて行く。

同窓会の舞台はココ。私とルナが住んでいる廃研究所だ。

前は朱音がいたが今は別の街で医者として活躍をしている。

ルナ

ねー、こはく。

琥珀

ん?どうした。

ルナ

こはくはみんながいなくなって寂しい?

琥珀

みんなって...今日集まるメンバーか?

ルナ

それもあるけど...その...

琥珀

ああ、亡くなった方か。

琥珀

寂しくないと言えば嘘になるし、寂しいと言えば過去に縋っているようで見苦しいな。

琥珀

だが、彼らには感謝をしているんだ。

ルナ

感謝...?

琥珀

私は彼らのような特殊能力的な副作用は持っていない。

琥珀

だが唯一ある副作用は、他人や物事に関して一切の興味を持たないことだ。

琥珀

当時の私は何の楽しさも見出せないまま日常を過ごしていた。

琥珀

だが、そんな私に対して彼らは“楽しい”という感情を与え続けてくれた。

琥珀

ニーナは絵画と彫刻の歴史について教えてくれた。

琥珀

漸蔵は私には到底理解できない帝王学について教えてくれた。

琥珀

棘為はペットが飼いたいと言って動物に関して熱心に語ってくれたな。

琥珀

闇笯は...特に何も喋らなかったが、私にグルメ本を読むよう勧めてきたな。

琥珀

....

ルナ

こはく...?

琥珀

おかしいな...過去の出来事とはもう決別したつもりなんだが...

ルナ

...別に無理して過去と決別なんかしなくてもいいと思う。

琥珀

えっ?

ルナ

ルナも抗体人間のみんなは勿論、ざくろやあまねやけいのことが大好き‼︎

ルナ

...だから、ルナは忘れるしない。

ルナ

だって、みんなと過ごした日々は全部が大切な思い出だからね‼︎

琥珀

...そうか。

琥珀

そうだな、ルナの言う通りだ。

琥珀

ありがとう。

ルナ

えへへ〜。

ルナはクルッと振り向いて満足そうな笑顔を浮かべていた。

ルナ

よし‼︎食堂に着いたから早く飲も‼︎

琥珀

ああ、そうだな。

琥珀

(ルナの言葉には時々、ぐうの音も出なくなるな...)

ルナ

何止まってるのー⁉︎早く来るする‼︎

琥珀

す、すまない。今行く。

私はルナの声に気が付くと食堂へ急いだ。

抗体人間シリーズ−未来編−

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