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小春

何だってんだァ?

アタシは送られたメールを ゆっくりと読んだ。

小春

『無那ちゃんと希空君が帽子屋と接触したらしいのだけれど、どんな様子だったか聞いてきてほしいの』

小春

はあ?何だこれ?

葬儀屋の存在は前に蓬から 聞いたことがある。

黒星 無那、天国 希空、レイラ の3人が所属している 一時的なチームらしい。

ちなみに葬儀屋と 名乗っているのは 借りた廃ビルの看板に 葬儀専門と書かれていた からだそうだ。

小春

てか帽子屋って...ああ、あの妄想歴女か...

小春

あそこ行ってもアタシの話聞いてくれねーから無駄なんだけどなァ...

小春

分っかんねーけど、気分転換で帽子屋に行ってみるか

小春

ストレス溜まるだけかもしれねーけどな

そしてアタシは適当に準備して 帽子屋に行くことにした。

映画館内

小春

...まだ暗いのかよ、いい加減電球取り替えろよ

アタシは真っ暗な館内を 慎重に歩き、ようやく 店の扉の前に到着した。

いざ扉を開けようとすると 中から数人の男女の 話し声が聞こえた。

小春

(この声...帽子屋と無那と希空ってヤツかァ?)

アタシは扉に耳を近付け 中の様子を聞くことにした。

「...パレイドリアか」

「じゃあ廿楽(つづら)ちゃん は私達の顔がお面に 見えてるってことなの?」

小春

(アイツら...一体何の話してやがんだァ?)

小春

(てか廿楽って誰だ?)

大した情報も得られないまま 暫く耳を傾けていると足音が 少しずつ近づいてくるのに 気が付いた。

小春

(ヤッベ‼︎どこかに隠れないと‼︎)

アタシがそう思った時に 扉が開いてしまった。

無那

廿楽ちゃん...まさかそんな症状があったとはね...

希空

これまで大変な道のりだったんだろうな...

2人は会話をしながら 出口へ向かって行った。

小春

(あ、危なかった...)

アタシは隠れる場所が 見つからず捨身覚悟で 廊下に立ち尽くした。

だが、幸いなことに 電気一つない環境の おかげでバレずに済んだ。

小春

(はぁ...心臓止まるかと思ったァ...)

小春

(じゃあ2人もいなくなったことだし、入って情報収集するか...)

そしてアタシは批判覚悟の うえで、入り口の扉を両手で 思いっきり引いた。

劇場内

月雲

いらっしゃいませお客様‼︎よくここがお分かり...

月雲

っ‼︎

月雲

あんたは...

小春

よォ、久しぶりだな帽子屋

小春

(コイツが月雲...だったか?それで隣の小さいのが...さっき聞いた廿楽か?)

月雲

...一体何の用?

小春

ケヒヒ...そう怖い顔すんなって

小春

実は黒ぼ...

小春

(...いや、待てよ?何かおかしくねーか?)

小春

(そもそも何で2人で来たんだ?来るならレイラも一緒に来ればいい筈...)

小春

(まさか...帽子屋がどんなヤツか視察に来たのか⁉︎)

小春

(もしそうだとしたら今後葬儀屋と帽子屋が手を組んだ場合、レイラにアタシが情報収集してるってことがバレる...)

小春

(ここは変に情報を探るより、恩を売った方がいいかもしれねーなァ...)

小春

(でも恩を売ったとしても、コイツらが葬儀屋にアタシが来たことを言うかどうか...これは賭けだな...)

小春

今日はテメェらに土産を持って来たんだよ

月雲

土産...?

小春

(クソ...今コイツらに渡せそうなもの...)

小春

(いいや‼︎もうどうにでもなれ‼︎)

アタシは丁度持っていた 録音・盗聴機能付き眼鏡と GPSを月雲に渡した。

月雲

これは...?

小春

これは超小型GPSと位置情報を確認できる眼鏡だ

小春

(録音・盗聴機能付きとか言ったら、また話聞いてもらえなくなるから言わないでおこう...)

小春

何の役に立つかはお楽しみだが、まぁ無駄にはならねーだろ

月雲

...何で私達にこんなものを?

小春

あー?そんなの気まぐれだよ

小春

じゃ、そういうことで

小春

(念のために部屋中に盗聴機仕掛けとくか...)

アタシは帰り際に 最近開発した 粘着型超小型盗聴機を 部屋中に5個ばら撒いた。

小春

(たとえ踏んだとしても違和感ないし、耐久性に優れてるから大丈夫だろ)

そしてアタシは 帽子屋を後にした。

帽子屋から帰宅し 研究室に戻るとアタシは 椅子に腰掛けた。

小春

はぁ...何かドッと疲れた...

小春

椿のせいで危うく墓穴掘るところだった...

小春

アイツ...アタシを破滅の道に進ませようとしてんなァ

小春

チッ、そんな手に乗るかってんだ

小春

アタシはどんなことがあってもテメェに抗うからな

絵鳩 小春の終末論

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