テラーノベル
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気がつくとまた病院のベッドの上だった
あれからどのくらいの時間がたったのか
いつもと景色が違うところを見ると 先生がすぐ駆けつけられる オープンスペースの病室にいるみたい
酸素マスクを装着されている事を 認識した時ベッドの側の人影に気づいた
誰だろ.....
ピントを合わせようとするけど 霞んで見えない
だけど私の目が開いたことに 気づいたその人物が私を呼んだ
nokr
この声......no兄だ
et
hr
hr
そう言ってno兄の隣にいた hrくんは先生を呼びに病室を出た
hrくんの声....震えてたな
よく見えなかったけど 多分hrくん、泣いてた
また心配かけちゃったな
家族にも病院の先生にも 保健室の先生にも迷惑かけた
あと、あの人にも......
.....って、あ、れ.....?
et
顔は思い浮かぶのに、名前が出てこない
何度も心配してくれて 何度も慰めてくれた人
友達として大好きな人だって それはちゃんとわかるのに
et
思い出そうとすればするほど 頭の中にモヤがかかっていくみたい
なんで?....これも病気?
et
nokr
パニックになって酸素マスクを 外そうとする私の腕を
私の様子を見ていた no兄が必死に抑える
nokr
et
なんで思い出せないの
こんなふうに色々なことを 忘れて死んでいくの?
楽しかった出来事も辛かった出来事も
みんなと過ごしたかけがえのない時間も
大好きな人と笑い合った時間さえも
そんなの、嫌だ
et
死にたくない
もっともっと生きたいよ
みっともなくてもカッコ悪くても なんでも、いいから
そう思うのに頭を突き刺すような 痛みは治まってくれない
nokr
no兄の声に安堵の色が交じった
瞬間涙で滲む世界に先生 そしてurが映る
hrくんが連れてきたのかな
女医
女医
女医
先生の声は穏やかだけど 流れる空気が穏やかでないことはわかる
何が大丈夫なんですか
壊れていく私の世界で 大丈夫なことなんて何もないじゃん
et
et
約束したの
今度の土曜日一緒に海に行こうって
事故にあってボロボロで それでも彼は海に行きたいって言った
その約束を私が守らなきゃ
今までたくさん嘘をついてきたけど
バイクの後ろに乗せてもらう 約束は果たせないけど
この約束だけは嘘にしたくないんだよ
ur
ur
最後に聞こえたのはさっきまで 忘れてしまっていたurのなだめる声
urはそう言ってくれるけど 不安はなくなりはしない
次々に迫り上がってくる恐怖の中 私は再び意識を手放した
コメント
5件
2 日連続投稿嬉しすぎ ~ ! 🫶🏻 u r r n やっぱり優しな ぁ … 💭 大丈夫 ! e t 彡 は 絶対 y a n 裙と海いける っ ! ! 🙏🏻 続き楽しみにしてるね ! ! ✨
1コメできて嬉しさやばい💞 本当に最高だった‼️ 応援してるよ~🪄