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ガーン、と耳をしびれさせる音と共に鉄骨が数本、たった今まで二人の立っていた場所に落ちて飛び跳ねた。
香子
友也
香子
香子
香子
友也はあの少女を目で探した。ここで、僕は死ぬことになっていたんだろうか?そして、友也は少女の表情を、ハッキリと見た。ガッカリしている顔だ。
そして、友也は思った。こうやって、『死』から逃れることが出来るのだ。
そうか。今日1日生きのびれば…
香子
友也
香子
友也
そうあの時は…
ハイキングに行った山間で、香子が流れに落ちて見る間に押し流されて行った。
必死で追いかけた友也は、岩にしがみついている香子を見つけて、できるだけ近くと、腹ばいになり、を精一杯伸ばして、
友也
と、怒鳴った。
だが…濡れた手が岩をつかむ手は無表情に滑って、香子は流れに呑まれて行った…
友也
香子が見つかったのは、流れがゆったりと淀んで広くなった所で、香子は岸からせり出した枝に引っかかっていた。
急いで岸へ引き上げたが、香子は青白い顔をして、いくら揺さぶってもなんの反応もなかった。
友也
友也
少女
少女
友也
少女
少女
友也
友也
少女
友也
少女
友也
少女
少女
友也
少女
友也
少女
それから3年たった今、その日が来てしまったのだ。
大学からの帰り道、友也はしっかり香子の手を取って歩いていた。
今から、5時、あと7時間気をつけてればいいんだ。九十か、100歳まで長生きしてやるぞ!
あの、死神はどこに行ったんだろう。振り向いてみても少女の姿がない。
トン、トン
何か弾む音がしてふと目をやると白いボールが目の前を転がって行った。ボールは車道へ転がり出て、女の子が1人、それを追ってかけて行く。
香子
と香子が目で追った。
友也
トラックが走ってきた。女の子はボールを捕まえようと夢中だ。クラクションが鳴った。
香子
香子が駆け出した。
友也
と、友也が叫んだとき、もう香子は車道に飛び出していた。トラックがブレーキをかける。友也は必死で駆けて行った。香子が女の子を抱き上げ、友也は二人を体ごとぶつかっるようにして押した。
自分はそこで足がもつれた。前のめりに転ぶ。トラックは精一杯ブレーキをかけていたが、とても友也の手前で停まることは出来なかった。
これでこのお話はおしまいです!最後までありがとうございました!