息を奪われるほど美しかった
シナダ
シナダ
だけど所詮人間。
息が出来なければ死んでしまう
シナダ
声を発するのも助けを求めるのも
全てに力が足りなかった
シナダ
「助けて」と叫べたら
生きることがどれほど尊いか
クシナダ
母親の声にどれほどの安心を覚えたか
クシナダ
シナダ
クシナダ
シナダ
貴族の長男。
生まれた時から決められてきた運命。
これから生きる道も共にする相手も
シナダ
前から思ってきた想い。
多分これからも打ち明けることはないだろう
エルベル国王陛下
シナダ
エルベル国王陛下
シナダ
エルベル国王陛下
シナダ
エルベル国王陛下
エルベル国王陛下
シナダ
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クシナダ
シナダ
クシナダ
シナダ
クシナダ
シナダ
シナダ
生まれてからずっとこの屋敷に住んできた。
探すことはない。けど何故か屋敷を探検したくなった。
シナダ
普通で言えば貴族から王太子なんて凄く嬉しいことだ。
これからの家の繁栄にも繋がる。
シナダ
__
シナダ
昔からこの部屋にだけは入るなと言われてきた。
シナダ
理由があるのだろうか鍵の掛かっていないその部屋に
__
足を踏み入れた。
シナダ
部屋中に散りばめられた宝石達
一つ一つが自分が1番と言ってるかの様に眩しく輝いている
が、
部屋中の宝石達にも劣らないいやそれ以上の輝きを放つ指輪が
王様、と言わんばかりに置いてあった
シナダ
蘇る記憶
遥か遠い彼方に消えたはずの記憶
シナダ
蘇る
触るなと本能が叫ぶ
シナダ
本能に逆らう自分の手が指輪に伸びる
シナダ
指輪を手に取る、
指輪を通す、
一つ一つの時が止まる
シナダ
無意識のうちに身に付けていた指輪は
主の元に還ったと、そう言っているようだった
シナダ
全てが収まった気がした
シナダ
知らずのうちに息をしていた、当たり前の様に。
???
シナダ
いつの間にか現れた謎の女が発した祖父の名前。
???
???
???
シナダ
???
???
アセロラと名乗った謎の女は恋人を見るように頬が紅潮していた
シナダ
アセロラ
アセロラ
アセロラ
シナダ
アセロラ
シナダ
シナダ
シナダ
アセロラ
無言の時間が自分を苦しめる様だった
アセロラ
アセロラ
シナダ
否定しようとした口は自分の理性によって止められた
シナダ
自分でも驚いている言葉にアセロラと言う女は歓喜した。
アセロラ
アセロラ
アセロラ
シナダ
何処から出したのか分からないテーブルの上には見たことのない茶菓子と紅茶が置いてあった
シナダ
アセロラ
アセロラ
シナダ
それからの時間は驚く程速かった
クシナダ
シナダ
クシナダ
シナダ
クシナダ
シナダ
クシナダ
クシナダ
シナダ
クシナダ
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___
ワァァァアァア
きゃァァァあぁ
民衆
民衆__
シナダ
世界中を探しても見つからないだろうあの一瞬
頭にこびりついて離れない
シナダ
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____
一瞬をコエテ君にとう
fin
コメント
10件
なんていうか………蛍さんの作品って、一つ一つの言葉が透き通って見える感じがして 私すっごくファンです…!
世界観がステキですね! 面白かったです
日向くんの世界観、ほんと好き。 言葉選びがもうすごくて。 素敵すぎる、綺麗すぎる。 参加、ありがとね