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俺が研修医時代に一人の中坊が入院してきた。
そいつの名前は太宰治。生意気で、腹の立つやつだった。
医者としてなんの病か何度か聞いても答えてくれなかった。
そいつの家族は一度も顔を出さなかった。
そして俺は研修時代を終え、勤務先があの中坊の病院になりあいつの担当医になった。久しぶりに顔を出したらあいつは包帯だらけになっていた。
中也
先輩医者
先輩医者
中也
先輩医者
先輩から聞いた話はこうだった。
太宰の家は父子家庭で太宰は幼い頃からいじめと虐待を受けていたとこのこと。
太宰の父親は同性愛者で昔から気味悪がられ、気持ち悪がられて廃人になっていたそう。
そこで男の太宰が産まれた。太宰の父親は太宰を連れて家を出て、アパートで太宰と暮らしていたらしい。
そして太宰が5つの時に性的虐待が始まった。
そんで俺が研修医のときに入院。でも俺が別の病棟に移ったときに退院をしたらしいが
家に帰ると、服を引っ剥がされ、裸のままずっと監禁されていたらしい。
んで太宰の目の前で首吊って父親は自殺。
太宰の親戚も引き取る気はないらしく、病気のこともあって、金だけの支援で太宰を見捨てた。
児相の判断で太宰はまた入院
中也
太宰
中也
中也
太宰
中也
太宰
太宰
中也
太宰の目は虚ろだった。
太宰
太宰
中也
太宰
心傷病
太宰
中也
中也
中也
中也
中也
中也
太宰
中也
中也
太宰
太宰
太宰
中也
中也
太宰
中也
太宰
太宰
中也
中也
太宰
太宰
中也
太宰
中也
太宰
中也
太宰
中也
俺が診察する時だけ太宰は楽しそうに話してた。他の医者のときはだんまり。
俺はそんなふうに楽しそうな太宰を見てこう思った。
助けたい。ずっと笑っていてほしい。だから絶対治す。俺が直してもらったように!
太宰
中也
太宰
中也
太宰
中也
太宰
太宰は俺が研修医のときほど笑えるようになった。でも病の傷は絶えずにどんどん深くなっていった。深くなくてもちょっとしたことで傷は付くようになった。
中也
太宰
中也
太宰
中也
太宰
中也
太宰
太宰
中也
中也
太宰
太宰
中也
太宰
自虐した太宰の白い腕にまた傷がついた。
中也
太宰
あやまってまた自虐しようとした太宰の口に指を当ていつもより優しい声で太宰に云った。
中也
太宰
中也
心傷病は一見傷が増えるだけの病気に見えるが病で増えた傷は治らない。だから傷が増えて、増えて、体の表面だけでなく、いつかは体の中にも痛みが生じるようになる。
もしそれが主要臓器などの痛みとなれば体はその負担に耐えきれられなくなりショック死してしまうことは当たり前のようにある。
中也
太宰
中也
中也
中也
太宰
中也