趣味詰め

ベッドの上で咳払いをして、 いつもと違うしゃがれた声を出す。 声を出して、確信した。 ……風邪、引いたな。 …最悪だ。 このタイミングで体調悪くなると 思って無かったし。

今日は偶数日なので 参加型の撮影だってあるし、 ニート部の方の収録もある。 それに近々イベントがある為 それに備えなければいけない。

ため息の混ざった咳を出して、 そこら辺に放り投げてあった スマホを手に取る。

こういう時に、彼が居てくれて 助かるとつくづく思う。 特に特別な感情と言うものは無いが、 昔から居てくれているお陰か、 はたまたその大阪の血筋なのか、 無茶ぶりやこの様な突発的な自体にも 対応してくれるのだ。 成る可く早く体調を治したいため、 手短に電話で要件だけ 伝えることとした。

スマホの向こうから聞こえる いつもの陽気な彼の声。 体調が悪い時に聞くと 少し憂鬱になりそう。元気すぎだろ。

そう言われたあと、 通話を切ってまた布団に潜る。 今まで代行も何回かしてもらってるし、 特にこれと言った心配はない。 ここがコイツのいい所だと思ってる。 なんて言うか、絶対的信頼、というか。 いつも動画で弄ってばっかだけど、 ここぞと言うときでは役に立つ。 よく皆が「オールラウンダー」と 彼の事を言っているが、 あながち間違いではないし、 俺よりうまいゲームだってある。

なんて小言を零してから、 彼のDM欄に企画説明と応援の言葉を 書いて体調を治すために眠った。